マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

サン=サーンス 動物の謝肉祭

2013-08-20 23:34:49 | ラ・プロムナード・ミュジカル
午前中は、「動物の謝肉祭」の合わせでした。
今日は我が家で。
大分テンポ感が出て来ましたが、まだまだ細部はよく練らないと…というところでしょうか。

サン=サーンスの「動物の謝肉祭」は、原曲は2台のピアノと小編成の管弦楽で演奏されるものです。
今回演奏するのは、Durand社版のLucien Garban編曲による連弾です。
連弾になると管弦の音も何らかの形ですべて拾うことになるので、2台のピアノで弾くより難しいかもしれません。
一人で弾ける音域が半分なので、音型的に制約もあって、それも弾きにくい理由の一つでしょう。
グリッサンドなど、下から上まで行けないので、途中で折り返すわけですし…。

原曲が作曲されたのは、サン=サーンス51歳の1886年、友人のチェリストシャルル・ルブークが主催するマルディ・グラ(謝肉祭の最終日)の音楽会のためでした。
さまざまな動物の生態をユーモラスに、また時には皮肉に表現したもので、曲の内容を標題で示したいわゆる「標題音楽」と言われるものです。
耳馴染みのある、第13曲「白鳥」はもちろんのこと、「かめ」も「象」も、皮肉な「ピアニスト」という動物も、サン=サーンスの鋭い観察力から生まれたもので、一度聴けば思わず笑ってしまいそうになる楽しい曲がたくさんあります。

全部で14曲から成りますが、今回演奏するのはそのうち6曲です。
第1曲 序奏とライオンの行進
半音階でライオンのうなり声を表現しています。
第4曲 亀
オッフェンバックの「天国と地獄」のテーマがテンポを緩めて悠長な亀の歩みを表しています。
第7曲 水族館
アルペジォが揺れ動く水の様子を表しています。
第12曲 化石
サン=サーンス自身の「死の舞踏」の骸骨の旋律から始まり、フランスの民謡やロッシーニの「セヴィリアの理髪師」中のアリアが出てきます。
第13曲 白鳥
チェロの独奏曲としてよく知られています。アルペジォで表現される静かな水の動きの中を、白鳥がゆったりと泳ぐ様が思い浮かぶ曲です。
第14曲 終曲
全部の動物たちが勢ぞろい!まさに謝肉祭です。
ここでは、オッフェンバックの「天国と地獄」のフィナーレの旋律を借用しています。

お勧めCD
カール・ベーム指揮、ウィーンフィル サン=サーンス:組曲「動物の謝肉祭」、プロコフィエフ:「ピーターと狼」 お話付きです。




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