札幌駅から大通りを繋ぐ地下道では、色々なイベントがよく開かれている。
小規模な物産展とか、手作りアクセサリーのバザールとか。
せかせかと急ぎ足の人は、横目で眺めながら通り過ぎていくけれど、
私のように大した用でもない人は、ゆっくりと見て回り、商品を手に取っては品定めしたり
結構賑わっている。
私は品定めだけで滅多に買わないけれど、なかなか楽しい。
数日前、その中のお店で見つけて、一目惚れしたネックレス。
珍しく買っちゃった。
見た目よりもかなりお安い1500円。
ビーズは木だそうだ。
こういうアクセサリーの作り手は女性が多いけれど、これは男性の作品。
私の隣で立ち止まった女性が、真っ赤なネックレスを手に取って、
「これ素敵じゃない?」と話しかけてきた。
そのネックレス、実は私も素敵だと思ったの。
でも、お値段が、私が買ったものの倍だった
その人は、私と同年配に見えたが、服装はずっとお洒落で、
その赤いネックレスがよく似合いそうだった。
「とても素敵ですよ」と答えて、私がそこを離れたら、
後ろで、「これいただきます」という声が聞こえてきた。
一目惚れは、私だけじゃなかったわ。