マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

フォーレの組曲「ドリー」

2017-12-08 00:28:35 | ラ・プロムナード・ミュジカル
9日のプロムナード・コンサートで演奏する連弾曲の一つは、フォーレの組曲「ドリー」作品56です。
全曲は6曲ですが、今回は4曲だけ弾きます。
この曲は連弾オリジナルの曲です。
ドリーとは、英語ではお人形のことですが、この曲は、お人形についての内容ではありません。
フォーレが親しくしていたバルダック家の幼い娘エレーヌの愛称が「ドリー」で、彼女のお誕生日を祝うために毎年1曲ずつプレゼントされた曲をまとめたのがこの「ドリー」組曲というわけです。
第1曲「子守歌」は1893年作曲で、ゆったりとした優しい気持ちになる曲です。
第2曲「ミーアーウー」は、「ミャウ」と間違えそうで、一見猫のことかと思いきや、全く違います。
エレーヌがお兄さんの名前が言いにくく、幼児語になってしまったのをそのままタイトルにしたら、意味が分からないと、出版社が「ミーアーウー」にしてしまったとのこと。
3拍子の楽しい曲です。
1894年の作。
第4曲「キティ・ワルツ」はこれも誤解しそうなタイトルですが、ニャンコちゃんではなく、ワンコちゃんです。
元々「ケッティ・ワルツ」だったのですが、ケッティとは、エレーヌのお兄さんラウルが飼っていた犬の名前とのことなので、犬の様子を表した曲と言えそうです。
ひょっとして、変な行動をするワンコちゃんではなかったか…と思えてしまいますけど…。
1896年作。
第6曲「スペイン風の踊り」は華やかで、終曲にふさわしい曲となっています。
1896年もしくは1897年の作。

フォーレの曲は、独奏曲も意外に弾きにくい部分がありますが、この連弾もなかなかな難解な部分があり、表現に苦労しました。
楽しく、かわいらしく演奏したいと思います。


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