先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

人工衛星を衝突させ小惑星の軌道を変える!?

2021年12月02日 20時16分43秒 | 日記
 

11月24日午前1時、NASAが、カルフォルニアのバンデンバーグ宇宙基地より、小惑星軌道修正実験に成功したとNASAが発表している。DARTなるプロジェクトでとりあえず、連星系の2つの小惑星の好転している方の小惑星を狙ったという。それゆえ、DARTの名称が「Double Asteroid Redirection Test(二重小惑星方向転換試験)」からきているとのこと。

二重小惑星を構成する2つの小惑星の片方である「ディモルフォス(Dimorphos)」に衝突させる目的で開発されている。DARTがぶつかる衝撃により、ディモルフォスの速度は毎秒約1ミリメートル、つまり時速3.6メートル変化する予定だ。ディモルフォスは地球と衝突する軌道にある小惑星ではないが、将来、地球に衝突する可能性のある小惑星が発見されたときに、その小惑星の軌道を変更できる能力を実証することがDARTの目的だ。

 

DART宇宙船を搭載したスペースXのロケット「ファルコン9」は、テスラを率いるイーロン マスク社長の会社で、宇宙開発でも大成功を収めつつあることを示すものですごい! ロケットのブースターは帰還して地上に垂直着陸し、再利用できる。巨額の費用が掛かると思われた宇宙旅行が、ロケットのブースターの再利用ができて、安易に宇宙開発が出来るようにした一歩であるのも素晴らしい。

小惑星の軌道を変えさせる技術が試されるのは、同宇宙船が目的の場所に到達する2022年9月。地球近傍天体「ディディモス」を周回する衛星「ディモーフォス」をターゲットとして、小惑星軌道変更の実証実験を実施する。NASAが地球防衛の目的で本格的な実証実験を行うのは初めて。


衝突前のイメージ/Steve Gribben/Johns Hopkins APL/NASA

ディディモスとディモーフォスは22年9月、地球から約1100万キロの距離まで接近する。このタイミングをとらえて、宇宙船を時速2万4140キロの速度でディモーフォスに衝突させる計画。

ディモーフォスの探知と衝突には、宇宙船に搭載したDRACOと呼ばれるカメラと、自律式ナビゲーションソフトウェアを利用する。

実験の目的は、宇宙船を意図的にディモーフォスに衝突させて、宇宙空間での動きを変えさせることにある。衝突の様子はイタリア宇宙局が提供する超小型人工衛星キューブサットで記録する。


ノルウェーで電動、自動運転の貨物船、

2021年12月02日 20時02分38秒 | 日記

AFPが、ノルウエーで自動運転の電気貨物船の実験が行われ、順調に進んでいると報じていた。バッテリーはテスラの100倍というから、1万KhH容量とでっかい。全長80メートル、載貨重量3200トン、積み荷も120個の肥料コンテナが詰めるというから、貨物船としても十分。

電池飛行機や電池船は、電池容量の点で大馬力モーターは動かせないといわれていたが、電池性能の向上で状況が変わってきたのだろう。

世界初の電動無人貨物船、ゼロエミッションの船出 ノルウェー

【11月30日 AFP】温室効果ガスの排出量ゼロ、近いうちに乗員もゼロへ──。自律航行する世界初の電動無人貨物船がノルウェーで披露された。温室効果ガス排出量の削減に取り組む海運業界において、小さいが有望な一歩だ。

 首都オスロのドックで19日、電気自動貨物船「ヤラ・ビルケラン(Yara Birkeland)」が報道陣に公開された。全長80メートル、載貨重量3200トンの同船は間もなく2年間の試験運航を開始する。自律航行ができるようになるまでは微調整が続けられる。


 最大120個の肥料コンテナを積んで、ノルウェー南東の町ポルスグルン(Porsgrunn)にある工場から、十数キロ離れたブレビック(Brevik)港まで航行する予定で、大気汚染源のディーゼルを燃料とするトラックによる輸送が年4万回削減される。

 同船を建造したノルウェーの肥料メーカー大手、ヤラ・インターナショナル(Yara International)によると、センサーを使って7.5カイリ(約14キロ)の航路を自律航行できるようになれば、操舵(そうだ)室は「3〜4年か、あるいは5年」で撤去される。

「船舶上で起きる問題の多くは人為的ミスによるもので、疲労などが原因です」。プロジェクトマネジャーのヨースタイン・ブラーテン(Jostein Braaten)氏は、いずれ使われなくなるはずの船橋(指揮所)でそう語った。「自律航行により、安全な旅が可能になります」

 ヤラ・ビルケランの航路は短いが、多くの障害が待ち受ける。まずは狭いフィヨルドを航行し、2本の橋をくぐり抜けねばならない。潮の流れや激しい船の往来に注意しながら、ノルウェーで最も航行量が多い港の一つに入る。商船、プレジャーボート、カヤックなどともすれ違うことになる。数か月は学習期間が続く。

「まず障害物の存在を感知しなければなりません。それがカヤックだと判別したら、次にどう対処するかを判断します」とブラーテン氏は説明した。

■テスラ「100台」分の電力

 ヤラ・ビルケランの船内には、従来の機関室に代わり8個の蓄電池コンパートメントが設置されており、6.8メガワット時の電力を貯蔵できる。再生可能エネルギーである水力を使って発電する。

 

 ブラーテン氏は、米国の電気自動車(EV)と比較して「テスラ(Tesla)100台分に相当します」と述べた。

 国際海運によって排出される人為的な温室効果ガスは全体のほぼ3%を占め、業界は排出量の削減目標を2030年までに40%、2050年までに50%としている。

 だが近年、排出量は逆に増加している。国際海事機関(International Maritime Organization)の最新統計によると、国際海運の温室効果ガス排出量は2012年には9億6200トンだったが、2018年には10億トンを超えた。

 専門家は、電動船がすぐに万能の解決策になることは期待していない。米ボストンコンサルティンググループ(Boston Consulting Group)の海上輸送専門家、カミーユ・エグロフ(Camille Egloff)氏は「電動船は『ニッチな』用途、例えばフェリーのように短距離で一定している航路、沿岸や河川の輸送には適しているでしょう。しかし、長い航海には不向きです」と指摘する。

「長距離でも自律航行を可能にする必要がある上、港に充電設備も必要です。調整すべき技術上、インフラ上の課題があります」

 石油と天然ガスの生産大国であるノルウェーは、意外にも電気輸送で世界をリードしており、すでにたくさんの電動フェリーが国内のフィヨルドを行き交っている。さらに外洋航路船も「グリーン化」するためには、液化天然ガス(LNG)や合成メタノール、水素など他の技術に頼る必要がありそうだ。


アメリカの大企業が分社化して、潤うのは中国!

2021年12月02日 19時29分14秒 | 日記

ウオールストリート・ジャーナルによると、

ゼネラル・エレクトリック(GE)が2016年に家電部門「GEアプライアンス」を中国メーカーに売却することで合意した際、同部門やその従業員、GEの家電を所有する数千万の米国の家庭にとって、未来は不透明だった。

 それから約6年がたち、GEアプライアンスは成長を続け、2017年以降は毎年、米市場シェアを伸ばしている。中国・青島に本社を置く海爾集団(ハイアールグループ)に買収されて以来、技術や新製品に約15億ドル(約1700億円)を投資し、米国の従業員を3000人増やして1万5000人にした。10月には、ルイビルにある洗濯機や乾燥機、食器洗い機、冷蔵庫を製造する主要施設「アプライアンスパーク」に4億5000万ドルを追加投資し、1000人を増員することを発表した。

10数年以上も前だが、PCでも、IBMがThinkPad事業部を中国に売却し、中国のLenovoが、ThinkPadPC で儲けている。

これも10年近く前だが、東芝も、家電部門をハイアールに売却、また、人減らしで失職した人達も大勢、ハイアールに再就職して、今や、ハイアールは押しも押せぬ大家電メーカーになっている。東芝はわずかな株式を持っているようで、ハイアールは東芝ブランドも使っている。

この状況、なんと評すれば良いのだか???

 

 

 

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CO2、中国の排出量、けた違いに多い

2021年12月02日 05時42分37秒 | 日記

グローバルノートというWEbサイトが、『世界の二酸化炭素(CO2)排出量 国別ランキング』という記事を出しているが、それを見ると、中国の排出量、桁違いに多い。下の図は、国際エネルギー機関の掲載資料。単位はギガトンで、この数年は世界中で、年間300億トンのCO2を排出していることになる。中国だけで、世界のCO2の30%強を排出していることになる。

 

      


MI6が、中国の先端技術での覇権争い警告

2021年12月02日 05時36分55秒 | 日記

 

ロイターが、ビデオで、『英MI6長官が初の演説、中国対応が最優先事項 先端技術での覇権争い警告』という記事を掲載しているが、イギリスの諜報機関は世界一とされるが、最近の中国は、その経済力と世界中に散らばる華僑の力でで、MI6に匹敵する情報力を備えたということで、脅威ではある。

ロイターいわく、英国の対外情報機関、秘密情報部(MI6)のムーア長官は30日、長官として初の演説を行い、中国の台頭によって影響を受けた国際情勢に適応していくことがMI6の最優先事項であると明言した。 演説の中でムーア長官は、中国やロシアなど西側の敵対国家は人工知能(AI)などの最先端技術の習得に注力し、国際社会で優位に立とうとしていると警告した。 元外交官で昨年にMI6長官に就任したムーア氏は、今後10年間の技術進歩は、過去100年間のすべての技術進歩を凌駕する可能性があると指摘した。 その上でロシアと中国の諜報機関が様々な分野の高度な技術力を、時には欧米よりも速いペースで利用しようと画策していることを、西側の諜報機関は懸念していると述べた。 また欧米の諜報機関は、中国政府が数十年以内にAIや合成生物学、遺伝学などのあらゆる主要な技術で優位に立つことを恐れているという。

 

MI6長官のスピーチ→こちら