サンカロークの窯跡から出土した明代の青花です。
「柳の樹の下で、団扇を片手に観月する女性の図」と勝手に決めました。この手の品は、外側は馬に腰掛けた人物像が四カ所に描かれているの一般的です。
明青花の絵柄を模倣したと思われるパ・ヤーン窯の鉄絵樹下観月文碗の陶片です。
変化していきます。模倣したのは、オリジナルの明青花ではなくパ・ヤーン窯で作られた鉄絵碗でしょう。
窯印が入っていますが、樹を中心に持ってきたため、絵柄が左に寄ってしまいました。樹は椰子の木になったようです。
絵付師は左利きだったのでしょうか、左右が反転してしまいました。
パ・ヤーン窯で見つかった磁器片です。
オリジナルの青花もずいぶん変化し簡略化されています。
かなり飛躍していますが、本図の元絵も樹下観月図でしょう。
タイのトラックやバスに見るように、一般的にタイ人はごちゃごちゃと飾り立てるのが好きなようですが、そんなルーツはこんな所にあったのかもしれません。
人物の上が欠けてしまい全体が分かりませんが、雑然とした感があります。
樹下観月図が獅子が樹の下で倒立してしまいました。団扇はしっぽになってしまいました。
どのような発想か分かりませんが、あまりにも飛躍しすぎです。