◎遊びをせむとて生れけむ
(2008-07-20)
どうすれば、気まぐれな猫の歓心を惹くことができるかについていろいろ調べてみた。
すると、
1.どの動物も遊ぶのが大好き。喜びの情動は遊ぶことから生じる。
2.動物は抱きしめられるより撫でてやると喜ぶ。まるで親が子を舌でなめてやるように。
3.男性の犬、猫の扱い方は、女性のそれに比べて乱暴すぎる。
4.動物は言葉では思考しないが、映像で思考する。虐待されたりした時の恐怖の記憶は映像として記憶される。
5.おびえて怖がる動物を落ち着かせる時は、なでたり静かな低い声で話しかけたりしてなだめる。たたいてはいけない。
6.猫が鳥を追うような捕食行動は、突然の早い動きによって誘発されることが知られている。これは脳の別回路(本能)による行動であって、しつけたり矯正するには、ショックを与えるなどの手荒い手段が必要となる。
7.子猫の場合は、生後7週間までに社会的な絆を育むので、この期間までには、子猫を特にやさしく扱う。
8.猫をしつけるには餌の訓練が効果的。
9.餌のご褒美と行動を結びつけるためには、行動がうまくできた1秒以内に餌を与える。
10.ご褒美の基本はほめる、なでる、餌。
11.新しいスキルや芸を教える時には、罰を使わずに報酬を与える方が効果が高い。
(参考:動物感覚/テンプル・グランディン・NHK出版)
猫に気に入られるには、なでてあげるのと餌が基本ですね。人間と同じで幼時期に虐待されると一生社会とのかかわりに影響があるわけですね。以後「ダメ」「コラ」の叱責は慎み、メタボにならない程度に、タイミングよく餌を使って、「悪人」「キライなタイプの人」と思われないように、合理的に立ち回りたいものです。猫も人も楽しい生活が好きだから。
テンプル・グランディンによると、怖がりの動物は、概して世話がやけるので、物おじしない動物のほうが手間がかからない。身体のどこか一部に白い毛のある動物は、それがない動物よりも引っ込み思案でないそうだ(動物の白眉みたいなもの)。テンプル・グランディンは、踊るクマとカメラを見つめるカワウソの例を出しているが、なるほど犬、猫でもそういうことはありそうだ。