『あざみの歌』は まだ歌えますか

泣いて、笑って、歌って介護!!そんな日常の過去の記録と
新たに今一度自らを見つめてぼちぼちと戯言なりを綴ります。

その時私は・・・

2009年07月27日 03時53分12秒 | どうでもいい話
夕刻から天神さんへ行くのを何ヶ月も前から楽しみにしていたのに、
前日からの雨はその日の昼を過ぎてもふり続け、ぽんはパニパニ。
『梅雨が明けると夏が来る
夏が来るとお日様ギラギラ花火の季節

という公式が彼の中には出来上がってしまっているのに、
天気予報はまだ“梅雨明け”を告げない。
海の日の夜に「なんで梅雨が明けない?」と落胆の叫び声を上げてから
ぽんの毎日は心配で押しつぶされそうになっていた。

その時、おばちゃんは・・・
「梅雨が明けるときゃ明ける!梅雨が明けても雨は降るときゃ降る!!」
と、優しくなだめ(ぽんに負けずに大声で叫ぶとも言う)
叫び疲れてゼイゼイハァハァ言いながら、家へ逃げ帰った時
その電話が鳴った。

着信音は例のメロディ「ん?何で今頃?」と思いつつ
当然いつもの「んあ?」って声のつもりで携帯を耳にすると
「おそれいりますが、そちら○○さんの携帯で間違いございませんでしょうか?」
と殿方の声がする。

その時母は・・・
一瞬固まった。そして、これはⅠが携帯をどこかに忘れたに違いない!!
と、勝手に思った。
電話口ではもう一度、同じフレーズを繰り返している。
しかし、○○さんって私じゃない。と言う事は・・・
これはⅠの身に何か起こったに違いない!携帯を悪用されてるに違いない!!
と、また勝手に思った。大阪湾にコンクリート詰めにされてたらどねんしよう・・・
「違いますが、どちら様でしょうか?」と冷静を装って応えたら
「あ、大変失礼しました。番号を間違えました。」と切ろうとする。

あかん、ここで切らしたらあかん!!
「あの、すみません。どちら様でしょうか?」と聞くと
「んあ?・・・」と相手がくちごもる。緊張が走る・・・。
「え?」
「え?って何よ!」って言いながら、ここで初めて気づく。

「おまえ、Ⅰか??」
「何でおかんやねん!?」
「何でもくそも、おまえがかけたんやろが!!」


「びっくりするわ。なんや声が似てるなぁ、おもたんや。
うわっ!何でおかんにかけとんねん。」・・・一人うろたえるⅠ
「うわっ!恥ずかしっ!!めっちゃ恥ずかしいやんけ!!」

・・・叫びながら電話は切れた・・・
・・・あの子、どこで電話かけてたんやろ・・・?

それにしても、以前“おれおれ詐欺”には引っかからないぞ!!って書いたけど
ちと危うい。我が子のよそ行きの声が分かりませなんだ
それにしても・・・めっちゃおもろいやんかぁ!!
その日の夜中に「んあっ?」「○○さんには無事に電話はつながりました。」
と、再び電話がかかってきたので、笑い倒してやった。


「今日は天神さんやったで。
夕方から雨はあがって、ぽんは嬉しそうに出かけたよ。良かったわぁ。
あんた、今年は祗園さんも天神さんも行かれへんかったなぁ。」


その時私は・・・
ちょっとだけ、おかんに戻った。
コメント (10)
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