●イラン外務省、トルコの越境攻撃に反対 日本経済新聞 2007年10月22日
【ドバイ=加賀谷和樹】イラン外務省のホセイニ報道官は21日の記者会見で、トルコ政府がイラク北部のクルド過激派への大規模な軍事攻撃を示唆していることについて「両国は対話を続けるべきだ」と述べ、越境攻撃に反対する立場を表明した。イランも同国北部に多いクルド武装勢力への支援を理由に、イラク北部に小規模な攻撃を加えたことがある。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20071022AT2M2101M22102007.html
●イラン大統領がアルメニアを訪問 Monday, October 22, 2007 Turkish Daily News
イランのMahmoud Ahmadinejad大統領は10月22日から23日にかけてアルメニア共和国を訪問し、アルメニア大統領のRobert Kocharianと会談する予定。この会談では両国間の協定への署名が行われる。その他、アルメニア国会議長との会談、エレヴァン大学の教授や学生との会談も行われる予定。
Mahmoud Ahmadinejad大統領はアルメニア人虐殺祈念碑への訪問、ブルーモスク訪問、現地のイラン系コミュニティ構成員との会談も行う予定。
アルメニアはナゴルノカラバフ問題で隣国アゼルバイジャンとの関係が悪化したためイランとの関係親密化を求めている。今年3月にはイランからアルメニアへと360億立方メートルの天然ガスを送る150kmのパイプラインが操業を開始している。
http://www.turkishdailynews.com.tr/article.php?enewsid=86497
●「PKKへの対処なければイラク北部に侵攻」 トルコ首相 - MSN産経ニュース2007.10.23
【オックスフォード(英イングランド南部)=木村正人】トルコのエルドアン首相は22日夜、オックスフォード・ユニオンで講演し、イラク北部を拠点とするトルコの非合法武装組織、クルド労働者党(PKK)について「数日中に期待する発展が見られないなら、われわれの置かれている状況に対処しなければならない」と述べて、米国やイラク政府がPKKの越境攻撃を阻止しない場合、数日中にイラク北部に侵攻する考えを示した。
首相は、軍人の叔父をPKKとの戦闘で亡くしたというオックスフォード大学のトルコ人女性留学生の質問に答え、「これ以上、テロ組織にトルコ兵が殺されるのを容赦できない。忍耐の限界に来ている」として、PKKを放置しているイラク政府を厳しく批判。その一方で、最後まで外交努力を続け、イラク駐留米軍やイラク政府の対応を待つ姿勢もにじませた。
ロイター通信によると、トルコ軍はすでにイラク北部の国境沿いに戦車や戦闘機、戦闘ヘリなど10万人の部隊を展開しているが、首相は講演のなかで、侵攻は国際法に基づく個別的自衛権の行使に当たり、地上部隊による侵攻ではなくPKKの拠点だけを狙って空爆する考えを示唆した。
トルコ政府は、21日にPKKがトルコ軍を攻撃、トルコ兵12人が死亡したことから態度を一層硬化させている。
同首相は23日、ブラウン英首相と会談する予定で、PKKに対処するよう米国やイラク政府への働きかけを要請する。
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/071023/erp0710231012002-n1.htm
●<イラン大統領>突然帰国…アルメニア訪問 10月23日20時18分配信 毎日新聞
【モスクワ大木俊治、テヘラン春日孝之】インタファクス通信によると、アルメニアのソゴモニャン大統領報道官は23日、同国を訪れていたイランのアフマディネジャド大統領が日程を短縮し、急きょ帰国したと明らかにした。タス通信によると、アルメニア大統領府は「イランで起きた不測の事態と、イラン大統領の国内での延期できない会合」が理由だと説明している。
イランでは核交渉最高責任者のラリジャニ最高安全保障委員会事務局長が20日に辞任し、後任事務局長にジャリリ外務次官が就任した。ジャリリ氏はアフマディネジャド大統領派で、ラリジャニ氏の辞任は核政策を巡る大統領との確執が原因とみられている。
こうした中、イラン核問題を巡りローマで23日、ソラナ欧州連合(EU)共通外交・安全保障上級代表とイラン側の会合があり、ラリジャニ、ジャリリ両氏が出席した。英BBC放送によると、イラン国会議員183人が22日にラリジャニ氏支持の署名をするなど、保守派内の亀裂が表面化しており、大統領の突然の帰国はこうした動きが背景にある可能性がある。
アフマディネジャド大統領は22日にアルメニアを訪れ、コチャリャン大統領と会談した。23日、オスマン・トルコ時代の虐殺犠牲者の祈念碑を訪れた後、アルメニア国会で演説する予定だったが、いずれもとりやめて帰国したという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071023-00000103-mai-int
【私のコメント】
イラク北部を巡るトルコ情勢が緊迫する中で、隣接する地域大国であるイランの大統領がアルメニアを訪問した。この訪問で注目されるのは、イラン大統領がアルメニア人虐殺祈念碑を訪問する予定という情報である。米国下院での決議採択を巡って米国とトルコの関係が緊張を増している現状でイランのこの行動はトルコを激しく刺激するものとなるだろう。また、イラン政府はトルコ軍の越境攻撃に反対意見を表明している。イランとアルメニアの間の天然ガスパイプラインの存在は両国間の安定した友好関係を示唆している様にも思われる。これらの情報からは、トルコ軍がもしイラク北部に侵攻した場合、イラク北部クルディスタン自治地域からの救援要請に応じてアルメニア軍とイラン軍が介入しトルコ軍と激突するという事態も考えられるだろう。
そして、イラン大統領はアルメニア訪問中に何故か急遽予定を変更してイランに帰国してしまった。このため、アルメニア人虐殺祈念碑訪問は取りやめになってしまった。この予定変更の原因が何かは私にも見当が付かない。中東情勢は複雑怪奇である。
【ドバイ=加賀谷和樹】イラン外務省のホセイニ報道官は21日の記者会見で、トルコ政府がイラク北部のクルド過激派への大規模な軍事攻撃を示唆していることについて「両国は対話を続けるべきだ」と述べ、越境攻撃に反対する立場を表明した。イランも同国北部に多いクルド武装勢力への支援を理由に、イラク北部に小規模な攻撃を加えたことがある。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20071022AT2M2101M22102007.html
●イラン大統領がアルメニアを訪問 Monday, October 22, 2007 Turkish Daily News
イランのMahmoud Ahmadinejad大統領は10月22日から23日にかけてアルメニア共和国を訪問し、アルメニア大統領のRobert Kocharianと会談する予定。この会談では両国間の協定への署名が行われる。その他、アルメニア国会議長との会談、エレヴァン大学の教授や学生との会談も行われる予定。
Mahmoud Ahmadinejad大統領はアルメニア人虐殺祈念碑への訪問、ブルーモスク訪問、現地のイラン系コミュニティ構成員との会談も行う予定。
アルメニアはナゴルノカラバフ問題で隣国アゼルバイジャンとの関係が悪化したためイランとの関係親密化を求めている。今年3月にはイランからアルメニアへと360億立方メートルの天然ガスを送る150kmのパイプラインが操業を開始している。
http://www.turkishdailynews.com.tr/article.php?enewsid=86497
●「PKKへの対処なければイラク北部に侵攻」 トルコ首相 - MSN産経ニュース2007.10.23
【オックスフォード(英イングランド南部)=木村正人】トルコのエルドアン首相は22日夜、オックスフォード・ユニオンで講演し、イラク北部を拠点とするトルコの非合法武装組織、クルド労働者党(PKK)について「数日中に期待する発展が見られないなら、われわれの置かれている状況に対処しなければならない」と述べて、米国やイラク政府がPKKの越境攻撃を阻止しない場合、数日中にイラク北部に侵攻する考えを示した。
首相は、軍人の叔父をPKKとの戦闘で亡くしたというオックスフォード大学のトルコ人女性留学生の質問に答え、「これ以上、テロ組織にトルコ兵が殺されるのを容赦できない。忍耐の限界に来ている」として、PKKを放置しているイラク政府を厳しく批判。その一方で、最後まで外交努力を続け、イラク駐留米軍やイラク政府の対応を待つ姿勢もにじませた。
ロイター通信によると、トルコ軍はすでにイラク北部の国境沿いに戦車や戦闘機、戦闘ヘリなど10万人の部隊を展開しているが、首相は講演のなかで、侵攻は国際法に基づく個別的自衛権の行使に当たり、地上部隊による侵攻ではなくPKKの拠点だけを狙って空爆する考えを示唆した。
トルコ政府は、21日にPKKがトルコ軍を攻撃、トルコ兵12人が死亡したことから態度を一層硬化させている。
同首相は23日、ブラウン英首相と会談する予定で、PKKに対処するよう米国やイラク政府への働きかけを要請する。
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/071023/erp0710231012002-n1.htm
●<イラン大統領>突然帰国…アルメニア訪問 10月23日20時18分配信 毎日新聞
【モスクワ大木俊治、テヘラン春日孝之】インタファクス通信によると、アルメニアのソゴモニャン大統領報道官は23日、同国を訪れていたイランのアフマディネジャド大統領が日程を短縮し、急きょ帰国したと明らかにした。タス通信によると、アルメニア大統領府は「イランで起きた不測の事態と、イラン大統領の国内での延期できない会合」が理由だと説明している。
イランでは核交渉最高責任者のラリジャニ最高安全保障委員会事務局長が20日に辞任し、後任事務局長にジャリリ外務次官が就任した。ジャリリ氏はアフマディネジャド大統領派で、ラリジャニ氏の辞任は核政策を巡る大統領との確執が原因とみられている。
こうした中、イラン核問題を巡りローマで23日、ソラナ欧州連合(EU)共通外交・安全保障上級代表とイラン側の会合があり、ラリジャニ、ジャリリ両氏が出席した。英BBC放送によると、イラン国会議員183人が22日にラリジャニ氏支持の署名をするなど、保守派内の亀裂が表面化しており、大統領の突然の帰国はこうした動きが背景にある可能性がある。
アフマディネジャド大統領は22日にアルメニアを訪れ、コチャリャン大統領と会談した。23日、オスマン・トルコ時代の虐殺犠牲者の祈念碑を訪れた後、アルメニア国会で演説する予定だったが、いずれもとりやめて帰国したという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071023-00000103-mai-int
【私のコメント】
イラク北部を巡るトルコ情勢が緊迫する中で、隣接する地域大国であるイランの大統領がアルメニアを訪問した。この訪問で注目されるのは、イラン大統領がアルメニア人虐殺祈念碑を訪問する予定という情報である。米国下院での決議採択を巡って米国とトルコの関係が緊張を増している現状でイランのこの行動はトルコを激しく刺激するものとなるだろう。また、イラン政府はトルコ軍の越境攻撃に反対意見を表明している。イランとアルメニアの間の天然ガスパイプラインの存在は両国間の安定した友好関係を示唆している様にも思われる。これらの情報からは、トルコ軍がもしイラク北部に侵攻した場合、イラク北部クルディスタン自治地域からの救援要請に応じてアルメニア軍とイラン軍が介入しトルコ軍と激突するという事態も考えられるだろう。
そして、イラン大統領はアルメニア訪問中に何故か急遽予定を変更してイランに帰国してしまった。このため、アルメニア人虐殺祈念碑訪問は取りやめになってしまった。この予定変更の原因が何かは私にも見当が付かない。中東情勢は複雑怪奇である。
この場合、ロシアはアルメニアを支持するだろう。
また、ギリシャも心情的にアルメニアを支持し、
ドイツ、フランス等もトルコを支援することには消極的であるので、NATOは動きがとれないだろう。
どういうことだ?
突き上げ(ガソリン値上げや核開発の停滞等の失態)は予想以上の激しい物です。彼の若さゆえの無謀を気に入らない、ハタミ前大統領を押す声も根強いのです。
国内の不満と貧困層を鎮めない限り、外交においても
イランの苦悩は続くでしょう。特にこの前のプーチン訪問で具体的な果実を得られなかったのは、相当彼に
堪えたと思われますが。