2011年1月26日
エルプリング(Elbling)という名前のブドウ品種があります。
(michael-liebert)
特徴はとてもフルーティ、且つ強烈な酸。
酸味の強いワインが苦手な人は
「えっ」
となるかもしれませんが、慣れるとこれが気持ちよい。
香りに特に顕著な心地よい果実感と相まって、
ちょっと類を見ない引き締まった味になります。
主な栽培地はモーゼル。
4世紀頃、ローマ人がガリア(現在のフランス)からこの地へ持ち込んだと言われています。
モーゼルと言えばリースリングですが、
それなりの規模と意味を持ったワイン造りに用いらたのはどうやらこのエルプリングが先だったよう。
「ドイツワイン」として最初にデビューしたブドウとも言えます。
恐らく土着品種と外来種との交配と考えられているリースリングが登場するのは
これよりちょっと後のこと。
それ故、エルプリングがドイツ最古のブドウ品種と呼ばれるわけです。
2007年におけるドイツ全体での栽培面積は580ヘクタール(ha)、
全体のわずか0.6%に過ぎません。
この内モーゼルが570ha。
文字通り、エルプリングにとっての故郷です。
実は中世の頃までは、エルプリングはドイツで最も盛んに栽培されていたブドウのひとつでした。
しかし、17世紀頃からリースリングとジルヴァーナーが台頭してきます。
土地ごとに最適な品種に次々と植え替えていった結果、
モーゼル、特にルクセンブルクに近い上流部でのみ息づくようになったのです。
そんなエルプリングのワイン、やっぱりというか日本ではほとんど見掛けません。
美味しいんですけどね・・
なので、プロストでご紹介することにします(あっさり)。
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http://prostweinhandel.shop-pro.jp/?pid=23339020 (ホームページ)
http://item.rakuten.co.jp/prostweinhandel/247b/ (楽天)
モーゼルの支流、ザール川地域の超ベテラン醸造家が手掛けた、
爽やかさと奥深さとが同居するエルプリング・辛口です。
お値段もお手頃な1870円。
酸がとても豊かなのでいろいろな料理に合いますが、
今の季節なら特に鍋物がオススメ!
キリッと冷やして飲んでみて下さい。
このマイナーなブドウの魅力に気付くはず、
いや、気付いて欲しいなぁ・・。
とり
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