先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

驚異のマグネシウム電池

2021年11月20日 23時33分54秒 | 日記

 

充電できる2次電池は、今まで余り注意をひかなかったMag電池が極光を浴びているという。今までの電池の系統図は日本電池工業会が、うまくまとまっていてわかりやすい。一般の我々も、マグネシウム電池とは聞いたこともなかったが、Liイオン電池の原料代が高かったり、衝撃に弱かったり、新たな2次電池を開発したいというのは、関連企業や技術者の思いであろうが、どれが一番有望かは、マスコミの解説記事では理解できない。日本電池工業会のまとめた、わかりやすい電池一覧表には、マグネシウム電池の話はなく、新しい発見なのか、はたまた、うたかたの夢か?


毎日新聞の経済紙エコノミストが、解説していたので抜粋した。

 海水に膨大な資源量を持つマグネシウムをエネルギーとして利用する──。東京工業大学の矢部孝名誉教授が発明した燃料電池の製品化に、東証2部上場のジー・スリーホールディングス(HD)が乗り出した。

(聞き手=浜田健太郎・編集部)

── マグネシウムを用いた電池の特徴は。

矢部 電気化学反応によって電気を取り出す燃料電池の一種だ。負極にマグネシウム、正極に炭素系材料を用いて、食塩水に浸して化学反応させて発電する。電気自動車(EV)用で先行したリチウムイオン電池に比べて体積や重量当たりの取り出し可能なエネルギー量が多いのが強みだ。希少金属であるリチウムに対して、マグネシウムは海水に無尽蔵ともいえる量で存在しており、石油を代替するエネルギー源になると考える。

── 電池の用途は。

岩間 災害時の非常用電源として使われることを想定している。販売先としては、地方自治体や介護施設などが考えられる。従来も家庭に常備するような用途では、「空気電池」(正極活物質として空気中の酸素、負極活物質として金属を用いる)と呼ばれる商品が発売されていて、結構需要がある。ただ、それらの電池は乾電池のように「使い切り」だ。一方、マグネシウム電池は、空気電池の一種だがマグネシウムを交換することで「新品」として使うことができるという点で、既存の製品とは中身が違う。

── いつ誰が、どの程度の価格で売り出すのか。

岩間 最初の製品は金型がまもなく完成する。電力供給量で250ワット時、最高出力250ワットの製品を5月には納品したい。使用ワット数に応じて電池は5個、10個と連結可能だ。私が代表を務める日本高分子材料研究所(群馬県富岡市)が製造し、再エネ事業を手掛けるジー・スリーHDが販売する役割分担になる。価格は確定していないが、矢部教授は1台当たり2万円程度で売りたいという意向だ。今後、数百万台規模で売れるようになれば、それくらいの値段になるだろうが、当面はそこまでは下がることはないと考えている。

将来はEVに搭載も

── 非常用電源以外の用途は。

矢部 ドローンへの搭載を考えている。これは特許申請中の技術を使うが、円盤形のマグネシウムをモーターで回転させて使う方法だ。マグネシウムが反応を終えて「燃料切れ」の状態となったら、反応する部分を入れ替えて新しい燃料が供給される仕組みになる。リチウムイオン電池に比べてエネルギー密度が高いので、飛行時間を飛躍的に高めることができる。現状でもマグネシウム電池が供給できる電気は、同じ重量のリチウムイオン電池に比べて8.5倍ある。理論的には38倍に増やすことが可能だ。その分だけ、ドローンをより遠くに飛ばすことができる。宅配などの物流に革命をもたらすだろう。非常用電源用が完成したら、ドローン用の開発を加速する。将来はEVに搭載するつもりで開発している。

── マグネシウムの調達は。

岩間 今回使うものは中国から輸入する。ナイジェリアも産地として有力だ。使用済みとなった酸化マグネシウムに半導体レーザーを照射すると、元のマグネシウムに還元されるので再利用が可能だ。ジー・スリーHDとしては、使用済みマグネシウムを回収して再利用する循環型サプライチェーンの構築を考えている。

矢部 酸化マグネシウムは太陽光によるレーザーでも還元できる。そして海水からマグネシウムを取り出すための淡水化装置も私が開発した。マグネシウムはよく燃えるので火力発電の燃料としても使うことができる。燃焼時に二酸化炭素を出さない。

── 脱炭素社会のエネルギー源として有望ということか。

岩間 世の中を変える電池だと考えている。ガソリンをスタンドで自動車に給油するように、コンビニでマグネシウムを買ってスマホに入れる、あるいはEVに装着するということが実現する時代が来ると考えている。


備蓄石油の放出?

2021年11月20日 22時55分32秒 | 日記

アメリカの意向に基づいて、欧州と同様、日韓も、国家の石油備蓄を放出し、石油価格の低下を図るとのこと。石油精製元に1リットル5円とかを補助するのは、効果のほど程が不明で不正も発生しかねない。それよりは、石油備蓄放出は効果的かつ公明と思うが、どれだけの備蓄があるか独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構のサイトを見たら、208日分だという。そうなると、長期放出も限界があって、法syつあんも決め手にはならない。やはり、最近ちらほら、実現も夢でなくなったという、核癒合実現に9集中すべきだろう。

で、日本の石油備蓄事業は、国の直轄事業として実施している国家備蓄と、民間石油会社等が法律により義務付けられて実施している民間備蓄、産油国と連携して行っている産油国共同備蓄の3本立てで進められています。


*国家備蓄は、全国10ヵ所の国家石油備蓄基地と民間石油会社等から借上げたタンクに約4,954万klの原油および石油製品が貯蔵されており、

*民間備蓄は、備蓄義務のある民間石油会社等により、約2,983万klの原油および石油製品が備蓄され、

*産油国共同備蓄は日本国内の民間原油タンクを産油国の国営石油会社に政府支援の下で貸与し、当該社が東アジア向けの中継・備蓄基地として利用しつつ、日本への原油供給不足が懸念される場合は当該原油タンクの在庫を優先的に我が国に供給する事業であり、約167万klが貯蔵されて


3者、国家備蓄、民間備蓄、産油国共同備蓄を合わせた約8,104万klの石油、その量を備蓄日数に換算すると約208日分(2017(平成29)年3月末現在)となり、万一石油の輸入が途絶えた場合でも現在とほぼ同様の生活を維持できますとの事。


ESG投資? PRI? 日本企業は環境・社会貢献・運営原則の意識遅れている!?

2021年11月20日 22時55分14秒 | 日記

ESG投資とは、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資のことを指す。そして国連も、投資にESGの視点を組み入れることなどを原則として掲げる国連責任投資原則(PRI)を設け、それに賛同、署名する、企業や国家の財政管理機構などが増えていて、年々増加している。

経済産業省が、このRPI参加署名数をまとめているが日本の参加、驚くほど少ない。科学技術研究開発が、他国に遅れ始めているといわれているが、ESGに関する意識するないのが日本の現状だろう。