「美」を愛する人へのメッセージ

岩国市を中心に「いろ・色・パステル画」展を開催しています。また、「美」という大きなテーマに向かって発信していきます。

「癒しの色・白、気品の色・紫」・・大野さんの作品から

2011-05-11 07:23:08 | 「大野洋子さんの作品」

「白」という色をみていると、とても広がりのある色に見えます。また、とても包容力のある色でもあります。

 

「白」や「黒」はいわゆる「無彩色」と呼ばれ、「有彩色」という「彩度」を持った色と分けて考えられています。

 

「有彩色」を人にたとえると、「個」というものがあり、それぞれが「自己主張」しているところが似ていると思います。

これに反して「白」や「黒」という「無彩色」は、他の「個」を吸収する性質があり、こうした色彩を見ていると何の違和感も生じません。

 

それどころか、その色にどこか「癒し」の効果が見えます。

 

もっとわかりやすく言うと、「虹」を見てください。実は「虹」は、「白光色」の「白」が分離してできたもので、様々な色に分かれています。

 

と言うことは、「視覚」を使う世界では、「白」と言うものは様々な色の寄せ集めということもできるわけです。

 

この画像に見れる「白」でも「光」があたることにより、そこにいろいろな色が生まれていることがわかります。

 

そうした「他の色」を「包み込む力」を、ここでは「癒し」という言葉に置き換えることができます。

 

そうしたことを考えながら、大野さんのパステル画を見ると、どこかその源流に近づくようなものが感じられます。

 

思い出に残る「風景」を思い出すことが「癒し」の効果があるように、そこに「白い花」を持ってくることにより、その思いを強くしようとする試みが見られます。

 

ある意味では「白」は「浄化作用」をもっているのかも知れません。

また、この作品は「バラ」をテーマにしたものですっが、とても「気品」のある作品になっています。

 

「赤いバラ」をあえて「紫」で統一したところが、作者の大きなねらいになっているようです。

 

「紫」という色は、とても「気品」があり、歴史的に見ても「位の高い人」の服に使われていたことのある色として、知られています。

 

見ているだけで、どこか「貴族的」な香りがするこの色は、世界のいたるところで「ブランド」を示す色として使われています。

 

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「日常の中の美の発見」・・友員さんの作品から

2011-05-10 08:24:40 | 「友員純生さんの作品」

いろいろな色が溢れているこうした風景から、私はなんとなく「パレット」の表面をイメージしてしまいます。

 

子供の頃、いろいろな色が無道さにおかれた「パレット」を見るたびの、心が躍るような錯覚に陥ったものです。

はじめの頃は、誰もが原色の色に目をうばわれますが、やがてそうした強烈な色から遠ざかり、やがて「淡い色調」に心ひかれるものがでてきます。

 

そうした色に対する興味の対象が変化する中で、最も普遍的な色が実は「白」という色ではないかと最近つくづくと考えるようになりました。

 

「白」は色の原点のような存在で、皆さんも小さい頃この「白」をさかんに使ったのではないかと思います。

 

「空」の色を明るくする時、「青」に「白」を混ぜると、自分がイメージする色に近いものができたことを覚えていると思います。

そうしたことを考えながら、友員さんのパステル画を見ていると、そこに「白」と言う存在が浮き上がって来るような感覚が芽生えます。

 

「虚飾のない世界」、それが我々の心に残る「ふるさとの色」であり、思い出に浸ることのできる空間になっています。

 

「自然の存在」をそのまま表現し、そこに「自分と自然」との素直な対話を交わしているこのパステル画は、誰の目にも共有できるものがあると思います。

 

「日本人の心の原点」を描いているようなそんな気さえしてくるこのパステル画から、日本人の持つ「和」という世界さえイメージできるものが感じられます。

それは日本人の精神性にも及んでいて、この絵からもそうしたことが感じられます。

 

「日本の原風景」にあたるこうした「古い神社」や「四季の変化」は同じように我々の心に深く根ざしているものがあります。

 

こうした絵を見ていると、自分たちが小さな頃の「ひとコマ」が自ずとイメージされ、輝きを増す存在に変化し、新たな活力を我々に与えてくれます。

 

また、それは「豊潤な空間」を創る手助けをしてくれるようで、どこか「醸造の世界」に似ている感覚が起きてきます。

 

このように「色や形」と「イメージ」はとても深い関係にあり、絵を見ながら我々を「別世界」へ運んでくれる大きな役割を持っています。

 

そこに「個」の持つ「表現」が現れることにより、その「個」から新たに学ぶおもしろさがあるのもこうした「絵画表現」ならではの世界ではないでしょうか。

 

そこに見える単なる色が、皆さんのイメージを広げる大きな力になっていることに気づいて欲しいものです。

 

「色には力がある」という言葉がありますが、そうした「伝達の力」から、自分なりの世界へと飛游する「創造させる力」へと向かうステップがとても楽しく、毎日の生活に大きな潤いを与えることは確かです。

 

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「神秘な世界を求めて」・・市岡さんの作品から

2011-05-09 16:50:49 | 「市岡明さんの作品」

色や形を見て行く時、そこには自然から学んだ人の心のあり方が見れます。例えば「赤」という色は「太陽」からのイメージで、とても印象度の高い色となっており、人の心を動かす大きな力を持っています。

 

「青」は海からのイメージで、これも生活の一部になっているような色で、我々の目には強烈な印象を与えます。

 

しかし、ここにあるような色はどことなく「神秘的な」色合いをしていて、そこには「個」の大きな主張が感じられません。

そうしたことを感じさせえる作品がこの市岡さんの作品で、淡い色調の中に「神秘的」な世界を追求しているようなところが感じられます。

 

「母」となる母体を描いたこの「裸婦像」から、「なんともいえない幸福感」につつまれたモデルさんの表情が読み取れます。

 

そこには、「母性」を感じ取ることのできる「女性」しか理解できない世界があるのではないでしょうか。

 

私はそれを「神秘な世界」と言う言葉に置き換えて説明したいと思っています。

 

「心」を表す色はありませんが、「繊細な色調」という言葉を使えばわかりやすいかも知れません。

そうした言葉がピッタシの画像がこの作品で、「花」を使って「生命の神秘」のような世界を表現しようとしています。

 

最初にこの作品を見た時、繊細な色同士がこだまする更なる「深遠な世界」を感じ取ることができ、色の持つ可能性のようなものを感じました。

 

それはあえて言うならば「神秘の色」という言い方ができるかもしれません。

 

言葉では説明のつかない世界がこの世にはたくさんありますが、こうした「生命」が持つ「神秘の世界」を追求しているように思えてなりません。

この花畑を見た時、それに近いものを私は感じました。と言うのも「曇り」の日に見たこの花畑から異様な「生命力」を感じました。

 

それは「花」が持つ「自然の生命力」で、花畑のあちこちから「生命のいぶき」が聞こええてくるようでした。

 

また、こういう花畑を見ると、そういう「生命」が外へ向かって「自己の存在」を放出しているかのように見えたのも不思議なことでした。

 

「自然」の中の「生命」、そしてその「存在」それらがあらゆる手段で自己を表現しているのも、どこか「絵画の世界」へ共通するものが感じられます。

 

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「チャレンジ・エンジョイパステル画」展始まる!

2011-05-08 07:51:10 | 「パステル画」講座

岩国市中央図書館で「チャレンジ・エンジョイパステル画」展が始まりました。

この展覧会は「岩国市中央図書館」で毎週行われている「パステル画講座」の発表会で、藤井容子さんが指導されています。

会場には、約40点あまりの作品が並び、とてもにぎやかな会場になっています。

会場に出品された作品を見ると、いかに人の目が違いまた関心の対象が違うかが、一目でわかるようになっています。

 

「人」を描いている人、「動物」を描いている人、「風景」を描いている人、「花」を描いている人と様々な対象物があり、絵の題材がとても豊富で、見ていてもとても楽しい気分になります。

中には「イメージ」を大事にするようなものまであり、描かれている範囲も様々です。

 

図書館へ行って本を借りた後、立ち寄ってみると今までとは違った視点で物事が見れる場面に出会うかも知れません。

この展覧会は、5月18日(水)まで行われています。心の中に春風が吹くような、そんな空間があなたを待っています。

 

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「赤と青の世界」・・広実さんの作品から

2011-05-07 07:20:24 | 「広実久美子さんの作品」

「赤」と「青」を混色すると「紫」になるのは、皆さん知っていると思います。その「紫」もいろいろな色のバリエーションがあり、花でさえこんなにもいろいろな「紫」を見ることができます。

 

また、「紫」は高貴な色として使われ、歴史的に見ても貴族的なものを感じ取ることができます。

 

しかし、「赤」と「青」だけの世界になると大きく違い、その強烈な彩度はお互いに反発しあいその空間にある種の「緊張感」を生むことになります。

 

この画像は、広実さんの作品ですが、展示する時にまずこのパステル画に目が行ったことをよく覚えています。

 

「人物画」と言うこともありますが、それだけでなく色と色のぶつかり合いが、大きな力を作っているように思えます。

 

「ルーブル美術館」にある「フェルメール」の絵で「レースを縫う女」と言うのがありますが、この絵を見た時その作品がすぐ思い出されました。

 

「フェルメール」の絵は「24×21㎝」という大変小さな作品ですが、あの小さな作品から受ける印象はとても大きなものであることを思い出しました。

 

広実さんが描いている人物は多分「中国」の人をモデルにしていると思われますが、どこか共通点があるのはとても興味が尽きないものとなっています。

 

「フェルメール」が古典なら、「広実さん」の作品は現代版といえるのではないでしょうか。

「花」をテーマにすると、少しその印象は薄れますが、それでも「赤」という色と「紫」という色を上手に使い、「花」の持つ「香り」さえ出しているように思えます。

 

たぶん、「直感的な感覚」が優れていて、それを自分の思い通りに操っている結果、こうした作品が生まれてくるように思います。

そうしたことを考えながら、「花畑」を見てまわると、そこに同じような色調が見られます。「色」からでてくる「香り」のようなものがここでも発見できるようです。

 

それとは反対に「赤」だけの世界に入ると、そこには「印象」という強烈な世界が待っています。

 

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