◎すべて禽獣虫魚は引く息をもって音声を発する
出口王仁三郎曰く、鼠が荒れ回る時、試めしに引く息でもって、『ニャン』と一、二声猫の真似をすると、荒れ狂っていた鼠は一時に静まって遠く逃げ去る、と。
さらに、
- すべて禽獣虫魚は引く息をもって音声を発する。
- 神国人(日本人)は吹く息をもって臍下丹田よりりゅうりょうたる声音を発する。
- また引く息、吹く息の中間的言語を発する人種もある。
とする。
※猫が鳴くとき、腹をふくらませて『にゃん』と鳴くが、『引く息をもって音声を発する』とは、どういうことか。丹田を使わないということか?
『ペストが流行すると言っては、毒薬を盛り鼠を全滅させんと謀(はか)る人間の考えも、理論のみは立派なれども到底これを全滅することはできない。また鼠が人家にない時は人間の寝息より発生する邪気、天井に凝結して小さきツツガムシを発生させ、その虫のために貴重な生命を縮めるようになってしまう。神はこの害を除かしめ、人のために必要に応じて鼠を作り給うたのである。
鼠はツツガムシを最も好むものである。故にその鳴き声は常に『チュウチュウ』と言う。チュウの霊返しは『ツ』となる。しかしながら鼠の繁殖甚だしき時は、食すべきツツガムシ少き為、止むを得ず、米櫃をかじり、いろいろと害をなすに至る。故に神は猫を作りて、鼠の繁殖を調節し給うたのである。猫の好んで食するものは鼠である。鼠の霊返しは『ニ』となる。
猫の鳴き声は『ニャン』と鳴く、『ヤ』は退くこと、『ン』は畜生自然の持ち前として、言語の末に響く音声である。故に『ニャン』と言う声を聞く時は、鼠の『ニ』は恐れて姿を隠すに至るは言霊学上動かすべからざる真理である。人試みに引く息をもって、鼠の荒れ回る時、『ニャン』と一、二声猫の真似をなす時、荒れ狂いたる鼠は一時に静まり遠く逃げ去るべし。『ニャ』の霊返しは『ナ』となる。
故に猫において、言霊の清きものは『ナン』と鳴くなり。 すべて禽獣虫魚は引く息をもって音声を発し、神国人は吹く息をもって臍下丹田よりりゅうりょうたる声音を発し、また引く息、吹く息の中間的言語を発する人種もあることを忘れてはならぬ。 また鳥の中にも、吹く息、引く息の中間的の声音を一、二声発するものが、たまにはあるものである。馬は陽性の動物なれば、『ハヒフヘホ』と声音を発し、牛は陰性の動物なれば、『マミムメモ』の声音を発す。その他一切の動物、各特有の音声を有し、完全にその意思を表示することは発端に述べたとおりである。』
(霊界物語 第32巻 海洋万里 北の森林 第13章 平等愛/出口王仁三郎から引用(旧かな使いを新かな使いに修正))