どうもこんばんは~、そうだいでございまっす~。
最近は関東の天気予報はしじゅう傘マークがついてるんですけど、私のいる町はあんまり雨も降らず、特に日中はどっちかっつうといいお天気のほうが続いております。日が落ちてから寒くなる感じはありますが、おだやか~な毎日が過ぎていきますねぇ。今年の春もこうやって終わっていくんですなぁ。
おめでたいことなんですが、今月は2週連続で、大学時代の知り合いの結婚式があるんですよ。今週末と来週末ですね。
「結婚ラッシュ」というわけでもないのでしょうが、やっぱり自分1人だけを見て考えると、身体の変化は「はげた……」くらいなもんでさほど時間がたっているようには感じられないのですが、周囲のこういった人生規模のイベントに立ち会って、そこに集まったみなさんの近況や変化を観てはじめて、「あら~、大学卒業してからもう10年たつのネ!」という実感におそわれるわけなんですなぁ。
「知り合いに子どもができた。」っていうのもそうとうなインパクトがあるんですが、これとはまた違った感慨とおいしい料理を楽しみにしながら、くれぐれも粗相のないように気をつけて式場におもむきたいと思います。
いや~……でも、今月4月はここ数年でも未曾有の財政難におちいっております! いいよ!? おめでたいことなんですからいいんですけれども! おれの心の中の財津一郎が1日平均87回のペースで「ひっじょ~っにっ、キビシ~ッッ!!」ってシャウトしている状態だぜ。イエ~。
さてさて。そんな私の2012年4月なんかほっときまして、今回は久しぶりに「2015年」の箱根に想いを馳せてみることにいたしましょうか。
わが『長岡京エイリアン』のだらだら感をもっとも体現している長期企画「アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する敵キャラ・使徒の各自検証シリーズ」、正月いらいの再開としゃれこんでみたいと思います~。いくぜっ!
でも、気がついたら『新劇場版・Q』の公開もいよいよ近づいてきてまいりましたねぇ。もともとこの『Q』の公開を待つためにつくられたこの企画だったんですけど、『Q』がくるまでに終わりそうにはないねコレ。ま、いっか!?
『Q』どころか、物語の舞台の「2015年」も目前にせまってきちゃいましたよ……どんな年になるんでしょうかねェ、ほんとうの2015年は。
今回のエピソードが、前回の「第10使徒サハクィエルの自分爆弾作戦」からどのくらい時間が経過した段階でのものなのかは、例によって本編の中では明言されていません。
なので、いつもどおりにわたくしの独断で推定させていただくのならば、これはサハクィエルの殲滅からおよそ「2週間」ほどたった時点でのことなのではないでしょうか。
根拠はもう、これまた恒例の理屈をこねくり回すのですが、
1、前回で「破損した」と言われていたエヴァンゲリオン初号機の修理が完了している
2、ネルフ本部の「頭脳」ともいえるスーパーコンピュータ「MAGI(マギ)」の機能を一時停止させて行われる定期検診が実施されている
ということでございます。
1、は映像を見ての通り。実は今回の「第11使徒侵入事件」のエピソードは、使徒が出てきたと言っているのにタイトルにでかでかと打ち出されている主役兵器「エヴァンゲリオン」がまるで活躍しないお話として有名です。エヴァンゲリオンも動かなけりゃあ、主人公である専属パイロット3人組も全裸になるくらいでなんにも仕事していません。まぁ、中学生がすっぱだかになるって時点でもう充分すぎるほどの「ひと仕事」っていうことで……おつかれっしたぁ~。
そんな中でも、物語でかろうじてチラッと姿を見せたのがパープルまぶしい初号機でした。起動せずに射出口につっ立っているだけの外観からしか判断できないのですが、見た目はまったく、使徒を相手にブイブイ言わせているときの初号機と変わりがありません。
ところが、この初号機はネルフ本部が保有している3機のエヴァンゲリオンの中でも、先のサハクィエルの自爆に巻き込まれてもっとも大きな損傷を受けていたらしいことが、その直後の作戦指揮官の発言から読み取れました。具体的な被害状況が映像で説明されなかったのが残念なのですが、深刻そうに VSサハクィエル戦での「第一の被害」として指揮官が怪しい司令にいの一番で報告していたんですから、同じく自爆に巻き込まれて素顔が丸見えになってしまった「 VS第3使徒サキエル戦」や、活火山に思いっきりダイブして全身大やけどを負った「 VS第8使徒サンダルフォン戦」と同程度のけっこうな損傷を外装に受けていたことは想像に難くありません。
そんな初号機の外観がいつもどおりに修復されているのですから、これはサハクィエルの殲滅からある程度の日数が経過していたということになります。また、初号機に対して実戦投入が控えられているような発言もネルフ本部の中ではなされていなかったし、今回の第11使徒の襲来に際してまっさきに射出ゲージに移動されて地上の第3新東京市にすっとばされていた点からみても、この時点で初号機はいつでも実戦投入できる万全のコンディションになっていたということがわかります。ただ、今回の使徒はエヴァンゲリオンでなんとかできる相手じゃなかったんだなぁ……
2、からわかることは、マギを停止させてももう大丈夫だろうというその時点でのネルフ本部の判断があったということで、これはやっぱり、使徒が出てきて数日から1週間のあいだではできないことなんじゃないでしょうか。
こういった2点から、私は今回の事件が「サハクィエル殲滅の約2週間後」に発生したものとみました。どっすかね?
さて、今回の第11使徒の襲来は、何度も言うようですがネルフ本部の中枢であるスーパーコンピュータ・マギが一時停止されるという、ネルフを敵とする使徒にとってはこれ以上ないくらいの絶好チャンスの当日に発生しました。なんてったって、ネルフ本部どころか地上の第3新東京市の政治まであやつってるっていうんですからねぇ、おマギ様は!
と・こ・ろ・が。
なんとも不可解なことに、第11使徒はこの千載一遇のチャンスをみすみす見逃し、定期検診が無事に終了してマギが「よっこらせっ。」と再起動した直後に名乗りをあげて正面きってのタイマンを申し込んできているのです。
なかなか見あげた根性です。もうちょっと早めに活動を始めていたら、たかだか人間の脳みそくらいしか相手になる敵はいないのですから、ネルフ攻略もず~っとラクになったはずなのに。
これは第11使徒なりの騎士道精神のあらわれなんでしょうか? ネルフ本部の原因不明の大停電にかこつけてエッチラオッチラ動き出した第9使徒マトリエルとはおおちがいですね。しかし、マトリエルさんは脚が多いわりにのんびり屋さんだったためにイマイチそのチャンスを活かすことができずに涙をのみました。
「いっしっし……いいんでヤンスよ。あっしは相手が強ければ強いほど成長できるガッツ精神の持ち主なんでヤンス! 寝込みを襲うなんていうのは外道のやること。あっしの巧みなテクでマギの奥さんを真正面から正々堂々と落としてやるでヤンスよ~。」
今度の使徒はそうとうな自信家のようです。しかも、エヴァンゲリオンをまるで無視するかのようなこの言動。いったいどんな戦法を展開させてくるというのでしょうか。狙いはマギ、ただ1人?
その日。ネルフ本部ではマギシステムの「第127次定期検診」が実施されていました。
「定期検診」。コンピュータのシステムチェックが「定期検診」?
どうにも面妖な言いまわしなのですが、これはネルフ本部の女性オペレーター(徹夜の定期検診のためか、この日はヘアスタイルが特にぺったりした七三わけになっている)が真顔で発令所内にアナウンスしている言葉なので、どうやら正式な呼称であるようです。
「検査」じゃなくて「検診」……まるでマギが「人間」ででもあるような呼び方なのですが、マギといいエヴァンゲリオン3機といい、ネルフにかかわりのある常識を超えた能力をもった兵器はすべからく「ただのマシーンじゃない」バックグラウンドを秘めているようです。職員の皆さんもよくこんな怪しい組織に従事していられるもんです。
怪しい組織ついでに言うのならば、だいたい組織名が「ネルフ(神経)」で本部の地下にある空間が「セントラルドグマ(分子生物学で言う遺伝情報の伝達ルートの一学説)」だし、スーパーコンピュータは「マギ(キリスト教の東方3賢者)」で兵器が「エヴァンゲリオン(キリスト教で言う福音のこと)」でおまけに敵になる存在が「使徒(エンジェル)」ってんですから……
私そうだいは実家が禅宗なんですが、ちょっと仏教徒は職員にはなれないんじゃないだろうか。募集要項に「キリスト教に興味のある方大歓迎! オカルト好き優遇☆」「頭髪自由! 開発主任の私も金髪染めです♡ 」みたいな文章が求人誌に載っていたら、それは間違いなく職場が箱根の仙石原にあるはずです。悪いことは言わないから、そこだけはやめときましょう。
さらに変な名前といえば、この「第127次定期検診」がとどこおりなく完了した後にすぐエヴァンゲリオン3機の「アポトーシス作業」ならびに「オートパイロット実験」が実施されたという、ネルフ本部地下の「B棟シグマユニット」内にある施設「プリブノーボックス」というのも、も~うここまでただ名前を読み上げているだけなのにわけわかんないごたくが目白押しとなっています。なんかのまじないか!?
なんか、「シグマユニット」も「プリブノーボックス」も、細菌の中にある合成酵素「RNA ポリメラーゼ」を構成しているたんぱく質や塩基配列のことらしいんですけど……これを場所や施設の名前にするかね、しかし。
わかりやすく説明すると、どうやらこの「B棟シグマユニット」というブロックはジオフロントにある「ネルフ本部発令所&マギシステム」と、地下深くにある「セントラルドグマ(この最深部がターミナルドグマ)」とのあいだに位置している中間部にあり、さらにその中に3機ぶんの「エヴァンゲリオン模擬体」をおさめている巨大な水槽のような実験施設「プリブノーボックス」がある、ということになるらしいんですな。言うまでもないことですが、ジオフロント自体が第3新東京市の地下1~2キロの地点にあるので、今言った施設はぜ~んぶまるっと土の中にあります。
んでもってまった、この「模擬体」っていうのが見るからに怪しげなブツでして……
簡単に言うと、理科室の人体模型みたいな筋肉まる出しの胴体と右腕。それにぶっといコードが何本もつながってるという、不気味にもほどがある形状をしているものが水槽につかっているわけなのです。エヴァンゲリオンの模擬体なんですから大きさは数十メートルサイズでしょう。それが仲良く3つも。
この模擬体はどうやら、マギの定期検診のあとに行われた2つの作業のうちの「オートパイロット実験」のほうに使われていたようです。
エヴァンゲリオンのオートパイロット実験というのは、どうやら最終的には「専属パイロットが実際に搭乗していなくてもエヴァンゲリオンが機動してくれるようになること」を目指すプログラムのようなのですが、そのための第一歩として、ネルフの開発チームは3人の専属パイロットに全裸でエントリープラグ(操縦ユニット)に入った状態でそれぞれの模擬体を動かす作業をおこなわせます。いつものプラグスーツを着ているとコンピュータのよけいなお手伝いがごちゃごちゃ入ってきちゃうってことなんでしょうか。
これによって、パイロットがエヴァンゲリオンを動かすシステムをより詳細に分析して「パイロットそっくりの思考パターンと能力を持つダミーシステム」をつくることが目的のようなのですが……道は遠いねぇ~!
それにしても初号機パイロットの中学生男子、直接見ることはできなかったかも知れませんけど、プラグスーツに入るまでの無菌室ですぐ両どなりに同年代の生まれたまんまの女体がいたんだぜ!? 両手に華とはこの事也ィ!!
もっと明るい顔しなさいよ……もし同じ年齢くらいの私だったとしたら、おそらくその後のエントリープラグ内は鼻血でそれはそれは鮮やかな真紅に染まっていたことでありましょう。末代までのみやげだぜ!!
「いっしっし……JC のはだかでウダウダ言っているようではまだ青いでヤンス! あっしが狙う本命は妙齢のレディ! ひとつのからだの中に『仕事』と『母親』と『女』とが渾然一体となっている複雑な美をはらんだ、むせかえるほどのエロスを惜しげもなくだだ漏れさせている淑女でヤンス~。」
むむ、恐るべし。新たなる使徒は今までとはひと味もふた味も違う趣味……じゃねぇ、性質を持った存在であるようです。
今まで必ず使徒にとっての最大の障壁となっていたエヴァンゲリオンをガン無視した彼が目指すのは、なかなかクローズアップされる機会のなかったスーパーコンピュータ・マギ!! 奥さん、ご注意あそばせ。
そして、そのいやらしい笑みが聞こえてくるのはどこからかというと……プリブノーボックスの上階にある「第87タンパク壁」のカビみたいなしみから!?
かべのしみ!! そう、それこそが今回の第11使徒「イロウル」の実体なのでありました。
今までの使徒たちとは比較にならないそのミクロな微生物サイズ。
そんなイロウルが、いったいどんなバトルを繰り広げてくれるというのか? 興奮の続きは、また次回のココロだ~。
このエピソードは、な~んかアダルト! 子どもそっちのけな雰囲気がムンムンよ~。
エロくはありませんよ。
最近は関東の天気予報はしじゅう傘マークがついてるんですけど、私のいる町はあんまり雨も降らず、特に日中はどっちかっつうといいお天気のほうが続いております。日が落ちてから寒くなる感じはありますが、おだやか~な毎日が過ぎていきますねぇ。今年の春もこうやって終わっていくんですなぁ。
おめでたいことなんですが、今月は2週連続で、大学時代の知り合いの結婚式があるんですよ。今週末と来週末ですね。
「結婚ラッシュ」というわけでもないのでしょうが、やっぱり自分1人だけを見て考えると、身体の変化は「はげた……」くらいなもんでさほど時間がたっているようには感じられないのですが、周囲のこういった人生規模のイベントに立ち会って、そこに集まったみなさんの近況や変化を観てはじめて、「あら~、大学卒業してからもう10年たつのネ!」という実感におそわれるわけなんですなぁ。
「知り合いに子どもができた。」っていうのもそうとうなインパクトがあるんですが、これとはまた違った感慨とおいしい料理を楽しみにしながら、くれぐれも粗相のないように気をつけて式場におもむきたいと思います。
いや~……でも、今月4月はここ数年でも未曾有の財政難におちいっております! いいよ!? おめでたいことなんですからいいんですけれども! おれの心の中の財津一郎が1日平均87回のペースで「ひっじょ~っにっ、キビシ~ッッ!!」ってシャウトしている状態だぜ。イエ~。
さてさて。そんな私の2012年4月なんかほっときまして、今回は久しぶりに「2015年」の箱根に想いを馳せてみることにいたしましょうか。
わが『長岡京エイリアン』のだらだら感をもっとも体現している長期企画「アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する敵キャラ・使徒の各自検証シリーズ」、正月いらいの再開としゃれこんでみたいと思います~。いくぜっ!
でも、気がついたら『新劇場版・Q』の公開もいよいよ近づいてきてまいりましたねぇ。もともとこの『Q』の公開を待つためにつくられたこの企画だったんですけど、『Q』がくるまでに終わりそうにはないねコレ。ま、いっか!?
『Q』どころか、物語の舞台の「2015年」も目前にせまってきちゃいましたよ……どんな年になるんでしょうかねェ、ほんとうの2015年は。
今回のエピソードが、前回の「第10使徒サハクィエルの自分爆弾作戦」からどのくらい時間が経過した段階でのものなのかは、例によって本編の中では明言されていません。
なので、いつもどおりにわたくしの独断で推定させていただくのならば、これはサハクィエルの殲滅からおよそ「2週間」ほどたった時点でのことなのではないでしょうか。
根拠はもう、これまた恒例の理屈をこねくり回すのですが、
1、前回で「破損した」と言われていたエヴァンゲリオン初号機の修理が完了している
2、ネルフ本部の「頭脳」ともいえるスーパーコンピュータ「MAGI(マギ)」の機能を一時停止させて行われる定期検診が実施されている
ということでございます。
1、は映像を見ての通り。実は今回の「第11使徒侵入事件」のエピソードは、使徒が出てきたと言っているのにタイトルにでかでかと打ち出されている主役兵器「エヴァンゲリオン」がまるで活躍しないお話として有名です。エヴァンゲリオンも動かなけりゃあ、主人公である専属パイロット3人組も全裸になるくらいでなんにも仕事していません。まぁ、中学生がすっぱだかになるって時点でもう充分すぎるほどの「ひと仕事」っていうことで……おつかれっしたぁ~。
そんな中でも、物語でかろうじてチラッと姿を見せたのがパープルまぶしい初号機でした。起動せずに射出口につっ立っているだけの外観からしか判断できないのですが、見た目はまったく、使徒を相手にブイブイ言わせているときの初号機と変わりがありません。
ところが、この初号機はネルフ本部が保有している3機のエヴァンゲリオンの中でも、先のサハクィエルの自爆に巻き込まれてもっとも大きな損傷を受けていたらしいことが、その直後の作戦指揮官の発言から読み取れました。具体的な被害状況が映像で説明されなかったのが残念なのですが、深刻そうに VSサハクィエル戦での「第一の被害」として指揮官が怪しい司令にいの一番で報告していたんですから、同じく自爆に巻き込まれて素顔が丸見えになってしまった「 VS第3使徒サキエル戦」や、活火山に思いっきりダイブして全身大やけどを負った「 VS第8使徒サンダルフォン戦」と同程度のけっこうな損傷を外装に受けていたことは想像に難くありません。
そんな初号機の外観がいつもどおりに修復されているのですから、これはサハクィエルの殲滅からある程度の日数が経過していたということになります。また、初号機に対して実戦投入が控えられているような発言もネルフ本部の中ではなされていなかったし、今回の第11使徒の襲来に際してまっさきに射出ゲージに移動されて地上の第3新東京市にすっとばされていた点からみても、この時点で初号機はいつでも実戦投入できる万全のコンディションになっていたということがわかります。ただ、今回の使徒はエヴァンゲリオンでなんとかできる相手じゃなかったんだなぁ……
2、からわかることは、マギを停止させてももう大丈夫だろうというその時点でのネルフ本部の判断があったということで、これはやっぱり、使徒が出てきて数日から1週間のあいだではできないことなんじゃないでしょうか。
こういった2点から、私は今回の事件が「サハクィエル殲滅の約2週間後」に発生したものとみました。どっすかね?
さて、今回の第11使徒の襲来は、何度も言うようですがネルフ本部の中枢であるスーパーコンピュータ・マギが一時停止されるという、ネルフを敵とする使徒にとってはこれ以上ないくらいの絶好チャンスの当日に発生しました。なんてったって、ネルフ本部どころか地上の第3新東京市の政治まであやつってるっていうんですからねぇ、おマギ様は!
と・こ・ろ・が。
なんとも不可解なことに、第11使徒はこの千載一遇のチャンスをみすみす見逃し、定期検診が無事に終了してマギが「よっこらせっ。」と再起動した直後に名乗りをあげて正面きってのタイマンを申し込んできているのです。
なかなか見あげた根性です。もうちょっと早めに活動を始めていたら、たかだか人間の脳みそくらいしか相手になる敵はいないのですから、ネルフ攻略もず~っとラクになったはずなのに。
これは第11使徒なりの騎士道精神のあらわれなんでしょうか? ネルフ本部の原因不明の大停電にかこつけてエッチラオッチラ動き出した第9使徒マトリエルとはおおちがいですね。しかし、マトリエルさんは脚が多いわりにのんびり屋さんだったためにイマイチそのチャンスを活かすことができずに涙をのみました。
「いっしっし……いいんでヤンスよ。あっしは相手が強ければ強いほど成長できるガッツ精神の持ち主なんでヤンス! 寝込みを襲うなんていうのは外道のやること。あっしの巧みなテクでマギの奥さんを真正面から正々堂々と落としてやるでヤンスよ~。」
今度の使徒はそうとうな自信家のようです。しかも、エヴァンゲリオンをまるで無視するかのようなこの言動。いったいどんな戦法を展開させてくるというのでしょうか。狙いはマギ、ただ1人?
その日。ネルフ本部ではマギシステムの「第127次定期検診」が実施されていました。
「定期検診」。コンピュータのシステムチェックが「定期検診」?
どうにも面妖な言いまわしなのですが、これはネルフ本部の女性オペレーター(徹夜の定期検診のためか、この日はヘアスタイルが特にぺったりした七三わけになっている)が真顔で発令所内にアナウンスしている言葉なので、どうやら正式な呼称であるようです。
「検査」じゃなくて「検診」……まるでマギが「人間」ででもあるような呼び方なのですが、マギといいエヴァンゲリオン3機といい、ネルフにかかわりのある常識を超えた能力をもった兵器はすべからく「ただのマシーンじゃない」バックグラウンドを秘めているようです。職員の皆さんもよくこんな怪しい組織に従事していられるもんです。
怪しい組織ついでに言うのならば、だいたい組織名が「ネルフ(神経)」で本部の地下にある空間が「セントラルドグマ(分子生物学で言う遺伝情報の伝達ルートの一学説)」だし、スーパーコンピュータは「マギ(キリスト教の東方3賢者)」で兵器が「エヴァンゲリオン(キリスト教で言う福音のこと)」でおまけに敵になる存在が「使徒(エンジェル)」ってんですから……
私そうだいは実家が禅宗なんですが、ちょっと仏教徒は職員にはなれないんじゃないだろうか。募集要項に「キリスト教に興味のある方大歓迎! オカルト好き優遇☆」「頭髪自由! 開発主任の私も金髪染めです♡ 」みたいな文章が求人誌に載っていたら、それは間違いなく職場が箱根の仙石原にあるはずです。悪いことは言わないから、そこだけはやめときましょう。
さらに変な名前といえば、この「第127次定期検診」がとどこおりなく完了した後にすぐエヴァンゲリオン3機の「アポトーシス作業」ならびに「オートパイロット実験」が実施されたという、ネルフ本部地下の「B棟シグマユニット」内にある施設「プリブノーボックス」というのも、も~うここまでただ名前を読み上げているだけなのにわけわかんないごたくが目白押しとなっています。なんかのまじないか!?
なんか、「シグマユニット」も「プリブノーボックス」も、細菌の中にある合成酵素「RNA ポリメラーゼ」を構成しているたんぱく質や塩基配列のことらしいんですけど……これを場所や施設の名前にするかね、しかし。
わかりやすく説明すると、どうやらこの「B棟シグマユニット」というブロックはジオフロントにある「ネルフ本部発令所&マギシステム」と、地下深くにある「セントラルドグマ(この最深部がターミナルドグマ)」とのあいだに位置している中間部にあり、さらにその中に3機ぶんの「エヴァンゲリオン模擬体」をおさめている巨大な水槽のような実験施設「プリブノーボックス」がある、ということになるらしいんですな。言うまでもないことですが、ジオフロント自体が第3新東京市の地下1~2キロの地点にあるので、今言った施設はぜ~んぶまるっと土の中にあります。
んでもってまった、この「模擬体」っていうのが見るからに怪しげなブツでして……
簡単に言うと、理科室の人体模型みたいな筋肉まる出しの胴体と右腕。それにぶっといコードが何本もつながってるという、不気味にもほどがある形状をしているものが水槽につかっているわけなのです。エヴァンゲリオンの模擬体なんですから大きさは数十メートルサイズでしょう。それが仲良く3つも。
この模擬体はどうやら、マギの定期検診のあとに行われた2つの作業のうちの「オートパイロット実験」のほうに使われていたようです。
エヴァンゲリオンのオートパイロット実験というのは、どうやら最終的には「専属パイロットが実際に搭乗していなくてもエヴァンゲリオンが機動してくれるようになること」を目指すプログラムのようなのですが、そのための第一歩として、ネルフの開発チームは3人の専属パイロットに全裸でエントリープラグ(操縦ユニット)に入った状態でそれぞれの模擬体を動かす作業をおこなわせます。いつものプラグスーツを着ているとコンピュータのよけいなお手伝いがごちゃごちゃ入ってきちゃうってことなんでしょうか。
これによって、パイロットがエヴァンゲリオンを動かすシステムをより詳細に分析して「パイロットそっくりの思考パターンと能力を持つダミーシステム」をつくることが目的のようなのですが……道は遠いねぇ~!
それにしても初号機パイロットの中学生男子、直接見ることはできなかったかも知れませんけど、プラグスーツに入るまでの無菌室ですぐ両どなりに同年代の生まれたまんまの女体がいたんだぜ!? 両手に華とはこの事也ィ!!
もっと明るい顔しなさいよ……もし同じ年齢くらいの私だったとしたら、おそらくその後のエントリープラグ内は鼻血でそれはそれは鮮やかな真紅に染まっていたことでありましょう。末代までのみやげだぜ!!
「いっしっし……JC のはだかでウダウダ言っているようではまだ青いでヤンス! あっしが狙う本命は妙齢のレディ! ひとつのからだの中に『仕事』と『母親』と『女』とが渾然一体となっている複雑な美をはらんだ、むせかえるほどのエロスを惜しげもなくだだ漏れさせている淑女でヤンス~。」
むむ、恐るべし。新たなる使徒は今までとはひと味もふた味も違う趣味……じゃねぇ、性質を持った存在であるようです。
今まで必ず使徒にとっての最大の障壁となっていたエヴァンゲリオンをガン無視した彼が目指すのは、なかなかクローズアップされる機会のなかったスーパーコンピュータ・マギ!! 奥さん、ご注意あそばせ。
そして、そのいやらしい笑みが聞こえてくるのはどこからかというと……プリブノーボックスの上階にある「第87タンパク壁」のカビみたいなしみから!?
かべのしみ!! そう、それこそが今回の第11使徒「イロウル」の実体なのでありました。
今までの使徒たちとは比較にならないそのミクロな微生物サイズ。
そんなイロウルが、いったいどんなバトルを繰り広げてくれるというのか? 興奮の続きは、また次回のココロだ~。
このエピソードは、な~んかアダルト! 子どもそっちのけな雰囲気がムンムンよ~。
エロくはありませんよ。