ターチン川西岸のバン・レーム駅からメークローン川東岸のサムット・ソンクラームまでのおよそ38kmのメークローン線の終着駅がメークローン駅です。かっては1日に4往復のディーゼル列車が運行されており、午前11時10分にメークローン駅に到着する列車がありました。
もちろんタイの列車ですから、10分、20分遅れるのはあたり前です。
メークローン駅の手前に大きな市場「メークローン市場」があります。メークローン市場の北端がメークローン線で、線路を通路に両側200m余りに店が並んでいます。
この時刻は2011年5月撮影のものです。
列車の出発を知らせる鐘です。
ター・カー水上マーケットからメークローン市場に到着したのが午前10時50分でした。市場を撮影しながら列車が来るのを待ちますが、いつまで経ってもやって来る気配がありません。市場の人に列車の時刻を聞くと「大体、午後2時頃」という大雑把な返答です。そこで駅へ引き返して時刻表を見ると、到着時刻が午後1時45分、しかも1日3往復に減便されています。
列車が来るまで3時間近くあります。今回は列車の撮影をあきらめて市場の撮影だけにしました。
そこで、過去の写真を含めてメークローン市場の紹介です。
メークローン駅構内の屋台です。
駅のホームも単車で行きます。
3人乗りは当たり前、4人乗りもよく見かけますが、タイでも5人乗りは珍しいです。
メークローン市場(タラート・ロム・フップ)へ入っていきます。
売られているのは、地元の人向けの一般的な食材ばかりです。他の市場と違うのは、商品が並べられている場所が鉄道線路内で、レール間際まで埋め尽くされています。買い物に来た人はレールの間を往来します。
海が近く、海産物店が多いようです。
さて、この市場が最近「タラート・ロム・フップ」と呼ばれ、海外からの観光客が押し寄せるサムット・ソンクラームの新名所となっているようです。
「タラート・ロム・フップ」とは「傘閉じ市場」という意味で、列車が来るとレール際まで突き出た商品台が退り、日除けに張られたテントが閉じられます。列車が通過するわずかなスペースが確保されると、日除けの間を列車は走り抜けます。
列車が通過すると、すぐに日除けは元に戻され、何事もなかったように商売が再開されます。
以前はカメラを持って市場を歩く人はほとんどいませんでしたが、そんな珍しい光景を見るため、数年前から旅行客が押し寄せるようになりました。
*****
遠くで列車の到着を知らせる、ながーい警笛が鳴ると日除けが閉じられていきます。
商品台にも車輪とレールがあり、一瞬で退くようになっていますが、地面に置かれた商品はそのままです。列車は商品の上を通過します。
列車が日除けの閉じられた市場を走行します。
人と商品のわずかな間を列車を通過していきます。写真撮影に夢中になっていると近くのおばちゃんに後ろへ引きずり込まれます。人がレール近くにいても列車は結構なスピードで通過します。轢かれれば自己責任のようです。
列車が通過すると再び日除けが張られ、商品をレール際まで出し、商いを始めます。
*
市場の中の喫茶店です。列車が引き返すまでの時間つぶしです。
*
30分ほどの停車時刻が過ぎると、バン・レーム駅へ列車は警笛を鳴らして走り出します。
*
こんな車両も走ってきます。
保線用の車両でしょうか、この日は列車が走っていませんでした。
*****
市場の中を歩いてみます。
おじぎ魚と呼んでいますが、せいろに入れるため首が折られています。
お店のおばちゃんが、聞いてもいないのに親切に教えてくれました。
「彼女は台湾からの留学生で名前は・・・」忘れました。
豚肉屋さんです。彼女がバンバン肉をさばいていきます。
写真をお願いすると、みんな笑顔で答えてくてます。
彼女はタケノコの水炊きを切っていました。
手前の容器に入っているのがタケノコの水炊きです。
店番の少女です。
少女の母親です。
イカです。
生のカエルです。
こちらは串焼きカエルです。
雷魚の串焼きです。
大きな魚の切り身です。
貝もあります。
*****
「タラート・ロム・フップ」の外へ出ました。
気持ちよさそうに居眠りの最中です。
客で込み合った食堂があります。昼食にします。
*
「ワット・バン・レーム」前の市場でリンチー(レイシ)を売っていました。
リンチーもサムット・ソンクラームでたくさん栽培されています。
さて、このメークローン線のバン・レーム駅以東はターチーン川の連絡船で東岸のマハーチャイ駅へ渡り、チャオプラヤ川西岸のトンブリーまで鉄道が連絡されています。
メークローン駅以西へは渡し船があります。1960年代半ばにメークローン駅からバンコクとタイ南部を結ぶ南線のパークトー駅まで、およそ20kmの延長が計画され現在に至っています。
メークローン川の渡し船乗り場です。
人も単車も渡してくれます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます