ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

平成26年度第一空挺団降下始め~状況終了!

2014-01-17 | 自衛隊

さて、状況終了すれば撤収のち大臣訓示です。



片付けの必要のない隊員は整列を始めています。
ところで、この隊員のもっている旗は、前回敵地で振られていたもの・・・。

ということは、あれは「敵の白旗」ではなく、こちらが
向こうの本拠に旗を立てることに成功した、ということだったのか。

つまり硫黄島における擂鉢山のアメリカ海兵隊状態だったのか。
だったら・・・・・・

なぜ日本の旗を振らない? 

おいおい、頼みますよ自衛隊、いやさ防衛省。
白旗の配慮よりこれはある意味問題ですよ。 

「海を越えて外国に渡る」というような歌詞を気を遣って歌わせない
軍歌の扱いのように「日本が戦争する」ということを異様に覆い隠して
それでこの配慮なんでしょうが、じゃあなたたちは、もう一度聴くけど
誰と戦っているという設定だったの?

第一空挺団の隊旗を敵地奪回の印に振ったって言うことは、
この訓練は自衛隊部隊対抗師団長杯かなんかの模擬戦闘だったんですか?

全く、こんなだから外国に

「自衛隊は軍隊じゃない?軍隊と何が違うんだ。
なんでちゃんと軍隊であると表明しないんだ」


と呆れられるんですよ。

「専守防衛つまり外国の軍隊が攻めて来たときのためだけに存在する防衛軍」

であることは、理屈では納得できないことはないけれど、だからといって
自国の旗を訓練で使うことを明らかに配慮しているこの空気、ってなんなんですか?

彼らが守るのは、日本であり、日本国民であり、日本の旗、じゃないんですか?




(閑話休題)



などとわたしがここでいちいち怒ってみても、それは決して自衛隊のせいではありません。
根本の原因は全て戦後憲法にあるのです。

と言い切ったところで、次参ります。

武器装備をもっていた人は、そちらの片付けが先です。



両手に無反動砲?を一本づつ持って走る隊員。
後ろの人の持っているのは小さいけどきっと弾のケースだから、
ものすごく重たいのではないかと想像します。



偽装網のところではちょっと和みモード。



偽装メイクの隊員たちも服装をあっという間に整えて駆け足集合。



整列の後ろにギリースーツや荷物を置いて身だしなみを整えるの図。



色々と脱ぐものが多くて大変です。
防弾チョッキも脱ぐんですね。
鉄兜の下にニットキャップを被っているひともいます。



銃の置き方に注目。
万が一のことがあっても?人に被害がないように外側を向け、
さらには銃口を決して地面につけないようにスタンドで立てています。



整列の横には陸自中央音楽隊がスタンバイ。
去年は音楽隊の展示として喇叭の紹介をしていたものですが、
今年は一切そういうイベントはありませんでした。
「空の神兵」は鳴っていましたが、総じてあまりBGMが聴こえてこない一日でした。

(でも『あの』福島ソングだけは何度もやってたなあ・・・・。
歌の意味や震災と絡めてはともかく音楽的観点から見て○○だからわたしは苦手)



整列が終わった後、左手上空でホバリングしていたヘリたちが、
二機から三機の単位で挨拶をするように旋回していきました。

まずは一機ずつ投入されていたOH-1ニンジャとフライング・エッグ、カイユースOH-6。
OHつながりで一緒に行動します。



AH-1コブラもAH-64Dアパッチ・ロングボウも、何機か投入されましたが、
ここは「カーテンコール」みたいなものなのか、代表者が一機ずつ通過しました。



チヌークCH-47だけは・・



三機でご挨拶。



さて、丘の上には防衛大臣が訓示のために移動を始めました。


「こちらにお進み下さい」

人はなぜ明らかに間違えようのない状況でもこういう仕草をするのか。

それはともかく、歩いている人の姿勢を見て下さい。
遠目にも制服とそうでない人たちとは全く違います。
自衛官って腰から上がまっすぐなんですね。




小野寺防衛相訓示。

・・・・なんですが・・・・。

この日ここにいてこの訓示が聴こえた方、いますか~?
いたら手を上げて下さい~。

いませんね。
それでは「かすかに聴こえた」と仰る方~。

そう、何のミスか、このときの防衛大臣訓示は観客席に聴こえませんでした。 
仕方がないので、産經新聞をちょっと当たってみましょう。

小野寺五典防衛相は「厳しい安全保障環境の下、領土や領海を守り抜く」と訓示した。 

こんだけかいっ(笑)
で、他の新聞社の記事を検索してみたのですが・・・。
ないんですよ。
朝日も毎日も、中国韓国のご機嫌を損なうような記事は載せてはいけないのか、
今年の降下始めの記事はネットには引っかかってきません。
2010年には朝日もかなり詳細に写真を掲載しているのですが・・・。



中SAM越しに訓示風景。

テレビは軒並み映像を出したようで、NHKのニュースによると

小野寺防衛大臣は
「きょう、尖閣諸島で中国公船による領海侵入がことし初めて起きるなど、
わが国を取り巻く 大変厳しい安全保障環境の下、
第1空挺団の役割はこれまで以上に重要になると考えている。 

今年1年訓練に励み、国民の信頼と期待に応えてほしい」
と訓示しました。 

と伝えたそうです。

なるほど。そういえばそんなことを言っていたようにも聴こえたな。

とにかく新聞社は産経以外もう取材に来なくていいよ。
どうせ記事にしないんだし。



音楽隊の演奏による「巡閲の譜」が鳴るなか、皆で敬礼。
自衛官は敬礼、自衛隊員であるところの小野寺大臣始め防衛省関係者は右手を胸に。
後ろの自衛隊員に一人女性がいますね。

それから小野寺大臣の右斜め後ろ、まったく見えませんが、ここにいるのが
小野寺防衛大臣の令夫人であろうと思われます。
後ろで見ていた女性二人が「小野寺さんの奥さんのカバンが派手」とか言っていたのを思い出し、
今この写真を拡大したら、ピンクのトリミングをしたグッチのトートでした。

大臣の奥さんともなるといろいろ言われてしまうんですね。
万が一TOが政界に乗り出すとか言い出したら、何としてでも阻止せねば。



これらの装備は訓示が終わってから片付けに入ります。
走って戻り、さっそく片付けに入っている隊員たち。
ちなみにここには銃もあるので、訓示の間一人が歩哨に立っています。



こちらでは迫撃砲の取り外しにかかりました。



無駄に大きくしてしまった装輪装甲車、96式ライトタイガー
現在配備中の装甲車の中で一番新しいタイプがこれです。
コンバットタイヤは中央タイヤ圧システムと呼ばれる空気圧調整装置を持ち、
状況に応じて空気圧を変えることができるそうです。

これまでの装甲車よりもこのため高速の移動が可能になったのだとか。



運転している隊員さんを分かり易くアップにしてみました。
車内は多くの部分にクッションが貼られたので、居住性も防音性もよいそうです。



96式40ミリ擲弾銃と、重機関銃M2を装備することができます。
ところで戦車の最高速度って、ご存知ですか?
この「速い」といわれる装輪式の96式で最高速度役毎時100キロ。
10式戦車で最高時速約70キロ。
74式になると最高でも時速50キロ少ししか出せません。



カメラ用決めポーズ。

・・ではないとは思うのですが、こういう日こそ思いっきり視線を浴びて、
注目されるべきですよね。自衛隊の皆さんは。



地味に歩いて引き上げる隊員たちも、今日はおつかれさまでした。
今日に限らず、国民はあなたたちを見ていますよ。



あれ?いつの間にか10式の偽装が無くなってる。

と思ったのですが、ここに来ているのはこの後の展示公開用。
先ほどの状況には展開されなかった別の車体のようです。



一旦どこかに行ったと思ったヘリが一機ずつ戻って来て
フィールドに着陸を始めました。

この後の展示公開用に所定位置に駐機を始めたのです。



この写真を見たときに一瞬変な装備のコブラだなと思ったのですが、
ちょうど向こうに車が通っただけでした。



ニンジャも展示のために定位置に降りようとしています。
去年とはまったく違う場所で展示するつもりのようでした。



好きなので(笑)ついニンジャの写真ばかり撮ってしまうわたし。



榴弾砲もお片づけ。
砲身の両側からロープで引っ張っているように見えますが、
これは何をしていたのでしょうか。
駆動していないときはロープで動かせるの?

さて、というわけで一応これで全行程が終了。
去年はこのあとフィールドに降りてヘリの写真を撮ったりしたのですが、
今年はそれをしていては空挺館の解放時間に間に合わないので、
泣く泣く演習場を後にしました。



暖かいものを飲んだり食べたりしている時間も勿論ありません。

まだほとんどの人たちが残っているように見えたので、出口まで
バスに乗れるかと思ったのですが、とんでもない(笑)
列の後ろにいる隊員さんに何分で乗れるか聴いたら

「40分ですね」

歩いてもせいぜい20分だっつーの。
迷うことなく歩き出したエリス中尉でしたが、長時間、
しかも痺れるような脚の冷たさに耐えつつ座っていたせいか、
途中で二度ほどつまづいて転びそうになりました。
(脚が無感覚になっていたんです)



途中でナイキミサイルが見えたので写真を撮って・・・。



この道の右側を皆が歩いて外に向かいます。
ここはまだ駐車場の手前ですからシャトルが通りますが、この先、

外に向かおうとするクルマはこの時点でもうびくとも動いていませんでした。
やっぱり歩いて来てよかったかも。

この上に乗っている隊員さんは皆に手を振られて愛想よくそれに答えていました。
止まったときに、

「戦車って免許いるの?」

と歩いていた人に聴かれて

「特殊免許が要ります」

と答えていました。
そのために自衛隊では隊内に教習所も持っているのです。



それがこれ。
みすぼらしい(失礼)建物に、燦然たる空挺団のマーク。
このギャップが人々の興味を誘うのか、この教習所の入り口、
異常なほどの写真撮影スポットとなっていました(笑)

自衛隊では業務上(戦車を動かすとか)、
各種車両運転免許の取得が必要となる場合があるので、
ここで教習を行なうわけですが、これも彼らにとっては訓練の一環。
なので教習、ではなく「錬成」と言うのだそうです。

ですから正確には教習所ではなく「自動車錬成所」のはずなのです。




この日女性隊員を一人も見なかったのですが、ここで初めて目撃。
男性隊員と並んでちょっとした撮影会のモデルになっていました。

というわけで平成26年度陸自第一空挺団降下始めに参加して一言。

「来年も(行けたら)行くぞ!」


空挺館についてはまた別シリーズを挟んでお送りします。