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マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

演奏には体力が必要

2011-08-26 00:09:35 | ニュース
<小澤征爾さん>体調不良で再び休演―Yahooニュース

また休演だそうです。
このところたびたびで、Yahooニュースでよく見かけるので、ちょっと気になりました。
病み上がりで75歳…いろいろ難しいでしょうねぇ。
演奏は、とても体力いるのですよ。
ピアノ演奏でも、やはり少しの体調不良が、演奏に響いてしまいますから、体調管理はとても大切です。
若い頃は、少々寝不足でも、疲れていても、それなりに何とかなったのですが、最近は、ちょっと睡眠不足の状態でピアノを弾くと、鍵盤を見た瞬間、フッとめまいがしたり、くらっとしたり…。
どんな巨匠でも、体調だけはどうにもなりませんし、年齢も考えると、指揮台に立ちたいという気持ちは分からなくもないですが、度重なればやはり考えるべきと思いますね。
ドタキャンは良くないですよ、どんな人でもどんな理由でも。
それを楽しみに聴きに来た人の気持ちもありますからね。

大学のころ、イタリアオペラがNHKホールに来て、一番安い席が3000円、徹夜でNHKに並んでやっと手に入れた一番安い席でしたが、ホセ・カレラスとモンセラット・カバリエの共演で、ホントに楽しみにして行きました。
始まって20分くらいしたころでしょうか、カバリエがアリアを歌った直後、突然舞台袖へフラフラ…と。
カレラスが、「モルタ、モルタ!!」と叫ぶではないですか。
結局、幕がサーっと閉まって、しばらくお待ちください…と。
30分も待ってから、その会場に来ていた別のソプラノの人が代役に立って公演は再開されました。
カバリエの体調不良だったらしいですが、正直がっかりですよ。
学生にとってオペラを見に行くの、安い席が取れないと大変ですからね。
カバリエのピアニッシモの歌声は、3000円の最後列でもしっかり聞こえてくる素晴らしいものですから、ホントに楽しみにしていたのです。
代役の人も、悪くはなかったのですが、気持ち的にはやっぱりのれませんね。
演じる方は、数ある公演のうちの一つですが、聴きに行く方は、大切な一回…なのです。