最近けっこう昔の本をよく読んでおります。
とはいえ、いつぞや買ったような本当の古書ではなく、家にあった古い文庫本。
それというのも、以前辞書を探しに義父のもう見なくなった本の置いてある場所を探していると、
昔々に読んだことのある本や、未読ながら面白そうな本をいくつか見つけたので、
辞書を探すのをあきらめて、それらを持ち帰り読みだしたのです。
とりあえず読みだしたのは阿部公房の「箱男」。
これは以前から気になっていた作品なのでiワクワクしながら読み始めました。
そしてたしかに読みだすとものすごく面白かったのですが、
読み進むうちに、「?」 「???」。
とは言え、いちおう最後まで楽しく読み終えたものの、いまいち理解しきれなかったので、
今度は順序を入れ替えてざっと読んでみたりして。
う~ん、でもよく分からないので、たぶんこれは、「理解する作品」ではなくて、
こうして、「理解しようとする志向パズルのような作品」なのだろうということで納得。
それでも楽しく読めたのでマル!
その後は、芥川龍之介と太宰治。
芥川は自殺前の不安定な時期の作品群なので、
淡々としながらもひっきりなしに垣間見える狂気が身につまされる。
反対に太宰は精神的に安定していたころの作品なので安心して読めるものの、
過剰な自意識が鼻につく。
でもそれが結構面白く、ある意味道化っぽく、良いスパイスになっているんで、
なんか爽やかな読後感。
(太宰ファンの方々にはこれこそが醍醐味なんだろうな。)
なにより、読み終えたときに爽やかで、短編でも読みごたえがあるからさすがだなと。
さてさてさて…
実は前述の箱男以外は、実は大昔に読んだことがある作品も中にはあるのです。
ですから最初は、
「既読でも、まあ読み返してみるか…」
そんなつもりで読み始めたくせに、読み進めば進むほど、
「あれ?こういう感じやったっけ…?」
と。
まあ、おおむねのストーリーなどはぼんやりと覚えているものの、
そこに至るまでのもろもろや、下手したら話の顛末まで忘れている!
いや~、われながら情けないもんだと思いはしたものの、
だからこそ、わくわくしつつ、
そして色々考えを巡らしつつ読むことができたので、
以前読んだときには、そう面白いと思えなかった作品群も、なんだかすごく良く感じたり。
これはもちろん、昔に比べると多少なりとも知識や経験が増えたから、
同じ物事でも多面的に見て考えることができるようになったからというのもあるけれど、
やはり、忘れてしまっていることによるそして先の読めないワクワク感だけではなく、
適度に薄れた記憶が頼りない道しるべになって、自分の考えだけでなく複合的にストーリーを追いかけさせるから、
ある時は、「そうそうそう!」と、なったり
またある時は、「あれ?そうやったっけ…?」となったりで、
作者の筆の後を追うだけでなく、自分も参加するような感じで読めたから、
そういう感覚も混ざり合ってすごく楽しくなったんだと思います。
てなわけで、こういう場合の物忘れは、なんか得した気分になれるので、
私としては好きな本はあえて一定期間封印し、そののちに読み返したり致します。
すると、ほんとに面白いから。
(おまけに少し、昔の空気を感じ懐かしささえ味わえる♪)
うん、だから物忘れもたまには良いよ。
とはいえ、いつぞや買ったような本当の古書ではなく、家にあった古い文庫本。
それというのも、以前辞書を探しに義父のもう見なくなった本の置いてある場所を探していると、
昔々に読んだことのある本や、未読ながら面白そうな本をいくつか見つけたので、
辞書を探すのをあきらめて、それらを持ち帰り読みだしたのです。
とりあえず読みだしたのは阿部公房の「箱男」。
これは以前から気になっていた作品なのでiワクワクしながら読み始めました。
そしてたしかに読みだすとものすごく面白かったのですが、
読み進むうちに、「?」 「???」。
とは言え、いちおう最後まで楽しく読み終えたものの、いまいち理解しきれなかったので、
今度は順序を入れ替えてざっと読んでみたりして。
う~ん、でもよく分からないので、たぶんこれは、「理解する作品」ではなくて、
こうして、「理解しようとする志向パズルのような作品」なのだろうということで納得。
それでも楽しく読めたのでマル!
その後は、芥川龍之介と太宰治。
芥川は自殺前の不安定な時期の作品群なので、
淡々としながらもひっきりなしに垣間見える狂気が身につまされる。
反対に太宰は精神的に安定していたころの作品なので安心して読めるものの、
過剰な自意識が鼻につく。
でもそれが結構面白く、ある意味道化っぽく、良いスパイスになっているんで、
なんか爽やかな読後感。
(太宰ファンの方々にはこれこそが醍醐味なんだろうな。)
なにより、読み終えたときに爽やかで、短編でも読みごたえがあるからさすがだなと。
さてさてさて…
実は前述の箱男以外は、実は大昔に読んだことがある作品も中にはあるのです。
ですから最初は、
「既読でも、まあ読み返してみるか…」
そんなつもりで読み始めたくせに、読み進めば進むほど、
「あれ?こういう感じやったっけ…?」
と。
まあ、おおむねのストーリーなどはぼんやりと覚えているものの、
そこに至るまでのもろもろや、下手したら話の顛末まで忘れている!
いや~、われながら情けないもんだと思いはしたものの、
だからこそ、わくわくしつつ、
そして色々考えを巡らしつつ読むことができたので、
以前読んだときには、そう面白いと思えなかった作品群も、なんだかすごく良く感じたり。
これはもちろん、昔に比べると多少なりとも知識や経験が増えたから、
同じ物事でも多面的に見て考えることができるようになったからというのもあるけれど、
やはり、忘れてしまっていることによるそして先の読めないワクワク感だけではなく、
適度に薄れた記憶が頼りない道しるべになって、自分の考えだけでなく複合的にストーリーを追いかけさせるから、
ある時は、「そうそうそう!」と、なったり
またある時は、「あれ?そうやったっけ…?」となったりで、
作者の筆の後を追うだけでなく、自分も参加するような感じで読めたから、
そういう感覚も混ざり合ってすごく楽しくなったんだと思います。
てなわけで、こういう場合の物忘れは、なんか得した気分になれるので、
私としては好きな本はあえて一定期間封印し、そののちに読み返したり致します。
すると、ほんとに面白いから。
(おまけに少し、昔の空気を感じ懐かしささえ味わえる♪)
うん、だから物忘れもたまには良いよ。
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