円山町に行き、カップル2組とすれ違う。二人の女の子が超カワイイ。そして、幸せそうな顔をしている。青春だなあ~。ほのぼの。
この、明るいトーンの建物の多いラブホテル街に映画館がある。妙なとりあわせだ。ナンパをやりすごし、映画館に入る。
せんだっての映画館「シネマライズX」よりは、ユーロスペースの方が中は「映画館らしい」つくりだった。椅子も良い方。
客層は、年配が多いが20代女性も見かけた。席は埋まってる方。
映画「牡牛座ーレーニンの肖像」ソクーロフ監督。
素晴らしかった!無理して行って良かった!
とにかく、ものすごく巧い人が作ってる映画。
内容以前に、もう、映画を作る技術の水準の高さに圧倒された。
俳優も、とても巧い。
始まってから長い間、上に薄い膜がかかったような映像の質感が、ずっと気になっていた。どうやったらあんな風に撮れるのだろう。自然も人も室内の机も、全ての映像が、一見、自然ながら品があって格調高く見える。
パンフによると、この映画のために軍関係の人に頼んで、特注レンズを作ってもらったのだという。どうりで。同じ質感の映像は見たことがない。(似たのはあるけど)
文章で書けることでなく、「映像で全てを語る」手法は、「ザ・映画」と思わせた。
万人受けする娯楽映画ではないが、映画通(含文芸映画)を持って任じる人は、絶対行くべき映画だと思う。
レンズにこだわるカメラ好きの人にも、一見の価値アリ?
自分は映画マニアじゃないけど、中身よりまず、映画作りの巧さに感嘆させられながら、ごく私的には思ったより眠くならずに見た。
ボキャ貧で、具体的な感動が書けない。
実用的な映画ではない、つまり「スカッとして次の生活の活力にしたい」なんて効用なら「パッチギ!」の方が遥かに上だ。けど、しばし日常の時間を遮蔽して、純粋に映画を見るための時間が、あってもいいと思った。
もっと顕在化して「映像美」「映像詩」や、一見しての派手な才気煥発さを意識する映画は、他にいくらもあるだろう。
一見自然で、何の変哲もないかのような室内や自然の光景の中に、監督が語りたいことを、さりげなく自然に、観客の心に近づけていく作為が潜む。
キスの巧い男は、間合いを取るのが巧い。
この映画の「リアルもどき」な映像は、例えていうならキスの巧い男のように、違和感なく観客に近づいていく。
「その技術力は凄い!」と思うけど、どうやったら、こういう風に映画が作れるのか全くわからない。そういう意味で、久々に極めて例外的な水準の高い「プロの仕事」を見た。この作品の生みの親、レンフィルム所長の芸術的教養に拍手!でした。
7日16時が最終上映らしい。興味ある人は行って正解!
(って強気すぎ?)
P.S.年譜によれば、レーニンは牡牛座ではなく牡羊座生まれらしい。
この、明るいトーンの建物の多いラブホテル街に映画館がある。妙なとりあわせだ。ナンパをやりすごし、映画館に入る。
せんだっての映画館「シネマライズX」よりは、ユーロスペースの方が中は「映画館らしい」つくりだった。椅子も良い方。
客層は、年配が多いが20代女性も見かけた。席は埋まってる方。
映画「牡牛座ーレーニンの肖像」ソクーロフ監督。
素晴らしかった!無理して行って良かった!
とにかく、ものすごく巧い人が作ってる映画。
内容以前に、もう、映画を作る技術の水準の高さに圧倒された。
俳優も、とても巧い。
始まってから長い間、上に薄い膜がかかったような映像の質感が、ずっと気になっていた。どうやったらあんな風に撮れるのだろう。自然も人も室内の机も、全ての映像が、一見、自然ながら品があって格調高く見える。
パンフによると、この映画のために軍関係の人に頼んで、特注レンズを作ってもらったのだという。どうりで。同じ質感の映像は見たことがない。(似たのはあるけど)
文章で書けることでなく、「映像で全てを語る」手法は、「ザ・映画」と思わせた。
万人受けする娯楽映画ではないが、映画通(含文芸映画)を持って任じる人は、絶対行くべき映画だと思う。
レンズにこだわるカメラ好きの人にも、一見の価値アリ?
自分は映画マニアじゃないけど、中身よりまず、映画作りの巧さに感嘆させられながら、ごく私的には思ったより眠くならずに見た。
ボキャ貧で、具体的な感動が書けない。
実用的な映画ではない、つまり「スカッとして次の生活の活力にしたい」なんて効用なら「パッチギ!」の方が遥かに上だ。けど、しばし日常の時間を遮蔽して、純粋に映画を見るための時間が、あってもいいと思った。
もっと顕在化して「映像美」「映像詩」や、一見しての派手な才気煥発さを意識する映画は、他にいくらもあるだろう。
一見自然で、何の変哲もないかのような室内や自然の光景の中に、監督が語りたいことを、さりげなく自然に、観客の心に近づけていく作為が潜む。
キスの巧い男は、間合いを取るのが巧い。
この映画の「リアルもどき」な映像は、例えていうならキスの巧い男のように、違和感なく観客に近づいていく。
「その技術力は凄い!」と思うけど、どうやったら、こういう風に映画が作れるのか全くわからない。そういう意味で、久々に極めて例外的な水準の高い「プロの仕事」を見た。この作品の生みの親、レンフィルム所長の芸術的教養に拍手!でした。
7日16時が最終上映らしい。興味ある人は行って正解!
(って強気すぎ?)
P.S.年譜によれば、レーニンは牡牛座ではなく牡羊座生まれらしい。