はいど~ぉも、こんばんは~いっと。そうだいでごぜぇますよ。今日も一日お疲れさまでございました!
いや~……東京スカイツリー、すばらしいね。
え? 外観のことじゃないっすよ、その電波の通りかた!
私が住んでいるのは千葉県千葉市であるわけですが、実はず~っと FMの「J-WAVE (81.3メガヘルツ)」がノイズまじりでしか聴けない状態だったんですけれども、昨日の月曜日からはも~、ラジオ局が変わったかのようにス~イスイ聴こえるクリアに聴こえる。
今週末土曜日の『ROCKETMAN SHOW 』は、さぞや聴きやすいのであろうのう……これまでは音量を上げて、誘拐犯からの脅迫電話を一瞬でも早く逆探知しようとする若手刑事(勝野洋さんあたり)のようなけわしい表情で楽しんでいたのですが、そんな日々ともおさらばですよ。
スカイツリーはやっぱり、観光地である以前に最新鋭の科学技術を結集した電波塔なのであるなぁ。
あったり前のことをいまさらやっと実感してしまった新しい電波ライフでした~。ありがたやありがたや……
さ~てとっ。ほんじゃま今回も行ってみましょうかぁ、「2015年の科学技術の最高峰を擁した特務機関ネルフと、人類の理解をはるかに超えた未知の存在・使徒との壮絶な生存を賭けたバトル」の世界へ!!
東京スカイツリーから第11使徒イロウルにいくんだぜ……強引もへったくれもあったもんじゃねぇ。でも、スカイツリーの外観って、けっこ~マンガっぽいですよね。まぁ、エヴァンゲリオンっていうよりは手塚治虫ワールドに近い気がしますけど。
《あらすじ》
歴代最大スケールの使徒だった、第10使徒サハクィエルの脅威をネルフが誇る3体のエヴァンゲリオンがうちやぶった奇跡的勝利、その2週間後。
最も大きな損傷をこうむっていたエヴァンゲリオン初号機もとどこおりなく改修を終え、その日、警戒態勢をゆるめたジオフロント(第3新東京市の地下1~2キロに位置する巨大空間)内のネルフ本部では、ネルフの頭脳ともいえるスーパーコンピュータ・MAGI(マギ)の定期検診も予定通りに実施され、エヴァンゲリオンを対象とした「アポトーシス作業」と「オートパイロット実験」がおこなわれていた……
この時に実施されていた2つのエヴァンゲリオンにかんする試験のうち、アニメ本編の中で具体的にそのもようが描写されていたのは3名の専属パイロットが全裸になった状態でエヴァンゲリオンの模擬体を機動させるという「オートパイロット実験」のほうでした。予定されていた実験に要する時間は3時間。3時間も個室ではだかか……
前回にもふれましたが、この計画の最終目的は「パイロット本人ではなくパイロットに似せてつくったダミープログラムがエヴァンゲリオンを操縦する」ということになるので、そのために現在の専属パイロットがどのような行程を通じてエヴァンゲリオンを操縦しているのか? というところの情報をかき集めるために実施されていたこの「はだか実験」は、か~なり初歩中の初歩の試験だったということになります。
っていうか、ネルフは自分たちですら「具体的にどうして動いているのか?」というところをイマイチつかんでいない巨大兵器・エヴァンゲリオンに毎回ほいほいといたいけな中学生をのっけて、さらにわけのわかんない使徒と闘わせているんですよね……
いくら「人類の危急存亡のときに手段のよしあしをうんぬんしている余裕なんかないっつうの!!」とは言いましても、これはちょっと、あまりにも行き当たりばったりなんじゃないかと……
ところで、今回のイロウル襲来あたりからそれ以降のエピソードの中では、「主役兵器エヴァンゲリオンとネルフとの関係」、そしてこのアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』全体に覆いかぶさっているミステリーの真相やテーマを考える上で無視するわけにはいかない新事実がちょいちょい登場してくるようになります。
要するに、単純明快に正義の巨大ロボット(みたいな謎の兵器)が怪獣みたいな敵を「友情と団結」で迎えうち、わかりやすいバトルの末に「勝利」をつかみ取っていくといったコテコテの「特撮ヒーロー風アニメ」の流れに、明確な「おしまい!」を告げることになったエピソードこそが、くだんのエヴァンゲリオンがまったく活躍しない「VS 第11使徒イロウル戦」だったというわけなのです。
その後の展開はも~、みなさんご存知の通り。好きか嫌いかは別として、1990年代後半に日本全国がやいのやいのと論議することとなった「エヴァンゲリオンとしか言いようのない新ジャンル」が始まっていくわけだったのです。これに似ているフィーヴァーといえば、やっぱり『ツインピークス』っていうことになりますかねぇ。真相なんてどうでもいいけど、「謎」に満ちている世界を楽しむエンターテインメント、ってことかしら? けったいなブームですよねぇ。
話を戻しまして、そんな『新世紀エヴァンゲリオン』にとって重要な分起点となる今回のエピソードは、一見「新たな使徒が襲来してネルフがそれに立ち向かう」という、先週までのおおよそ1話完結形式となっていたエピソード群と変わりがないお話であるように見えるのですが、その内実は、「ネルフのスーパーコンピュータ・マギと、現在のエヴァンゲリオン計画開発主任(金髪染め女性)とのいわくありげな関係」を物語の主軸においたものとなっています。いや、もちろん第11使徒イロウル必要不可欠な要素よ!? スネないでよ~。
そうなんです。実はこの基本白衣姿で泣きぼくろの妙にいろっぽい開発主任(27歳)は、立場で言うとあきらかに「世界一エヴァンゲリオンに詳しい博士」ポジションにいるはずの人物であるのに、いざ実際にエヴァンゲリオンを動かしてしまうと他のギャラリーと同じように「歩いた!」とか「暴走した!? 動くはずないのに!」とか、やたら役に立たない無責任な発言を繰り返しており、最近はだいたいのエピソードで同僚の作戦指揮官が提案したエヴァンゲリオン作戦に「無茶よ……」「成功の確率は0.00001%。」などとネガティヴなちゃちゃばっかり入れている相当ヤな感じのキャラクターにしあがっていたのです。なんだよ、この人……
つまり、「どうやらこの人、エヴァンゲリオンを作ったとか、たいしたことやってねぇぞ……なんだチミは?」という、スタジオの役者さん全員がちょびひげスタイルの植木等か、もしくはオールピンク色のらくだシャツ&さるまたに腹巻スタイルの志村けんをけげんそうに眺めるような視線で開発主任を見るようになったビミョ~な空気の中で、彼女の来歴がはからずもちょっとだけ明らかとなる今回の「VS イロウル戦」が展開された、というわけだったのです。その結果、開発主任は「およびでなくもなかった」し、「変なおば……お姉さん」でもなかったという事実が!
エヴァンゲリオンの活躍はなくとも、このエピソードはその分も開発主任が面目躍如となる大金星をあげる唯一のエピソードとなっているのです。これは要チェックです!!
さぁ、まずそこにいく前に、具体的な第11使徒イロウルの驚異の「ネルフ本部侵入事件」の全容に迫ってみたいと思います。やっと本題にいっきま~っす。のぉんび~りサロンシップ。
「オートパイロット実験」、つまりは3名の専属パイロット(全裸)の搭乗したそれぞれのエントリープラグが3体ぶんの模擬体に挿入され、模擬体につけられた右手をにぎにぎさせて「あぁ~、こんな脳波で動かしてんだなぁ~。」みたいな感じでデータを集めていた場所は、巨大地下空間ジオフロントの上部にあったピラミッド型のネルフ本部のすぐ下にある「B棟シグマユニット」の中の巨大水槽施設「プリブノーボックス」。この中にエヴァンゲリオンと同じ大きさの模擬体が3つ入っているわけです。
この実験の最中、シグマユニットの真上にあるネルフ本部では、復旧したばかりのスーパーコンピュータ・マギが施設内の「第87タンパク壁」にできた「侵蝕のしみ」を感知していました。場所は実験中のプリブノーボックスの斜め上に位置する「B棟シグマユニット・Aフロア」。ネルフ本部とプリブノーボックスのだいたい真ん中にある地点の壁ですね。
「タンパク壁」という呼称がミョ~に気になるのですが、具体的にどんな壁なのかは皆目見当がつきません! ただ、本編映像で見る限りはふつうのパネル壁のようで、そこの一部にカビのような黒っぽいしみが広がっています。
問題のパネル部分は3日前に搬入されたばかりだったのに早くもしみが。発見したネルフ本部は「無菌処理が徹底していなかったためにパネルがカビを持ったまま運び込まれたんじゃないか? 工事のいい加減さにも困ったもんだ。」とグチりながら、明日までに交換しておこうなどと対策を決めていました。その時の会話によると、ネルフ本部と地下の謎ゾ~ン「セントラルドグマ」との接点となる重要空間・B棟シグマユニットは、3ヶ月前に初めて使徒が襲来した(第3使徒サキエル)時点ではまだできあがっていなかった区域だったようです。
最近の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・序』で、開発主任と作戦指揮官がものすんごくうす暗い空間の中をスキー場のリフトみたいなものに乗って移動していた場所は、どうやらここだったみたいですね。かなり急いだ突貫工事がおこなわれていたようです。
ともあれ、そんな感じで「カビかよ。しょうがねぇなぁ……」程度にあつかわれていた第87タンパク壁の侵蝕だったものの、事態は思わぬ方向に進んでいきます。なんと、壁のしみはカビじゃなかった!!
オートパイロット実験の最中、壁のしみは突如として発熱をはじめ、不気味な赤い光をきらめかせながら爆発的な勢いで拡大を開始しました。その侵蝕はあっという間にすぐ下のプリブノーボックスにおよび、そこにはもちろん3名の専属すっぱだかパイロットが!!
当然、上階のネルフ本部からの緊急警報をうけてプリブノーボックスはただちに周囲との接触部分に隔壁処理を展開。謎のしみの侵入を食い止めようとしますが、しみはそれを上回るスピードで広がり、しかもしかも、熱処理のために照射されたレーザーを簡単にはねかえす赤いバリアまで発生させちゃった! オイオイ、それって ATフィールドじゃね!?
ここにきて、異常なしみの正体は想定しうる限り最悪のものだったことが発覚したのです。使徒だよ、これ!!
2週間ぶりに襲来した第11使徒イロウルは、なんと前の第10使徒サハクィエルとは似ても似つかない極小な微生物大の存在だった……宇宙サイズでダメならミクロでいけということですか。こりゃ一本とられたねぇ~。
しかも、最も驚くべきことは、このイロウルが登場した時点ですでに、それまでの歴代使徒のだ~れも到達することのできなかった「ネルフ本部の下」という位置にまで侵入することができていた、という事実だったのです。こりゃ~もう、快挙も快挙、メガ快挙でございますよ!!
はっきりしたことはいまだに明らかになっていないものの、すべての使徒が目指している「ゴール地点」が第3新東京市の地下のジオフロントの地下のセントラルドグマの最深部にあるらしいことは、おぼろげながらわかってきていました。
ところが、実際に襲来した使徒のうち、ほとんどは地上の第3新東京市にたどり着いた時点でエヴァンゲリオンの哀れなえじきになっており、そのうちで穴を掘る作業までいけたのは第9使徒マトリエル、穴を掘ってジオフロントの天井までいけたのは第5使徒ラミエルだけ。このお2人が最高の収穫をおさめた部類に入るんですから悲しすぎて涙も出やしません。だってね、最終目的地点「ターミナルドグマ」は地上から8~9キロ下にいったところにあるんだぜ!? 最高記録のラミエルさんでせいぜい1~2キロなんですから。
それなのに!! 今回の第11使徒イロウルはスタート時点でネルフ本部の地下! つまりはあのラミエルさんさえ知らない場所から侵入をおっぱじめていることになるのです。
イロウルが動き出したシグマユニットはすでにターミナルドグマの上部。ゴールまでの距離はわずか7キロほど! ……「わずか」?
まぁともかく、歴代史上初めてネルフ本部の核心部分に到達した使徒は、間違いなくこのイロウルだった! やったね~。
「いっしっし……卑怯者と言うんならご自由に。結果さえよけりゃあオールオッケーなんでヤンスよ! ずうたいがでかいだけが強さなんじゃないんでヤンス。これからは小回りのよさと気配りの時代なんでヤンス~!!」
これはヤバい!! ネルフ史上もっとも、いやさ、人類史上もっとも危険な事態に陥ってしまったといっても過言ではない状況が到来してしまいました。これにはさすがの怪しい司令も大あわて。
イロウルはあっという間にプリブノーボックスの模擬体を侵蝕し、勝手に動き出した模擬体を確認したネルフは即座に、中にいた3名の専属パイロットをシグマユニット上部にエントリープラグごと射出して避難させ、同時に誰も乗っていない3体のエヴァンゲリオンも地上の第3新東京市にからっぽのまんまで退避させています。
これは、模擬体と同じようにイロウルにエヴァンゲリオン本体を侵蝕されることをいちばん恐れた司令が即断した処置だったわけなのですが、このとき、司令が3体のうちでも特に初号機を最優先して退避させていた事実を見逃すことはできませんね。
まさか、一人息子の愛機だったから大切にしたということではないでしょう……この不思議な「初号機優遇」の態度は、後にその理由が明らかになることとなるのですが……まぁ、それはあんまり使徒と関係ねぇからどうでもいいや。
ところが、幸か不幸か、イロウルは司令の意図に反して上のエヴァンゲリオンや専属パイロットにはまったく興味をしめさず、プリブノーボックスを制圧したあとは不気味な沈黙を見せることとなります。
おそるべし、第11使徒イロウル! おのれの目的の遂行のために、あろうことか番組のタイトルとなっている主役兵器さえもガン無視しちゃいました。こういうやつは一緒に遊んでいてもおもしろくない。
イロウル登場ののち、その行動範囲の拡大ルートを分析した結果、ネルフ本部はイロウルが「酸素を嫌う嫌気性の微生物」に酷似した性質を持っていると推定します。
「よっしゃ、イロウルの弱点は酸素だ。酸素をプリブノーボックスに注入!」
もくろみどおり、酸素を浴びたイロウルはいったん侵蝕範囲を縮小させていきます。あっ、きいてるきいてる!
ネルフ本部内に「案外チョロイじゃないか。」という空気が流れますが、ンなことで降参するようなタマが本部初侵入使徒の栄誉に輝くワケがなかったんでございますよ。
「プオッ! さ、さっそくの酸素攻撃でヤンスね。いっしっし、計算した通りでヤンス……弱点を克服して進化するあっしの姿にせいぜいおののきやがれでヤンス~。」
なんと、ネルフのこの動きはイロウルにとっては折込済みのことだった!?
ユダヤ教の伝承によると、「恐怖をつかさどる天使」であるという「イロウル」の名を冠した、前代未聞のスタイルで襲いかかる第11使徒。その真のおそろしさとは……っていうか、「恐怖の天使」って、それ、天使?
以下、またじっかい~。
これ、今月中に終わるかしら……いつもどおり、ごっずおんりーのうん~。
いや~……東京スカイツリー、すばらしいね。
え? 外観のことじゃないっすよ、その電波の通りかた!
私が住んでいるのは千葉県千葉市であるわけですが、実はず~っと FMの「J-WAVE (81.3メガヘルツ)」がノイズまじりでしか聴けない状態だったんですけれども、昨日の月曜日からはも~、ラジオ局が変わったかのようにス~イスイ聴こえるクリアに聴こえる。
今週末土曜日の『ROCKETMAN SHOW 』は、さぞや聴きやすいのであろうのう……これまでは音量を上げて、誘拐犯からの脅迫電話を一瞬でも早く逆探知しようとする若手刑事(勝野洋さんあたり)のようなけわしい表情で楽しんでいたのですが、そんな日々ともおさらばですよ。
スカイツリーはやっぱり、観光地である以前に最新鋭の科学技術を結集した電波塔なのであるなぁ。
あったり前のことをいまさらやっと実感してしまった新しい電波ライフでした~。ありがたやありがたや……
さ~てとっ。ほんじゃま今回も行ってみましょうかぁ、「2015年の科学技術の最高峰を擁した特務機関ネルフと、人類の理解をはるかに超えた未知の存在・使徒との壮絶な生存を賭けたバトル」の世界へ!!
東京スカイツリーから第11使徒イロウルにいくんだぜ……強引もへったくれもあったもんじゃねぇ。でも、スカイツリーの外観って、けっこ~マンガっぽいですよね。まぁ、エヴァンゲリオンっていうよりは手塚治虫ワールドに近い気がしますけど。
《あらすじ》
歴代最大スケールの使徒だった、第10使徒サハクィエルの脅威をネルフが誇る3体のエヴァンゲリオンがうちやぶった奇跡的勝利、その2週間後。
最も大きな損傷をこうむっていたエヴァンゲリオン初号機もとどこおりなく改修を終え、その日、警戒態勢をゆるめたジオフロント(第3新東京市の地下1~2キロに位置する巨大空間)内のネルフ本部では、ネルフの頭脳ともいえるスーパーコンピュータ・MAGI(マギ)の定期検診も予定通りに実施され、エヴァンゲリオンを対象とした「アポトーシス作業」と「オートパイロット実験」がおこなわれていた……
この時に実施されていた2つのエヴァンゲリオンにかんする試験のうち、アニメ本編の中で具体的にそのもようが描写されていたのは3名の専属パイロットが全裸になった状態でエヴァンゲリオンの模擬体を機動させるという「オートパイロット実験」のほうでした。予定されていた実験に要する時間は3時間。3時間も個室ではだかか……
前回にもふれましたが、この計画の最終目的は「パイロット本人ではなくパイロットに似せてつくったダミープログラムがエヴァンゲリオンを操縦する」ということになるので、そのために現在の専属パイロットがどのような行程を通じてエヴァンゲリオンを操縦しているのか? というところの情報をかき集めるために実施されていたこの「はだか実験」は、か~なり初歩中の初歩の試験だったということになります。
っていうか、ネルフは自分たちですら「具体的にどうして動いているのか?」というところをイマイチつかんでいない巨大兵器・エヴァンゲリオンに毎回ほいほいといたいけな中学生をのっけて、さらにわけのわかんない使徒と闘わせているんですよね……
いくら「人類の危急存亡のときに手段のよしあしをうんぬんしている余裕なんかないっつうの!!」とは言いましても、これはちょっと、あまりにも行き当たりばったりなんじゃないかと……
ところで、今回のイロウル襲来あたりからそれ以降のエピソードの中では、「主役兵器エヴァンゲリオンとネルフとの関係」、そしてこのアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』全体に覆いかぶさっているミステリーの真相やテーマを考える上で無視するわけにはいかない新事実がちょいちょい登場してくるようになります。
要するに、単純明快に正義の巨大ロボット(みたいな謎の兵器)が怪獣みたいな敵を「友情と団結」で迎えうち、わかりやすいバトルの末に「勝利」をつかみ取っていくといったコテコテの「特撮ヒーロー風アニメ」の流れに、明確な「おしまい!」を告げることになったエピソードこそが、くだんのエヴァンゲリオンがまったく活躍しない「VS 第11使徒イロウル戦」だったというわけなのです。
その後の展開はも~、みなさんご存知の通り。好きか嫌いかは別として、1990年代後半に日本全国がやいのやいのと論議することとなった「エヴァンゲリオンとしか言いようのない新ジャンル」が始まっていくわけだったのです。これに似ているフィーヴァーといえば、やっぱり『ツインピークス』っていうことになりますかねぇ。真相なんてどうでもいいけど、「謎」に満ちている世界を楽しむエンターテインメント、ってことかしら? けったいなブームですよねぇ。
話を戻しまして、そんな『新世紀エヴァンゲリオン』にとって重要な分起点となる今回のエピソードは、一見「新たな使徒が襲来してネルフがそれに立ち向かう」という、先週までのおおよそ1話完結形式となっていたエピソード群と変わりがないお話であるように見えるのですが、その内実は、「ネルフのスーパーコンピュータ・マギと、現在のエヴァンゲリオン計画開発主任(金髪染め女性)とのいわくありげな関係」を物語の主軸においたものとなっています。いや、もちろん第11使徒イロウル必要不可欠な要素よ!? スネないでよ~。
そうなんです。実はこの基本白衣姿で泣きぼくろの妙にいろっぽい開発主任(27歳)は、立場で言うとあきらかに「世界一エヴァンゲリオンに詳しい博士」ポジションにいるはずの人物であるのに、いざ実際にエヴァンゲリオンを動かしてしまうと他のギャラリーと同じように「歩いた!」とか「暴走した!? 動くはずないのに!」とか、やたら役に立たない無責任な発言を繰り返しており、最近はだいたいのエピソードで同僚の作戦指揮官が提案したエヴァンゲリオン作戦に「無茶よ……」「成功の確率は0.00001%。」などとネガティヴなちゃちゃばっかり入れている相当ヤな感じのキャラクターにしあがっていたのです。なんだよ、この人……
つまり、「どうやらこの人、エヴァンゲリオンを作ったとか、たいしたことやってねぇぞ……なんだチミは?」という、スタジオの役者さん全員がちょびひげスタイルの植木等か、もしくはオールピンク色のらくだシャツ&さるまたに腹巻スタイルの志村けんをけげんそうに眺めるような視線で開発主任を見るようになったビミョ~な空気の中で、彼女の来歴がはからずもちょっとだけ明らかとなる今回の「VS イロウル戦」が展開された、というわけだったのです。その結果、開発主任は「およびでなくもなかった」し、「変なおば……お姉さん」でもなかったという事実が!
エヴァンゲリオンの活躍はなくとも、このエピソードはその分も開発主任が面目躍如となる大金星をあげる唯一のエピソードとなっているのです。これは要チェックです!!
さぁ、まずそこにいく前に、具体的な第11使徒イロウルの驚異の「ネルフ本部侵入事件」の全容に迫ってみたいと思います。やっと本題にいっきま~っす。のぉんび~りサロンシップ。
「オートパイロット実験」、つまりは3名の専属パイロット(全裸)の搭乗したそれぞれのエントリープラグが3体ぶんの模擬体に挿入され、模擬体につけられた右手をにぎにぎさせて「あぁ~、こんな脳波で動かしてんだなぁ~。」みたいな感じでデータを集めていた場所は、巨大地下空間ジオフロントの上部にあったピラミッド型のネルフ本部のすぐ下にある「B棟シグマユニット」の中の巨大水槽施設「プリブノーボックス」。この中にエヴァンゲリオンと同じ大きさの模擬体が3つ入っているわけです。
この実験の最中、シグマユニットの真上にあるネルフ本部では、復旧したばかりのスーパーコンピュータ・マギが施設内の「第87タンパク壁」にできた「侵蝕のしみ」を感知していました。場所は実験中のプリブノーボックスの斜め上に位置する「B棟シグマユニット・Aフロア」。ネルフ本部とプリブノーボックスのだいたい真ん中にある地点の壁ですね。
「タンパク壁」という呼称がミョ~に気になるのですが、具体的にどんな壁なのかは皆目見当がつきません! ただ、本編映像で見る限りはふつうのパネル壁のようで、そこの一部にカビのような黒っぽいしみが広がっています。
問題のパネル部分は3日前に搬入されたばかりだったのに早くもしみが。発見したネルフ本部は「無菌処理が徹底していなかったためにパネルがカビを持ったまま運び込まれたんじゃないか? 工事のいい加減さにも困ったもんだ。」とグチりながら、明日までに交換しておこうなどと対策を決めていました。その時の会話によると、ネルフ本部と地下の謎ゾ~ン「セントラルドグマ」との接点となる重要空間・B棟シグマユニットは、3ヶ月前に初めて使徒が襲来した(第3使徒サキエル)時点ではまだできあがっていなかった区域だったようです。
最近の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・序』で、開発主任と作戦指揮官がものすんごくうす暗い空間の中をスキー場のリフトみたいなものに乗って移動していた場所は、どうやらここだったみたいですね。かなり急いだ突貫工事がおこなわれていたようです。
ともあれ、そんな感じで「カビかよ。しょうがねぇなぁ……」程度にあつかわれていた第87タンパク壁の侵蝕だったものの、事態は思わぬ方向に進んでいきます。なんと、壁のしみはカビじゃなかった!!
オートパイロット実験の最中、壁のしみは突如として発熱をはじめ、不気味な赤い光をきらめかせながら爆発的な勢いで拡大を開始しました。その侵蝕はあっという間にすぐ下のプリブノーボックスにおよび、そこにはもちろん3名の専属すっぱだかパイロットが!!
当然、上階のネルフ本部からの緊急警報をうけてプリブノーボックスはただちに周囲との接触部分に隔壁処理を展開。謎のしみの侵入を食い止めようとしますが、しみはそれを上回るスピードで広がり、しかもしかも、熱処理のために照射されたレーザーを簡単にはねかえす赤いバリアまで発生させちゃった! オイオイ、それって ATフィールドじゃね!?
ここにきて、異常なしみの正体は想定しうる限り最悪のものだったことが発覚したのです。使徒だよ、これ!!
2週間ぶりに襲来した第11使徒イロウルは、なんと前の第10使徒サハクィエルとは似ても似つかない極小な微生物大の存在だった……宇宙サイズでダメならミクロでいけということですか。こりゃ一本とられたねぇ~。
しかも、最も驚くべきことは、このイロウルが登場した時点ですでに、それまでの歴代使徒のだ~れも到達することのできなかった「ネルフ本部の下」という位置にまで侵入することができていた、という事実だったのです。こりゃ~もう、快挙も快挙、メガ快挙でございますよ!!
はっきりしたことはいまだに明らかになっていないものの、すべての使徒が目指している「ゴール地点」が第3新東京市の地下のジオフロントの地下のセントラルドグマの最深部にあるらしいことは、おぼろげながらわかってきていました。
ところが、実際に襲来した使徒のうち、ほとんどは地上の第3新東京市にたどり着いた時点でエヴァンゲリオンの哀れなえじきになっており、そのうちで穴を掘る作業までいけたのは第9使徒マトリエル、穴を掘ってジオフロントの天井までいけたのは第5使徒ラミエルだけ。このお2人が最高の収穫をおさめた部類に入るんですから悲しすぎて涙も出やしません。だってね、最終目的地点「ターミナルドグマ」は地上から8~9キロ下にいったところにあるんだぜ!? 最高記録のラミエルさんでせいぜい1~2キロなんですから。
それなのに!! 今回の第11使徒イロウルはスタート時点でネルフ本部の地下! つまりはあのラミエルさんさえ知らない場所から侵入をおっぱじめていることになるのです。
イロウルが動き出したシグマユニットはすでにターミナルドグマの上部。ゴールまでの距離はわずか7キロほど! ……「わずか」?
まぁともかく、歴代史上初めてネルフ本部の核心部分に到達した使徒は、間違いなくこのイロウルだった! やったね~。
「いっしっし……卑怯者と言うんならご自由に。結果さえよけりゃあオールオッケーなんでヤンスよ! ずうたいがでかいだけが強さなんじゃないんでヤンス。これからは小回りのよさと気配りの時代なんでヤンス~!!」
これはヤバい!! ネルフ史上もっとも、いやさ、人類史上もっとも危険な事態に陥ってしまったといっても過言ではない状況が到来してしまいました。これにはさすがの怪しい司令も大あわて。
イロウルはあっという間にプリブノーボックスの模擬体を侵蝕し、勝手に動き出した模擬体を確認したネルフは即座に、中にいた3名の専属パイロットをシグマユニット上部にエントリープラグごと射出して避難させ、同時に誰も乗っていない3体のエヴァンゲリオンも地上の第3新東京市にからっぽのまんまで退避させています。
これは、模擬体と同じようにイロウルにエヴァンゲリオン本体を侵蝕されることをいちばん恐れた司令が即断した処置だったわけなのですが、このとき、司令が3体のうちでも特に初号機を最優先して退避させていた事実を見逃すことはできませんね。
まさか、一人息子の愛機だったから大切にしたということではないでしょう……この不思議な「初号機優遇」の態度は、後にその理由が明らかになることとなるのですが……まぁ、それはあんまり使徒と関係ねぇからどうでもいいや。
ところが、幸か不幸か、イロウルは司令の意図に反して上のエヴァンゲリオンや専属パイロットにはまったく興味をしめさず、プリブノーボックスを制圧したあとは不気味な沈黙を見せることとなります。
おそるべし、第11使徒イロウル! おのれの目的の遂行のために、あろうことか番組のタイトルとなっている主役兵器さえもガン無視しちゃいました。こういうやつは一緒に遊んでいてもおもしろくない。
イロウル登場ののち、その行動範囲の拡大ルートを分析した結果、ネルフ本部はイロウルが「酸素を嫌う嫌気性の微生物」に酷似した性質を持っていると推定します。
「よっしゃ、イロウルの弱点は酸素だ。酸素をプリブノーボックスに注入!」
もくろみどおり、酸素を浴びたイロウルはいったん侵蝕範囲を縮小させていきます。あっ、きいてるきいてる!
ネルフ本部内に「案外チョロイじゃないか。」という空気が流れますが、ンなことで降参するようなタマが本部初侵入使徒の栄誉に輝くワケがなかったんでございますよ。
「プオッ! さ、さっそくの酸素攻撃でヤンスね。いっしっし、計算した通りでヤンス……弱点を克服して進化するあっしの姿にせいぜいおののきやがれでヤンス~。」
なんと、ネルフのこの動きはイロウルにとっては折込済みのことだった!?
ユダヤ教の伝承によると、「恐怖をつかさどる天使」であるという「イロウル」の名を冠した、前代未聞のスタイルで襲いかかる第11使徒。その真のおそろしさとは……っていうか、「恐怖の天使」って、それ、天使?
以下、またじっかい~。
これ、今月中に終わるかしら……いつもどおり、ごっずおんりーのうん~。