来年2018年のホセ・クーラのカレンダーは、まだ一部しか発表されていませんが、劇場側の発表によって新スケジュールが明らかになりました。
中東オマーンの首都マスカットにある、オマーン王立歌劇場です。
(*注)
*掲載済みです
何度か紹介していますが、クーラの父方の祖父母は中東レバノンからの移民で、クーラもかつてレバノンから招かれて、世界遺産のバールベック古代遺跡でプッチーニのトスカに出演したことがあります。2000年のことで、その際、レバノン政府からナイトの称号を授与されたとのことです。
しかし同じ中東に属するといっても、地中海沿岸のレバノンと、アラビア海沿いのオマーンでは、距離もかなり離れています。クーラがオマーンで出演するのは、初めてだと思います。
(参考)レバノン バールベック古代遺跡
グーグルマップより
日時は2018年3月15、17日。演目は、クーラの18番ともいえるレオンカヴァッロの道化師、カニオ役です。
プロダクションはローマ歌劇場のフランコ・ゼフィレッリ(Franco Zeffirelli)演出によるものだそうです。
指揮は、新国立劇場にも出演しているイタリアのパオロ・オルミ、トニオはクーラとはオテロやエドガールで共演したマルコ・ブラトーニャ、ネッダはダビニア・ロドリゲスです。
PAGLIACCI
Opera by Ruggero Leoncavallo
performed by Teatro dell’Opera di Rom
MARCH 2018
15 THURSDAY 7:30 PM
17 SATURDAY 7:30 PM
conducted by Paolo Olmi
Canio = José Cura
Tonio = Marco Vratogna
Nedda = Davinia Rodriguez
劇場のパンフレットに掲載された舞台画像
劇場HPに掲載されている2017/18シーズンパンフ(PDF)―― 画像にリンクを張っています。
クーラの道化師の他に、オペラでは、クリスティン・ルイスとグレゴリー・クンデのアイーダも。
コンサートでは、ロベルト・アラーニャ夫妻、ファビオ・アルミリアート、クーラと同郷のマルセロ・アルヴァレスなどが出演を予定しています。
そしてびっくりするのは、劇場の豪華さ。2011年にオープンした新しい建物ですが、総大理石造りで、内装には木をふんだんに使っているそうです。
オマーンは中東屈指の劇場とオーケストラを擁しているという紹介記事もありました。
産油国の財力を生かして文化の振興に努めているということでしょうか。欧米のオペラ劇場から積極的に優れたプロダクションを招聘しているようです。
オマーンは治安が安定してるということですが、現代世界の様々な問題の焦点のエリア、そしてクーラのルーツの1つでもある中東で、クーラが何を思い、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか。
続報、インタビューの掲載などを期待したいです。
*画像は劇場HPなどからお借りしました。