Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

ノセダ指揮NHK交響楽団A定期2023.06.10批評(No.2712)

2023-06-10 22:56:15 | 批評

バレエ関係者には是非聴いて欲しい ノセダ指揮N響 プロコフィエフ:歌劇「3つのオレンジへの恋」オーケストラ組曲全曲



  1. プロコフィエフ:歌劇「3つのオレンジへの恋」オーケストラ組曲全曲
  2. プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番
  3. カゼッラ:歌劇「蛇女」からのオーケストラ組曲第2番&第1番全曲

と言うプログラム。(表記はN響プログラム誌「Philharmony」とは異なる。判り易い表記に直した)
 イタリア生まれでロシアでキャリアを積んだ(マリインスキー劇場にて評価を上げた)ノセダが「ロシア」と「イタリア」を代表するオペラ作曲家オペラを作曲家自身が(歌無しの)オーケストラ組曲に編曲した組曲で冒頭と最後を締め括るプログラム。3曲ともブラヴォーが飛び交ったが、1曲目と2曲目が盛大、3曲目は少々。演奏が起因で無く、聴衆の耳馴染みがプロコフィエフが圧倒的だからだろう、カゼッラの曲は日本初演だからwww


ロシアの文化都市=サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場でキャリアアップした ノセダ。バレエ → オペラ → オーケストラ演奏会 の順で経験を積んだだろう。ここが日本と違う。更に言えば、「シーズン初日のバレエは監督=ゲルギエフが振る=世界一の演奏」である。「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」「ロメオとジュリエット」が回転しているのだが。(「シンデレラ」は無い)
 バレエ・オペラ・オーケストラの裏も表も知り尽くしたマリインスキー劇場出身の ノセダ ならではのプログラミング。最後をイタリアの カゼッラ にしたのは、ブラヴォーが少なくても故国作曲家代表作を紹介したいからだろう。N響首席指揮者=ルイージは、ヴェルディレクイエムで「首席指揮者記念演奏会」した後、レスピーギ「ローマ3部作」を来シーズン演奏するが、カゼッラは無い。


ノセダのプロコフィエフは、「リズム感」が素晴らしい。あたかも、バレエ音楽を聴いているかのよう。オペラ「3つのオレンジへの恋」は成功オペラとは言えないのだが、オーケストラ演奏会 or バレエ で活用してもらうための編曲である。ノセダ の手に掛かるとうっとりとする。

ピアノ協奏曲第2番でソロを弾いた アブドゥライモフ は適任!
これだけタッチが「プロコフィエフ第2番ピアノ協奏曲向き」なピアニストは希少。スタインウェイDを「鳴らしまくるピアニスト」である。


N響A定期はC定期より人気があるハズなのだが、今日はガラガラ。1階&2階センターこそ、そこそこ埋まっていたが、後はガラガラ。響きが良かったw
明日は今日よりは少しは増えるだろうが、響きは良いぞ、NHKホール。
コメント
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