![]() | 科学の扉をノックする小川 洋子集英社このアイテムの詳細を見る |
作家、小川洋子が科学者達にお会いし、そのレポートをまとめた本です。
「数学や理科は昔から苦手だ」という著者のまだ上手を行く私は、文系人間のなんとなく天文や地学にロマンを感じるという程度でこの本を手に取りました。
結果、この本に書いている研究の内容の半分も理解できなかったけど、(きっと、とっても噛み砕いて書いているのだろうけど)「博士の愛した数式」に登場する博士にお会いしたように、博士達がとっても魅力的で、ああ、きっと科学者ってロマンチストなんだな、と思う。
そういえば、高校の時の理科の先生は(私は化学と生物をとっていた)なんか、世間離れした魅力的な先生だったな。
著者は「妄想が広がる」と書いていましたが、著者の手にかかれば、一つの石ころも物語性を帯びてくるような、そんな慈愛に満ちた言葉で語られています。
それにしても、私の知らない世界で、地道に、真摯に研究に取り組んでいる人は大勢いるのですね。敬意を表します。