サーヤの小学校の体育で、スケートの日がある。
さすが、北国は違います。
山口にいるときに、一度
スケートリンクへ行ったことがあるけれど、その時は壁をつたって立つのがやっとのことでした。
八戸へ転勤してきて、学校の体育でスケートがあると知ったとき、彼女は恐れおののき、「いやだぁ、いやだなぁ。」の連発でした。
ところが、体育の前の週末に1,2度屋内リンクへ連れて行くと、1年前にはまったく滑れなかったのが、壁や手すりに助けられずとも、幾分かましになっていました。体や脚力の発達もさることながら、必要性に駆られた時に人間は本来の、いや本来以上の力を発揮するものなのではないでしょうか。
先日、今学期2度目のスケートがありました。時間のある保護者は、スケート靴の紐を結ぶのをお手伝いに行きます。私も、微力ながら、足手まといになるエリーを連れて行ってきました。12月に行ったリンクは寒々しく、長い時間リンク内にいることができませんでしたが、1月の寒空ではリンクの中のほうが暖かでした!!
外の寒いこと、寒いこと。
無邪気な子どもたちとしゃべったり、見ていたら、思わず目じりが下がってしまう自分がいました。子どもって、遠巻きに見てるとかわいいよねぇ~(遠巻き?笑)
スケーターさながらに滑る子がいたり、膝をついて立ち上がる練習をする子がいたり、お友達と並んで滑る子がいたり。色とりどりの毛糸の帽子と子どもの甲高い声が、リンク内を明るくしてました。
「サーヤは??あ、いたいた。」
「オネエチャン、ガンバレー!」
少しはましに滑れるようになったサーヤも、楽しそうにしています。エリーには、陰でそっとお菓子で釣って、ここから出たいというセリフを言わせぬようにしておりました。もちろん、リンク内は飲食禁止なんですけどね。大目にに見てください。ま、そんな騙しも長くは続かず、いつのまにやら営業していない食堂の周辺で遊ぶことになってしまいました。
スケートリンクでのお手伝いが終わる頃、クラスの数名に声をかけて、一緒にお昼を食べに行きました。実は、クラスの方々に声をかけたのは、今回が初!!!
もう1年が終わろうとしているのに、遅い出発ではありますが、新天地で様子を見つつしていたら、こんな遅くになってしまったのです。今日の今日だったので、結局お誘いした中でも行ける方はほんの数名でしたが、私にとってはそれでも、初めてこんなふうにお食事をすること自体が感動で、嬉しかったのです。それに、友人が方々に声をかけるのを手伝ってくれたことも、とても頼りになって嬉しかったのです。ありがとう。
リンクそばの和食屋さんのお座敷で、エリーも交えていただいたランチは、手頃な価格に豪華版。嬉しい限りでした。一緒に行ったお母様の提案で行く、初めての場所でした。こんなところに、こんな穴場があったとは!外食大好き人間、知りませんでした。
そこで話した、学校のことや、子どものことや、勉強のことや、他愛のないことなど、人と話すっていいことだなぁ、と思い改めました。私ばかり、たくさんしゃべってしまい、なんだかまぁ、いつものことなのですが、帰りに少々反省したり、落ち込んでみたりして・・。
人と話すことで、絡まっていた糸が次第にほどけていく。
人の目を見つめることで、同時に見つめられている自分に気づき、襟を正そうと思う。
人と人とが話す空気を柔らかにすることで、話していることすべてがよい意味をなしていく。
あなたの話を、もっと聞きたい。
あなたの声を、出してほしい。
おしゃべりが得意な人も、苦手な人も、みんなが声に出してほしい。
声に出すと、楽になれること、たくさんあると思うから。
口に出すと、固かった表情が、見る見るうちに柔らかくなるから。
また、行きましょう。