国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

バイカル湖旅行記

2013年07月20日 | ロシア・北方領土
この世界一深い湖の周囲で我々日本人を含む北方モンゴロイドの祖先は暮らし、寒冷地に適応して進化した。私は故郷に戻ってきたとも言えるのだ。また、ロシア人の移住前はこの地の住民の大部分はモンゴル系であった。バイカルとはモンゴル語で「豊かな湖」または「大きな湖」という意味だという。 そして今、この地域はロシアの中枢的地域の東の端と認識されている。バイカル地域の東側のチタ州になると中国の圧力が強まり、アムール州以東に至っては街の市場の売り子はほとんどが中国人になり、街にも中国人観光客が多く見られる。中国と隣接しているが故に巨大な中国の人口の浸透圧に苦しんでいるのだ。この浸透圧に対抗してロシアが領土を守り抜くには、ロシア極東に遷都して巨大都市を建設し、その都市の魅力を高めるほかはないだろう。遷都先は恐らく昨年のAPECの会場になったウラジオストクか、あるいはシベリア鉄道日本延伸後のユジノサハリンスク以外にないだろう。そのような方法でロシア極東に中国に対抗する力をつけることができなければ、近い将来ロシアはシベリアを維持できなくなり、ベーリング海峡からウラル山脈までのシベリア全域は億単位の中国人移民で溢れかえり、中国にとっての新大陸と化することだろう。 . . . 本文を読む
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