ゴッホ & ヴィヴァルディ_四季_夏
「オルセー美術館」で見た「印象派」の絵画を紹介しているわけですが、ここで忘れてはいけない画家の一人に「ゴッホ」が上げられます。
私にとっても忘れがたい存在で、実は私が美術を続けている原点はこの「ゴッホ」にあるように思われます。
小学6年の時、担任が見せてくれたゴッホ作「アルルのはねばし」と「糸杉」は昨日のことのようによく覚えています。
「なんて美しい絵なんだろうか」とその時は思いましたが、その出会いが後々大きく尾を引くとは思いもよりませんでした。
「ドガ」が「動くもの」に興味がある画家ならば、ゴッホは「動いている心」に興味があった画家のように思えます。
「色には力がある」と言うことを教えてくれたのも、このゴッホだったように思います。
中学生が絵を描く時、ものも言わずに目を凝らしながら描いているその姿に、「色」の持つ魔法のような力を感じざるを得ません。
ゴッホはたかだか9年間という短い画家生活を送りましたが、その9年間の集中力は彼の作品が全て私たちに教えてくれています。
ただ、彼の絵は生前1枚しか売れなかったのですが、彼を支えた弟の「テオ」の存在や、「テオの妻・ヨハンナ」存在を忘れてはなりません。
終生、「ゴッホ」のめんどうを見てきた「テオ」と、二人の死後ゴッホの作品を啓蒙した「ヨハンナ」の功績なしに、ゴッホの存在はありません。
その後、いろいろな人に支えられたゴッホの作品が、我々日本人にも見れるようになったのもこうした影の存在があったことを忘れてはいけないのではないでしょうか。
ゴッホについて語ると、膨大な時間が要りますが、とりあえず「炎の画家・ゴッホ」の作品を見て、何かを感じて欲しいと思います。