2021年9月のブログです
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本棚を眺めていたら、読んで!読んで!と訴えられているような気がして、つい読んでしまいました。
シーナさんの『にっぽん・海風魚旅 怪し火さすらい編』(2003・講談社文庫)。
かなり久しぶりです。
週刊現代に「海を見にいく」と題して連載されたシーナさんのフォトエッセイをまとめたもの。
本の帯には、旨いモノ、そして原色の子供に出会った、とありますが、日本各地の子どもたちの生き生きとした表情がとても魅力的で、じーじはこれを見ているだけで、じわーんとしてきました。
旅をした場所は、土佐、能登、西表、瀬戸内、五島列島、北陸、甑島、そして、野付半島、などなど。
シーナさんがあとがきで、海を見にいく、じゃなくて、海を食いにいく、だった、と書いていますが、おいしいものをたくさん食べ、当然、おいしいビールもたくさん呑み、そして、きれいな景色とすてきな人々の写真をたくさん撮っています。
もっとも、シーナさんのこと、今の日本の不必要な海岸工事や投げっぱなしの産業廃棄物、さらには、過剰な管理や注意書きには苦言を呈します。
しかし、それ以上に、地方の人々の素朴さや子どもたちの礼儀正しさに感動をします。
まだまだ地方にはきれいな景色や素朴な人情が残っているのだなと改めて感心させられます。
そういう良さを旅では発見できるのかもしれないと思うことができます。
また旅に出たくなってきました。
本書は続編も出ていますので、そちらも楽しみです。 (2021.9 記)