私たちには、人生経験の中で作ってきた、自分なりのフィルターがあるといいます。
そのフィルターは、対人関係、事象に対しての判断や思い方に影響します。
相手に対して、マイナスのイメージというフィルターを持っている間は、
相手が何をしても、よい行動や言動とみなすことができません。
この物事に対して(たとえば、DVなど)、許せないというフィルターを持っている間は、
その物事が起きたときに、反応するのは、「許せない!信じられない!」というマイナスの感情です。
子どもに対しても同じです。
「あなたはいっつも、片付けない」
「あなたはいっつも、面倒なことをもってくる」
「あなたはいっつも、約束を守らない」
などなど、たくさんある、子どもへの不満や子どものできていないところ。。。
これは、大人であるあなたのフィルターが、すでにそういうイメージで見てしまっていることが多々あります。
あなたは、その子に何を教えたいですか?
あなたは、その子に本当はなにをしてほしいのですか?
きっと、あなたは、いつも片付けてくれる子、
いつも面倒を持ち込まない子、
いつも約束を守る子、を望んでいるのかもしれません。
では、あなた自身は、その三つを守れていますか?と問うと、
それはもしかしたら、全部守れていなくて、
もしかしたら、多少守れていなくて、
もしかしたら、時々は守れていない人かもしれません。
あなたは、大人です。
大人だから、今まで生きてきた中で、経験によりできるようになってきたのかもしれません。
子どもに、大人と同じような反応、同じようなことを望んでいませんでしたか?
子育ては、時間がかかります。
しつけには、じっくり十何年も向き合わなければなりません。
それくらい、時間のかかることだと思ってくだされば、今、この5歳、今10歳、今15歳の子に、
すぐすぐできるようになれ!というのは、無理なことです。
その子には、その子の成長度合いがあります。
その子の、理解度も違います。
その子の、捉え方も人それぞれです。
同じ年代の子と比べて、その子を非難したり、罵倒したりしないことです。
お兄ちゃんやお姉ちゃんと比べて、評価しないことです。
それらも、大人であるあなたのフィルターに過ぎません。
子どもをまっすぐに育てるコツは、このフィルターをまっさらにしながら、
子どもと接することです。
子どものことを信じることです。
あ、ここで言う「信じる」とは、
子どもの言うことを信じる、とは違います。
子どもは、大人もそうですが、自分に不利益なことは言わない癖がありますから、
子どもの言うことは半分に聴いて、受け流してあげる、ということが必要です。
「信じる」とは、
その子の力、
その子の潜在能力、
その子のやる気を信じるということです。
私たちは、自然といろんなフィルターで人を見て、評価してしまいがちです。
でも、そうすることで、もし苦しくなったら、
いったんとどまって、自分のフィルターを見直してみてください。
自分を助けることにも繋がるかもしれませんよw