なんとほほえましいワンショットでしょうか。「曽孫と私」というテーマで描かれたこのパステル画からは、「絵画」の原点を見るようで、とてもほほえましいものを感じます。
「言葉」は自分の思いをすぐ他の人へ伝える便利なものですが、それは限定された意味を伝える道具でしかありません。
しかし、「絵画」は見る人にいろいろなイメージを起こさせ、見る人によって様々な解釈をすることができます。
とても広がりのある世界の中で、自分との共通点や理解できるものをさがし、それを味わう世界だといってもいいのではないでしょうか。
とても明るく頼もしい人柄の人物を描いているこの方は、「身近な存在」をとても生き生きと描いています。
人一倍「身近な人」を描いているうちに、目で見えないつながりのようなものが自然とでてくるから不思議です。
「太陽のような存在」にうつるこの人は、かけがえのない人であることがよく理解できます。
「身近な人の結婚式」でしょうか、とても幸せそうな二人の表情から作者の「安堵と期待」のようなものが見れ、幸福感に満ちた作品になっています。
バックの色を分けていますが、これは「男女の違い」を色で表そうとしたのではないかと想像できます。
いずれにしても、明るい色調で描かれ、作者の思いのようなものが伝わってきます。
この方は、今「青」と言う色にとても興味があるようで、それを「若者」の中に表現していますが、それはある意味では「青色」を通じて何かを追求しているようにも見えます。
それは「希望」とか「未来」のようなものであるかもしれませんし、また何かを達成した時の「喜び」のようなものかも知れません。
どこか「祈り」のようなものを感じるこの表情の中に、おさえきれない「好奇心」が秘められているように見えます。
「目」がこちらを向き、挨拶をしているこの姿の中に、他者への大きな好奇な心が働き、「子供の目」には「限りない世界」を見ているような姿が想像できます。
「部屋」の中に明るい光がさし、その中で一息ついているのでしょうか、「心地よい空間」とその中で「満ち足りた気持ち」でいる人物画が描かれています。
「人物」の表情に見られるように、この空間自体が作者の気持ちで、とてもおだやかな空間を作り上げています。
「雪景色」の中の人物は、「雪」が久しぶりに降った「喜び」と、そのなかを歩ける「うれしさ」を「振り返る」ことにより、こちらに伝えようとしています。
それは、マンネリ化した「日常生活」に、ある種の起爆剤としての役割も果たしているのではないでしょうか。
「身近な存在」だけに限らず、「人」を通して作者の言わんとすることが表現できるのも、絵画の大きな魅力になっています。
昨日も書きましたが、「心を動かす」には、他の存在はとても重要で、お互いに何かを刺激しあい、「喜び」や「悲しみ」を分かち合っていることがよくわかります。
誰もが、「心」をどんどん動かすような活動を、日頃からして欲しいものだと思っています。