五十坂・登りきらずに下り坂

とうとう56才になりました。
ほとんど年寄りと女子供しか
回りにいません。
そんな日常を綴っています。

科学の扉をノックする/小川洋子

2008-07-25 00:13:22 | 
科学の扉をノックする
小川 洋子
集英社

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作家、小川洋子が科学者達にお会いし、そのレポートをまとめた本です。

「数学や理科は昔から苦手だ」という著者のまだ上手を行く私は、文系人間のなんとなく天文や地学にロマンを感じるという程度でこの本を手に取りました。

結果、この本に書いている研究の内容の半分も理解できなかったけど、(きっと、とっても噛み砕いて書いているのだろうけど)「博士の愛した数式」に登場する博士にお会いしたように、博士達がとっても魅力的で、ああ、きっと科学者ってロマンチストなんだな、と思う。

そういえば、高校の時の理科の先生は(私は化学と生物をとっていた)なんか、世間離れした魅力的な先生だったな。

著者は「妄想が広がる」と書いていましたが、著者の手にかかれば、一つの石ころも物語性を帯びてくるような、そんな慈愛に満ちた言葉で語られています。

それにしても、私の知らない世界で、地道に、真摯に研究に取り組んでいる人は大勢いるのですね。敬意を表します。

また地震

2008-07-24 11:22:02 | 雑記
また地震が起きた。
この間のよりはたいしたことなかったけどかなり揺れた。

揺れ始めると「あっ、地震だ」とまず固まる。
このとき、自分が何をすべきかわからない。
「逃げた方がいいのだろうか、イヤ、逃げるのはちょっと大げさかな」
と心の中で葛藤するうち収まる。

報道などを聞くと、階段から落ちて怪我をしている人が多い。
よほどの揺れでないと家屋なんか崩壊しないんだから、
その場で収まるのを待っているのが一番無難なように思う。

それにしても、最近新潟を初め、岩手、宮城など東北よりの地震が多い。

私が子供の頃からノストラダムスの大予言とセットのように
東海地震が来ると世の中では言っていた。

来て欲しいわけじゃないけど、
ノストラダムスははずれたじゃん!と同じようなレベルで
東海地震の予測もはずれなの?なんて思ってしまう。

緊急地震速報は今回も機能しなかったみたいだし、
やはりまだ地震のメカニズムはまだ人知の及ばない所なのだろうか。

同級会の写真

2008-07-23 18:49:33 | わたし
同級会の案内が送られてきた。
その封筒には、去年の同級会の写真も同封されていた。

48、9歳の集合写真。
しかもA4に引き伸ばされているし。
そしてご親切にもその飲み会の時のスナップ写真まで入っている。

酔って無防備な顔した48の女・・・
速攻、破いて捨てた。
せっかく現像して送ってくれたの幹事の人ごめんなさい

しかし、この写真をどう扱えというのか。
アルバムに貼る?
まさか写真立にせぃ、と言うんじゃないよね。

それにしても49歳の男女の集合写真は
おっさん、おばさんの集まりである。
個人個人見ると「全然変わらないわね~」なんだけど、
立派な中年である。

写真は残酷だ

シズコさん/佐野洋子

2008-07-23 17:50:08 | 
シズコさん
佐野 洋子
新潮社

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絵本作家、エッセイストでもある佐野洋子の母親『シズコさん』との葛藤の半生を書いたエッセイ。

のっけから「私は母が嫌いだった」という文を読んだのは初めてである。
衝撃的だった。
これほどまでに母を、家族を赤裸々に綴った本を私は読んだことがない。
母のことに限らず、父親が亡くなったとき、「ホッとした」とも書いてある。

命を削るように書いた母との半生
著者は癌で余命幾ばくもないことを告白している。
だからこそ書ける文なのだろうか。
ぐさりと自分に向けられる刃のように突き刺さる。

私は母が嫌いだった。
結婚という手を使って母の呪縛から逃れた。

著者は50年以上の引きずった苦しみから、ある日奇跡のように
「氷の熱湯をぶっ掛けたように・・溶けだした憎しみ」から開放された。

私にも「和解の時」が来るのだろうか。
「介護」という問題に直面した時、母子はどんな関係になるのだろう。

その時がそろそろと近づいているのを感じて、
自分の中の冷酷な部分が頭をもたげて来そうで恐ろしい。

冷蔵庫一掃

2008-07-22 15:25:16 | 義父母

夏になり、冷蔵庫もフル回転するようになると、
義母からもらった訳のわからない黒い瓶詰めにイラッとくるようになる。
(邪魔なんです)
           

はっきり言って定期的に捨てさせてもらってます。
砂糖やなにやら入れてそうそう腐らないから、
捨てるときは一応良心がとがめます。

でも、うちでは食べないんです。

「海苔がしけったから、佃煮にした」
「梅を使ってジャムを作った」
「味噌漬けがしょっぱかったから砂糖で煮た」

義母は、諸悪の根源は塩だと思っているくらい塩分を嫌う。
その代わり、砂糖には魅了されているらしく、なんにでも砂糖を入れる。
砂糖でグツグツ煮たら腐らないんですよ。

義母は絶対に食べ物を捨てない。
そういうポリシーはいいのだけど、それを人様にやるのは如何なものか。
最近は娘のとこにもやれと私に押し付け、
娘は「いらない」と言うから、我が家に瓶詰め、タッパー倍増

はたして義母はちゃんと食べているのだろうか。
老人二人暮らしなのだけど、我が家の1.5倍はある冷蔵庫
いつも(1年に3回くらいしか見ないけど)満杯です


目覚めよと彼の呼ぶ声がする/石田衣良

2008-07-21 20:07:52 | 
目覚めよと彼の呼ぶ声がする
石田 衣良
文藝春秋

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著者が女性誌や新聞に掲載されたものをまとめたエッセイです。
彼のエッセイを読んだのは初めてのような気がする。

たまにテレビなどに出ているが、なんとなくその印象通り。
こじゃれたマンションに住み、恋愛論もポップに語ってくれる。
そうだろうな、掲載されている雑誌がananだのクロワッサンだものな。

田舎のおばさんにはなんだかピンとこない事ばかり。

この表紙は彼の仕事場なんでしょうか。
そうだとしたら、おっしゃれー

この部屋のようにこぎれいな文でちょっとつまらなかった。

法事

2008-07-21 19:58:03 | うちごはん

亡くなった祖母(ダンナの祖母)の23回忌法要をした。

家にお坊さんを呼んで拝んでもらい、
その後は、ちょっとした料理屋で食事会

先付   ズワイ蟹とくろもの土佐酢和え   
      飛魚真薯煮浸し

前菜    鰯みりん干し
      もろこし豆腐
      丸十檸檬煮
      梅ゼリー寄せ
      ツナサラダ稲庭錦糸巻き
           
     
         

お椀   鮎並吉野打ち 冬瓜 じゅん菜

お造り  鉾鮪 鱸

焼物  真鯛と野菜のホイル焼き

冷し鉢 夏野菜と蒸し鮑コンソメゼリー
            
        

お食事   稲庭うどん

デザート  柚子シャーベット


全部の料理を撮ることができなかった

この日、娘夫婦は仕事で孫が来ていた。
とにかくゆっくり食事などできなかった。
一品一品出てくる懐石料理なのだが、
あっという間に食べてしまい、
次の料理が運ばれてくるまでが手持ち無沙汰

この貧乏食べ

しかも、3150円でこの料理は妥当かどうか計算しているし。


カツラ美容室別室/山崎ナオコーラ

2008-07-20 16:57:12 | 
カツラ美容室別室
山崎 ナオコーラ
河出書房新社

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ものすごく下世話な興味で本をとってみた。
「カツラ美容室別室」の店長は、ひと目でカツラとわかるカツラをかぶっている。
なにかそこにポリシーはあるのか?
文学的な何かがあるのか?

最後まで読んだが、そのような記述はなかった。

美容院を舞台に繰り広げられる恋愛のような、友情のような、
そんな事がのらりくらりと綴られている。


義姉のダンナは、カツラをかぶっている。
25年前この家に嫁に来たとき以来、ずっと同じ髪型だ。
いや、私が気づかないだけで時々更新しているのかもしれない。
数年後には定年なのに、25年間ずっと黒々として、ふさふさの七三分けだ。

たぶんカツラをつけたのは、30代前半
自分ではずし時を模索しているのだろうか。
それとも死ぬまで全うしようと決心しているのだろうか。

そんなカツラ派の苦悩や悲哀をこの小説に求めた私がバカだった。

やさしいため息/青山七恵

2008-07-19 15:18:25 | 
やさしいため息
青山七恵
河出書房新社

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ひとり暮らしをする主人公のもとに、行方不明になっていた弟が突然転がりこんでくる。
今日一日どんな事があったかをまどかに尋ねては 、それを日記に綴る弟。

会社と家を往復するだけの毎日、うまく溶け込めないでいる同僚との関係。ひとたび文字として置き換えられた途端、空虚な毎日として浮かび上がってくる。

そこでまどかは、弟に語る自分の毎日を少しずつ創作していく。

ブログをやっている人間は大なり小なりこんな感覚に襲われるのではないだろうか。
自分の毎日をドラマチックに仕立てる事に躍起になっている。
どうということのない毎日なのに、過剰に演出している自分がいる。

そういった心は、何かしら自分の中で変化を起こしたいという気持ちの表れのようにも思う。

なぜ県議に合否報告?

2008-07-19 11:36:48 | 雑記
昨今毎日のようにニュースでやっている大分県の教員採用試験、
非常に下世話というか、野次馬根性というか、
政治問題なんかよりもずっと興味がある。

ああ、なぜもっと逮捕者が出てこないんだろう。
頑張れ!大分県警
ま、ま、まさか、県警の採用試験も口利きがあり、
捜査に及び腰なんてことはないよね。

最近のニュースでは、あちこちの県で教育委員会が県議に教員採用の合否を事前に報告していたらしいが、なぜ、県議が人様のご子息の合否を知りたいのだろう。

自分が何がしの働きかけをしたのなら気になるところだが、
支持者や知人のご子息がいわば就職先の採用の内定を事前に知ったところで何のメリットがあるのか?

いち早くお祝いを持って駆けつけたいため?
政治家がお祝いをやるのは選挙違反だよね、確か。

発表前に知って、自分の力を誇示し見せつける為というのが妥当なところか?

やはり私にはうかがい知れない裏事情があるのだろうかと勘ぐってしまう。

普通、当事者でないと高校入試の発表がいつか、センター試験がいつか、
ましてや、教員採用試験の発表がいつかなんて気にも留めないことだもの。

政治家も細かいところに気を配らなくちゃ勤まらないのですね。
ある意味尊敬してしまう。