ゆずりは ~子想~

幼い葉が成長するのを待って、古い葉が譲って落ちることから名付けられた「ゆずり葉の樹」。語りつがれる想いとは・・・

映画「闇の子供たち」

2008年11月21日 | 観劇・読書・感想記
闇の子供たち (幻冬舎文庫)
梁 石日
幻冬舎

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映画を観た。
「闇の子ども達」。
12歳以下は観てはいけませんとあるが、18歳以下の子どもに見せるためには、親として、性や貧困や命やカネについての説明能力が必要だろうと思いました。

私は、こうありたいと思いました。
13歳以上の子どもが観たとしたら、その子がその子なりに対処できるような知恵を、家庭の中で培われていてほしいと。


1人で観る勇気がなかったので、友人を誘って観に行った。
一緒に行けないけどという友人が、前日に1人で観に行き、
当日は4人で観に行った。

観終わった後、ランチをするために昨日1人で見た彼女と合流し、5人で話し合った。

原作・映画ともに、フィクションということを前置きしつつ、
タイではなくてもどこかの国で、同様のことが行われているということは察しがつく。

貧困
ストリートチルドレン
売春
人身売買
児童買春・・・

登場人物の描写があまりにも薄い・取材不足・軽い・・・

という私なりの映画に関する感想はある。
フィクションであるけれど、ノンフィクションのごとくな作り方に疑問を抱いた。

う~ん、これを映画化するならば、もっと裏にあるものが欲しかった。
もっと確かな情報と裏づけがほしい。
そんな風に思った。残念な映画だった。
私たちが知るべき事実なのかもしれないが、やはりそこはフィクションではなくルポタージュとして観たかったなぁ・・・。


内容は残酷だ。
同じ人間がしているのかと思うし、国が違えば、価値も変わり、1人の命の重さも違ってくるのかということを考えると、とても沈んでしまう。

これをフィクションとして観ると、浅くて薄っぺらくて、残念なのだが、
ここに問題視された内容が、世界で今この時も起きていることだと考えるならば、とても深く考えさせられる映画だと思う。

映画を観ながらふと、広島で起きた小学女児殺害のニュースを思い出した。
犯人は、通学路沿いのアパートに住む外国人だった。

児童をどうして性の対象として見ることができるのか?
女性ばかりで話をしていると、そこがまるで理解できなかった。

映画では、夫婦で児童を買春するシーンも。
理解不能 思考停止

映画では、児童買春だけなく、現地のNGOの苦悩だったり、臓器を買う日本人、報道の使命など、様々な立場の人が出てくる。
そこらへんも、なんだか薄っぺらいんだけど、う~ん。
もっと訴えてくるものが欲しい。やっぱり取材不足が伺える。

でも、そんな世界が現に存在するという事実を突きつけられた気がする。

私には、まだまだ知らない世界がある。
いや、知っている世界の方が狭いのだ・・・。

賛否はあれど、ぜひ観てみてほしいと思った。
観てから、話そう。













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1 コメント

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残念! (マーガレット)
2008-11-22 12:36:08
映画「闇の子供たち」
昨日で上映終了しました。
観られなくて残念です。
文庫本を読んでみますね。

レビューを参照しましたが、
取材不足を指摘されていましたね。
特に、「裏付け」部分が弱いのかな。

こういう内容は、感情論に流されない冷静な視点がないと、薄っぺらな内容になってしまうんでしょうね。
これは、あくまでも小説家の書いたフィクションということで、読まないといけないんでしょうね。
プロレスを八百長だ!SFやホラーに嘘書くな。と怒るようなものでしょうから。
小説家とルポライター、報道記者の視点の違い、取材の仕方の違いもあるんでしょうか。
とにかく、読んでみます。

ちょうど同じ日の同じ時間
「ブーリン家の姉妹」を観てきました。
こちらは、史実に基づいた映画。
イギリス近代史。
大衆映画です。有名な女優さんが上手に演じていました。
アン・ブーリンに関しては、
「わがいのちつきるとも」「アンの1000日」など、過去にも映画になっています。
別な意味で、やりきれなくなります。
昨日までというので、あわてて観に行きましたが、今日新聞を見たら延長上映されてました。

イギリス近代史。歴史とくに西洋史が好きだった方はどうぞ。
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