「子犬とがん具」というタイトルで描かれたこのパステル画は、なんともいえない世界を創りあげています。
とても「あたたかな空間」とともに、かわいがっているペットに対する、作者の優しい「まなざし」が感じられます。
たぶん、この方は「ペット」を飼っているのだと思いますが、その様子が手に取るように見る人の目に伝わります。
「ネコ」の視点で描かれたこの作品からは、人に共通する姿が目に浮かんできます。
こういうところを作者は見たのでしょうか。それとも自分で想像して描いたのでしょうか。
ただ言えるのは、作者が「ペット」の立場になってこうしたパステル画を描いているように見えるところです。
「絵本の世界」を思わせるこの作品は、「子ネコとねずみ」というタイトルですが、実際にこういうところを見たわけでなく、自分で想像して描いたのではないでしょうか。
それにしても、「ペット」が擬人化され、思わずその世界へ入りたくなるような作品になっています。
「ペット」を飼われる方は、こうした作品を見ると欲しくなるのではないでしょうか。
「自由」を手に入れた2頭の馬が、うれしさを前面に出して駆けている場面が描かれていますが、とてもすがすがしい作品になっています。
「青」と「白」をとても上手に使いこなし、空間に「清涼感」と「躍動感」を表現しています。
「波の白」と「白馬の白」が絶妙に組み合わされ、それらが大きなうねりとなってこの絵を構成しています。
ですから、見る人には違和感なく見ることができ、「白馬」の抱いている「自由」に対する「喜び」が素直に伝わってくるようになっています。
一見、どうしてこういう動物を描くのだろうと思われるかたがあるかもしれませんが、作者にとっては「カラス」はとても興味のわく対象ではなかったかと思われます。
「カラス」の持つ「異様な世界」と、その「色」にどことなく愛着を感じたのかも知れません。
「ふくろう」が木の葉に隠れるようにして、こちらを見ていますが、なんとも愛らしくその存在は「人」に共通するものがあります。
どこか「おどおどした」その姿に、作者の共感が集中していったような作品になっています。
「サーカス」のポスターか何かを見て描かれたのでしょうか、「百獣の王ライオン」と「ピエロ」の組み合わせはどことなく「ユーモラス」な関係を創りあげていますが、同時に我々が日常持っている「プライド」をあざ笑っているかのように見えます。
こうした「動物」をテーマにした作品を見てみると、とても身近な存在であると言うことで、作者の思いが見る人によく理解でるように思います。
このように描く題材は、作者との「コミュニケーション」ができるものほど、絵としては訴えるものが大きいと言えるのではないでしょか。