長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

『踊り場の花子』映像化記念!! 『世にも奇妙な物語』つながりの思い出あれこれ  空想トレイン区間快速

2013年05月15日 18時46分57秒 | ホラー映画関係
 おぱびや~ん!! どうもこんばんは! そうだいでございまする~。

 うぷっ、今回はもう、資料の整理だけで字数が1万字をゆうに突破……もう、おなかいっぱいです!

 ということで、いろんな雑感はまた次回ということにいたしまして、今回はまとめだけで、おしまい!!
 これは……ホラー愛、なのか? いや、そんなに好きなわけでもないんですが、まじで……


《すべては『世にも奇妙な物語』に通ずる!? どこか似ているオムニバス or 1話完結形式ドラマシリーズ》

『ウルトラQ』(1966年1~7月放送 TBS 各話30分全28話 モノクロ)
・TBS の毎週日曜日19時00~30分枠で放送された1話完結形式の空想特撮ドラマシリーズ。
・言わずと知れた日本特撮界の老舗・円谷プロの第1回制作シリーズで、次作『ウルトラマン』以降現在まで連綿と続く「ウルトラシリーズ」の第1作。
・シリーズ監修は円谷英二。明確なメイン監督やメイン脚本家は決まっていなかったが、担当した本数でいえば本編演出は円谷一(英二の長男 1973年没)と野長瀬三摩地(のながせ さまじ)がそれぞれ7エピソードで最多、特殊技術監督は川上景司(11エピソード)、脚本は金城哲夫(12エピソード)が最多となっている。
・それまでは映画館でしか観られなかった特撮作品が TVで楽しめるという新機軸によって、本作は「番組平均視聴率32.4% 、視聴率30% を超えなかったエピソードは5回しかない」という大好評を博し、『ウルトラマン』制作のための大きな橋頭堡となった。
・「ウルトラシリーズ」の1作ではあるがウルトラ兄弟の出現する他シリーズとは一線を画し、あくまでも人間だけが超常現象や異星人の襲来に対峙するという内容になっている(ただし、地球人に事件解決の助言をする友好的な異星人は1作だけに登場する)。
・ストーリー上も他シリーズに直接つながる要素は見当たらないのだが、本作に出現する怪獣が他シリーズにも登場したり、作中の登場人物ののちの姿と思われるキャラクターがたまに登場したり、『ウルトラQ』という番組そのものへのオマージュを込めたエピソードは、後年のシリーズでたまに制作されている。
・エピソード内容は、航空会社パイロットの万城目淳(まんじょうめ じゅん 演・佐原健二 33歳)と助手の戸川一平(演・西條康彦 27歳)、2人の親友の新聞記者・江戸川由里子(演・桜井浩子 19歳)の3名が日常の世界を逸脱した怪事件に遭遇するというものがほぼ全てだが、まれに彼らが登場しないエピソードもある。
・エピソードによっては、怪事件の解決者として世界的科学者の一ノ谷博士(演・江川宇礼雄 63歳)が登場する(全28話中9話)。
・全28話中、巨大生物(怪獣)や特殊スーツ(着ぐるみ)を利用した怪生物が登場しないエピソードはたった3話しかないのだが、テーマ性の強い超科学 SF、宇宙侵略 SF、ホラー、サスペンスアクション、寓話などが目白押しになっているため、大人の鑑賞にも堪えうる作品クオリティを誇っている。
・基本的に1話完結形式だが、「冷凍怪獣ペギラ」と「隕石侵略ロボット・ガラモン」にまつわるエピソードがそれぞれ2話づつある。
・番組のストーリーテラーにあたる存在は、俳優の石坂浩二(24歳!)によるナレーション。
・実に印象的なテーマ曲の作曲は、『ウルトラQ』と後続の『ウルトラマン』のサウンドトラック全てを担当した宮内國郎(くにお 1932~2006年)。
・1990年4月には本作のリメイクとなる映画『ウルトラQ ザ・ムービー 星の伝説』(監督・実相寺昭雄、脚本・佐々木守 106分)が公開されたが、内容はキャラクター名を借りただけで直接のつながりはなくなっている(ただし、 TVシリーズの一ノ谷博士の写真だけはサービス出演する)。劇場版の万城目淳(演・柴俊夫 43歳)と戸川一平(演・風見しんご 27歳)と江戸川由里子(演・荻野目慶子 25歳)は全員、同じ TV局の番組製作スタッフに設定されている。TV シリーズの一ノ谷博士の後継者と推測できる劇場版の一ノ谷博士(演・中山仁 47歳)も登場するが、あんまり役には立たない。
・2011年には全エピソードをカラー化した映像ソフト商品が発売された。

『恐怖劇場アンバランス』(1973年1~4月放送 フジテレビ 各話60分全13話 カラー)
・フジテレビの毎週月曜日深夜23時15~24時10分枠で放送された1話完結形式のホラー or ミステリードラマシリーズ。
・シリーズは当時、日本特撮界のエースこと円谷プロが『怪奇大作戦』(1968年9月~69年3月放送)に続く「大人向け空想ドラマ」として1969年7月~70年3月に制作していたものだったのだが、「ホラー描写が過激すぎてスポンサーが及び腰になる」という事態のために約3年間お蔵入りになっていたという、いわくつきの作品。
・鈴木清順、藤田敏八、神代辰巳といった当時の日本映画界の新鋭が演出に参加し、俳優陣も唐十郎、蜷川幸雄(俳優として)、西村晃、梅津栄といった異色の顔ぶれが主演していた。
・番組制作の途中で「ホラー路線の縮小」が決定されたため、13エピソード中、制作後期の5話が松本清張、仁木悦子、西村京太郎ら有名ミステリー作家の原作を映像化した純然たる推理ドラマになっている(ただし、のちの放送順はホラー路線のものとシャッフルされている)。
・ストーリーテラーは人気放送作家でタレントの青島幸男(40歳)だったが、青島の出演部分は「番組内容をわかりやすく解説したい」という意図で放送決定時に撮り足された急な対処だった。
・なんだかよくわからないけどとにかく怖いテーマ曲の作曲は冨田勲。
・第12話『墓場からの呪いの手』(脚本・若槻文三)と最終第13話『蜘蛛の女』(脚本・滝沢真里)は、のちにテレビ朝日『土曜ワイド劇場』で2時間ホラードラマにリメイクされている。

『アウターゾーン』(1991年4~6月、12月~1994年4月連載 作・光原伸 全116話)
・天下のマンガ雑誌『週刊少年ジャンプ』(集英社)で2期3年間にわたり連載された1話完結形式の空想SF ホラーマンガ(コミックス全15巻、コミック文庫版全10巻)。
・マンガ家の光原伸(1964年~)の初連載作品にして、日本「読後感がヘンなマンガ」史上に燦然と輝く金字塔。
・連載開始時に3ヶ月で終了することが決定していたが、思わぬ好評を得たために急遽「第2期」の連載が決まったという『ジャンプ』では異例の作品。
・作画はそれほどうまくないが、本場アメリカの空想オムニバスドラマも顔負けのプロットと驚愕のラストオチを毎回コンスタントに提供していた。
・ストーリーテラーは人間を超えた能力を持つ謎の美女ミザリィで、作品はほぼ毎回どこかでパンチラや裸などのお色気シーンが用意されていた。その節はどうもありがとうございました。
・ミザリィは自分の役割を「ストーカー」と称しているが、これは作者の光原伸がソヴィエトの伝説的映画監督アンドレイ=タルコフスキーの超傑作 SF映画『ストーカー』(1979年)で使用された「案内人」という意味あいから採用したものであり、日本では1996年ごろから一般的になった「つきまといトラブルの加害者」という意味は込められていない。
・エピソードはほぼ1話完結形式だが、内容によっては2~6話にわたって連続した中~長編エピソードもあり、特に「人間の魂が憑依した人形と刑事が活躍する」サスペンスアクション『マジック・ドール』シリーズは回をまたいで全15話にわたって連載された。
・マンガ展開の他には、連載終了後の1995年7月にアニメ脚本家の山田隆司による小説版(集英社)が刊行され、1995年10月にはフジテレビのホラードラマシリーズ『木曜の怪談』内で、第9話『血と爪』が独立した単発ドラマとして実写ドラマ化されている(タイトルは『午前0時の血』で主演は稲垣吾郎)。
・季刊ホラーマンガ雑誌『コミック特盛』(ホーム社)の2011年秋号(10月)から、約20年ぶりの新連載にして正式続編の『アウターゾーン リビジテッド』が開始されている(現在、コミックスは第1巻)。しし、知らなかった……

『ほんとにあった怖い話』(1991年7月~92年7月 オリジナルビデオ 各巻50~60分全3巻)
・ジャパンホームビデオから販売されたオムニバス形式のオリジナルビデオシリーズで、のちに1999年から現在までフジテレビで放送されることとなった人気シリーズ『ほんとにあった怖い話』の原型にあたる。
・朝日ソノラマで1987年から出版されていた隔月刊ホラーマンガ雑誌『ほんとにあった怖い話』を原作としており、この雑誌は現在も雑誌名と出版社を変えて存続している(隔月刊『 HONKOWA』朝日新聞出版)。
・各巻に15~20分の実話投稿形式のホラードラマが3~4話収録されている。
・全話の監督は鶴田法男(30~31歳)で、脚本は小中千昭(30~31歳)。
・予算の都合で有名タレントもほとんど出演せず、派手な特殊効果も投入できない制作状況だったが、のちに黒沢清や清水崇が発展させることになる恐怖演出や、第2巻第2話『霊のうごめく家』に象徴される、恐怖の対象の直接描写を避けて「不吉な雰囲気」の映像化を中心とする鶴田の作風が奏功してレンタルビデオ店で大ヒットし、1990年代後半以降の日本ホラー映画界躍進の原点となる記念碑的作品と称された。
・ビデオシリーズは全3巻で完結したが、7年後に鶴田監督の許諾と演出により、フジテレビで TVシリーズ版が制作されることとなった(ビデオ版エピソードのリメイクもある)。
・ストーリーテラーにあたる役柄はいない。

『本当にあった怖い話』(1992年4~9月 テレビ朝日 各話30分全38話)
・テレビ朝日の毎週月曜日20~21時枠で放送された毎回2本立てオムニバス形式のホラードラマシリーズ。
・フジテレビの『世にも奇妙な物語』やオリジナルビデオ『ほんとにあった怖い話』シリーズの大ヒットを受けて制作されたシリーズだったが、それらや朝日ソノラマのホラーマンガ雑誌『ほんとにあった怖い話』とは直接の関連はない。
・毎回、三浦友和、片平なぎさ、岩城滉一、桜田淳子といった豪華スターが主演し、脚本も高橋洋、橋本以蔵、長坂秀佳といった俊英が参加していたのだが、さほど話題にはならず終了した。
・のちに『リング』シリーズで知られることとなる映画監督・中田秀夫の初演出作品でもあった(第16・31・32話 うち2エピソードは高橋洋の脚本)。
・ストーリーテラーはタレントの愛川欽也(57歳)。

『学校の怪談』(1994年1~3月放送 関西テレビ 各話30分全11話、のちに2001年までスペシャルドラマ化)
・関西テレビ(フジテレビ系列)の毎週金曜日19時00~30分枠で放送された1話完結形式のホラードラマシリーズ。
・1994年にレギュラー放送された後は、1996~2001年に毎年1作ずつのペースでオムニバス形式のスペシャルドラマが制作された。
・スペシャルドラマは放送時間が不定だったが、2~4本立ての中編(20~30分前後)にいくつかの超短編が付属しているという構成。
・同時期に東宝が製作していたジュブナイルホラー映画『学校の怪談』シリーズ(1995~99年)とはなんの関連もない。
・当時の「学校の怪談」ブームにのっとった作品世界だったが必ずしも学校の校舎が舞台にはなっておらず、大人の教師が主人公だったり大学が舞台になったエピソードもある。
・黒沢清、清水崇、中田秀夫、鶴田法男、高橋洋といった日本ホラー映画界の立役者のほか、矢口史靖、片岡Kといった多彩な顔ぶれが制作に参加している。
・1998年9月に放送された『学校の怪談G』に収録された各話3分の超短編『片隅』『4444444444』(監督・清水崇)が清水監督の『呪怨』シリーズ(1999~2009年)の外伝になっていたり、昭和の吸血鬼ホラー映画『血を吸う』シリーズ(1970~74年)の山本迪夫(みちお 1933~2004年)監督の遺作となった学園吸血鬼ホラー『呪われた課外授業』が1999年3月の『学校の怪談 春のたたりスペシャル』に収録されていたりと、なにかと作品の話題性が高い。
・ストーリーテラーは1999年3月放送のスペシャルドラマまでは吉本新喜劇の池乃めだか(50~55歳)がつとめていたが、2000~01年の2作にはストーリーテラーはおらず、代わりに番組冒頭の超短編に共通して竹中直人(44~45歳)が主演している。

※1995年10月~97年9月のフジテレビ毎週木曜日19時30分~21時(1996年4月からは20~21時)の時間帯には、おもにジャニーズアイドルたちが主演するホラーオムニバスドラマ『木曜の怪談』シリーズが放送されていたのですが、この『木曜の怪談』は基本的に単発ではなく「全2~32話」にわたって放送される連続ミニドラマが毎回2~3本立てになっているという形式でしたので、今回の1話完結ドラマのくくりからは除外させていただきます(ただし4作だけ単発ドラマが制作されており、そのうちの1作が『アウターゾーン』唯一の映像化となる『午前0時の血』)。

『いとしの未来ちゃん』(1997年4~6月放送 テレビ朝日 各話30分全11回、最終2話は前後編形式)
・テレビ朝日の毎週土曜日深夜23時28~58分枠で放送された1話完結形式の近未来空想ドラマシリーズ。
・全話の脚本と演出を TV演出家の片岡Kが務めており、近未来考証は小説家の渡辺浩弐が担当している。
・全話のタイトルが『時計じかけのオレンジ』『太陽がいっぱい』『ニュー・シネマ・パラダイス』などと名作映画と同じものとなっており、内容もそれらをイメージしたテーマを扱っている。
・番組のストーリーテラーは「西暦2100年の世界の少女」で、少女が寝室の弟を寝かしつけるために「21世紀にあった昔話」を語り聞かせるという設定で各話のエピソードが始まる。
・ストーリーテラーではないが、ほぼ全話に共通して、当時活躍していたドラァグクイーンペアの「オナペッツ」が何らかの役柄でカメオ出演していた。

『幻想ミッドナイト』(1997年10~12月放送 テレビ朝日 各話30分全11回、最終回のみ60分スペシャル)
・テレビ朝日の毎週土曜日深夜24時40分~25時10分枠で放送された1話完結形式の空想ドラマシリーズ。
・全話にわたり筒井康隆、宮部みゆき、綾辻行人、京極夏彦ら人気作家の小説を原作としている。
・原作を採用した作家の人選が『世にも奇妙な物語』によく似ている。
・番組冒頭に特殊メイクを施したストーリーテラーのような人物が登場するが、セリフは全回共通だし特にたいしたことも言っていない。

『怖い日曜日』(1999年7月~2000年11月放送 日本テレビ)
・日本テレビの毎週日曜日昼11時40分~12時枠で放送された実話投稿形式のホラーオムニバスドラマシリーズ。
・1999年いっぱいは10月から『怖い日曜日 新章』にタイトルを改めて放送が継続され、20001~6月の中断をはさんで7~11月は『怖い日曜日2000 』として放送された。
・番組上は「実話投稿形式」になっているが、内容は怪談実話本『新耳袋』シリーズ(木原浩勝と中山市朗の共著 1990~2005年 角川文庫)を直接の原作としている。
・番組制作時点では『新耳袋』はまだ完結していなかったが、毎回5~10分のホラードラマが2~4作収録されている内容で、『新耳袋』のエピソードが全115話ぶん映像化された。
・『新耳袋』は2003年からも映像化シリーズが制作されている(『怪談新耳袋』 BS-TBS)が、それに先駆けて本作で映像化された名作エピソードは少なくない。
・放送時間帯も関係してか、ドラマは原作の内容をかなりわかりやすくアレンジしており、のちの『怪談新耳袋』にくらべても恐怖演出がだいぶソフトになっている。
・本作は多くのキャスティングがジャニーズJr.(当時)で占められており、「ホラーとジャニーズの合作」という意味では、『木曜の怪談』(1995~97年)とフジテレビ版『ほんとにあった怖い話』(1999年~)の過渡期に位置する作品になる。
・番組にはのちの KAT-TUN、 NEWS、関ジャニ∞、Kis-My-Ft2 などのグループメンバーとなるジャニーズアイドルや今井翼、生田斗馬らが主演しており、放送初期の1999年7~9月には結成される直前の嵐のメンバーも多く出演していた(結成後は出演せず)。
・番組のストーリーテラーは「百物語の会主宰」と称するジャニーズJr. から選抜された4名で、時期ごとに交代して横山裕(のちの関ジャニ∞)、生田斗馬、山下智久(のちの NEWS)、赤西仁&田中聖&亀梨和也(のちの KAT-TUN)らが演じていた。

『ほんとにあった怖い話』(フジテレビ)
・1999年8月から放送が開始されている実話投稿形式のホラーオムニバスドラマシリーズで、1999~2003年にスペシャルドラマとして放送され、2004~05年に2シーズン連続ドラマ化された後は、毎年の夏にスペシャルドラマ枠で恒例に放送される人気シリーズになっている。
・オムニバス形式で放送されるエピソードはおもに各話5~30分の内容になっており、最新作の『夏の特別編2012』(8月放送)までに全159話のエピソードが制作されている。
・オリジナルビデオ版の『ほんとにあった怖い話』(1991~92年)の TV版という位置づけになっているが、ドラマ部分に有名俳優やタレントが多く出演したり、ドラマを解説するバラエティ部分があったりと、番組の雰囲気はだいぶ違っている。
・エピソードはすべて、番組に投稿された実話体験に基づく内容とされており、有名俳優やタレントが自分の体験した恐怖体験の再現ドラマに本人役で主演するという形式のエピソードも制作されている(萩原流行、笑福亭笑瓶、袴田吉彦、中川翔子ら)。
・ほとんどのエピソードの演出をオリジナルビデオ版の鶴田法男が担当しており(脚本の小中千昭は TV版には参加せず)、映画監督の三宅隆太も演出・脚本を多く手がけている。
・オリジナルビデオ版のエピソードをリメイクした作品もある(4作)。
・番組はドラマ部分と、スタジオでドラマを解説したり投稿された心霊写真を鑑定したりするバラエティ部分「ほん怖クラブ」の2部に分かれており、バラエティ部分の司会をつとめている SMAPの稲垣吾郎(25歳~)がストーリーテラーにあたる。

『怪談新耳袋』(2003年2月~ BS-TBS 9シーズン全111話)
・BS-TBS で2003年2月から不定期に放送されているホラーオムニバスドラマシリーズ。
・TV 放映版は毎シーズン1~3回で集中的に放送されており(最新第9シーズンは2010年5月放送)、劇場版は5作公開されている(2004年8月~2012年8月)。
・怪談実話本『新耳袋』シリーズ(木原浩勝と中山市朗の共著 1990~2005年 角川文庫)を原作としている。
・TV 放映版は基本的に「1エピソード5分」という時間ルールになっているが、第6~8シーズン(2007年6月~09年7月)にあたる6エピソードは各話50分の中編に拡大されており、劇場版も10~90分前後と、短編から映画まるまる1本ぶんの長編までバラエティに富んでいる。
・TV シリーズ版では111エピソード、劇場版では11エピソードが映像化されている(計122話)。
・『新耳袋』は1999~2000年にも日本テレビで『怖い日曜日』シリーズとして映像化されていたが、本シリーズは恐怖演出の強調が重視されており、そのために原作と大幅に異なる内容にアレンジされているエピソードも多い。
・若手アイドルから実力派俳優まで、かなり多くの有名人が各エピソードに出演している。
・演出も清水崇、鶴田法男、雨宮慶太といった有名映画監督が参加しているほか、脚本家の高橋洋や俳優の佐野史郎、『新耳袋』の著者である木原浩勝や中山市朗が演出したエピソードもある。
・本作で10本以上のエピソードを演出している常連監督は吉田秋生(マンガ家じゃないよ)、佐々木浩久、井口昇、豊島圭介、三宅隆太の5名。
・番組のストーリーテラーにあたる存在はいない。
・同じタイトルを冠しているオリジナル DVD&劇場版シリーズに『怪談新耳袋 殴り込み!』シリーズ(2008年~)があるが、これは『新耳袋』をもとにしたギンティ小林のルポドキュメント本『現代百物語 新耳袋殴り込み』シリーズ(2007年~)を映像化した作品であるため、『怪談新耳袋』シリーズとの直接の関係はない。ただし、『新耳袋』の著者である木原浩勝と中山市朗はしょっちゅうコメント出演している。

『ウルトラQ倶楽部』(2003年10月~04年3月放送 TBSラジオ 各話20分全25話)
・TBS ラジオの毎週日曜日19時30分~20時に放送されていた30分番組で、前半は『ウルトラQ』(1966年)の直接の続編となる空想ラジオドラマ、後半は出演者や製作スタッフによるトークという構成になっていた。
・前作『ウルトラQ』に引き続き、およそ40年ぶりに万城目淳・戸川一平・江戸川由里子の3名がオリジナルキャストで出演していた(1990年4月公開の映画『星の伝説』にも3名は登場しているが、キャスティングや職業設定が変更されている)。
・『ウルトラQ』の直接の続編であると同時に、『ウルトラマン』以降の一連のウルトラシリーズとはまったく関連がない世界観となっている。
・番組のメイン脚本・演出をウルトラシリーズの重鎮・飯島敏宏(71歳 脚本家名は千束北男)がつとめ、映画『星の伝説』の監督・脚本タッグでもあった実相寺昭雄と佐々木守も多くのエピソードに参加している。
・明確に怪獣や怪生物といえる存在が出現するエピソードは全25話中10話ほどしかなく、全体的に前作『ウルトラQ』以上に空想SF に近い作品世界になっている。
・前作の第11話『1/8計画』や第17話『バルンガ』などの過去エピソードのリメイクと解釈できる作品があるほか、明確に第19話『2020年の挑戦』の続編と位置づけられる、宇宙人ケムール人の登場するエピソードが4話制作されている。
・他局の番組になるので直接の連動はなかったが、番組終了の翌週から始まった『ウルトラQ ダークファンタジー』(2004年4~9月放送 テレビ東京)にさきがけて「新世紀のウルトラQシリーズ」の先鞭をつける作品となった。

『ほんとうにあった怖い話』(2004年3月~ 映画&オリジナルDVD )
・通算60作を超える『ほんとにあった!呪いのビデオ』シリーズ(1999年~)や『怪奇!アンビリーバブル』シリーズ(2004年~)で有名な映像制作会社「ブロードウェイ」の制作する、実話投稿形式のホラーオムニバスドラマシリーズ。
・『ほんとにあった!呪いのビデオ』は動画映像、『怪奇!アンビリーバブル』は心霊写真の投稿を扱っている形式だが、本作は投稿された実話をドラマで再現するという非常にオーソドックスな構成。
・当然ながら、ジャパンホームビデオやフジテレビの『ほんとにあった怖い話』ならびにテレビ朝日の『本当にあった怖い話』とはまったく関係がない。日本語ってふくざつ……
・1作につき、10~20分のホラードラマが4~5本収録されているというオムニバス形式で、ストーリーテラーはいない。
・エピソードの演出は山本清史や寺内康太郎といった若手映画監督が多く担当しており、有名俳優をほとんど起用せず予算も多くはかけていないと見られる作品が多い。
・オリジナルDVD の他に劇場版が3作制作されている(2004年3月公開の『ほんとうにあった怖い話 怨霊』、2010年10月公開の『ほんとうにあった怖い話 3D』、2012年10月公開の『ほんとうにあった怖い話 プレミアム』)。
・有名タレントが出演することは滅多にないのだが、なぜか2010~11年あたりには新垣里沙(モーニング娘。)や中島早貴(℃-ute)、三好絵梨香(もと美勇伝)、アップアップガールズ(仮)の仙石みなみやグラビアアイドルのとっきーといった、アップフロントグループ所属のアイドルが出演することが激増していた。

『ウルトラQ ダークファンタジー』(2004年4~9月放送 テレビ東京 各話30分全26話)
・テレビ東京で毎週火曜日深夜25時00~30分に放送された1話完結形式の空想特撮ドラマシリーズ。
・『ウルトラQ』(1966年)のタイトルを冠した2作目の TVシリーズとなるが、前作との直接の関係は説明されておらず、『ウルトラマン』以降の「ウルトラシリーズ」とも関連がない。
・シリーズ構成とメイン脚本は日本特撮界のベテラン作家・上原正三(67歳)がつとめ、脚本家陣はその他にも太田愛、小林雄次、村井さだゆきといった第一線の作家がそろった。担当エピソードが最も多かった演出家は八木毅と服部光則(それぞれ5作)で、本作では本編演出が特技監督を兼任した。
・映画監督の金子修介のほか、ホラー映画方面からは小中千昭、高橋洋、鶴田法男が制作に参加している。
・ほぼ同時期に制作されたラジオドラマの『ウルトラQ倶楽部』からは実相寺昭雄監督が参加していた(2作の演出を担当)。
・作品のレギュラー登場人物として、前作の主要3人組にあたるキャラクターは雑誌記者の坂本剛一(演・袴田吉彦 30歳)とフリーカメラマンの楠木涼(演・遠藤久美子 26歳)になっており、一ノ谷博士にあたる解決者は帝都大学工学部の渡来教授(演・草刈正雄 51歳)になっている。
・「ガラゴン」「カネゴンヌ」「レキューム人」といった、前作『ウルトラQ』に出現した怪獣・怪生物に酷似した存在は登場するが、前作とのストーリー上のつながりはなく、続編というよりもリメイクに近い関係になっている。
・ストーリー上も『ウルトラQ』の多くのエピソードのリメイクと解釈できる作品がある(全26話中5話)が、直接の続編は存在しない。
・明確に怪獣や怪生物といえる存在が出現するエピソードは全26話中8話ほどしかなく、全体的に『ウルトラQ』以上に空想SF に近い作品世界になっている。
・番組のストーリーテラーにあたる存在は、俳優の佐野史郎(49歳)によるナレーション。

『トリハダ 夜ふかしのあなたにゾクッとする話を』(2007年3月~12年9月 フジテレビ)
・フジテレビの深夜帯(午前0~3時)に不定期で放送された1時間のホラーオムニバスドラマシリーズで、1作につき5~10分程度のエピソードが5~7話収録されている。
・番組のコンセプトとして「心霊現象や超常現象でなく人間そのものの恐ろしさを描くホラードラマ」と定義されている。
・番組冒頭と各エピソードの間に一連のつながりを持つ超短編のサイドストーリーがさし込まれ、全話が終わったあとのエピローグでサイドストーリーも完結するという構成になっている。ただし、第2作『トリハダ2 ネック』(主演・佐津川愛美)のみスリラーサスペンス仕立ての長編ドラマになっている。
・番組のストーリーテラーは存在しないが、サイドストーリーの主演は必ず谷村美月(16~22歳)になっている。
・6作の TVドラマ(2007~09年)と1作の劇場版(2012年9月公開)が制作されており、すべての演出・監督を TV演出家の三木康一郎がつとめている。
・同じ三木康一郎の演出で制作された日常ホラーオムニバスドラマとして、『カクセイ 恐怖に目覚める6つのストーリー』(2011年3月放送 主演・橋本愛)、『ドクロゲキ』シリーズ(2012年1~6月放送)、『ホラーアクシデンタル』(2013年2~3月放送 主演・三浦由衣)がある。エピソードの方向性は『トリハダ』シリーズとほぼいっしょ。
・第5作『トリハダ5』(2009年3月放送)に出演した舞台女優の笹野鈴々音(りりね 24歳)が「怖すぎる」ということで評判になり、笹野はその後の劇場版と『ホラーアクシデンタル』にも出演している。とってもチャーミングな女優さんなんですけどね……

『ネオ・ウルトラQ』(2013年1~3月放送 WOWWOW 各話30分全12話)
・WOWWOW で毎週土曜日21時00~30分に放送された1話完結形式の空想特撮ドラマシリーズ。
・『ウルトラQ』(1966年)のタイトルを冠した3作目の TVシリーズとなるが、前2作との関係は説明されておらず、『ウルトラマン』以降の「ウルトラシリーズ」とも関連がない。
・前作の『ダークファンタジー』(2004年)とはリンクせず、第1作『ウルトラQ』のリメイクでない「セカンドシーズン」を標榜している。
・シリーズ構成にあたるスタッフはいないが、全話の脚本を映画脚本家のいながききよたか(36歳)が手がけており、演出は映画『ユメノ銀河』(1997年)の石井岳龍(旧名・聡互 56歳)と3名の若手映画監督が3話ずつ担当するという構成になっている。本作では本編演出が特技監督を兼任した。
・作品のレギュラー登場人物として、『ウルトラQ』の主要3人組にあたるキャラクターは超常現象研究家の南風原仁(はいばら じん 演・田辺誠一 44歳)と雑誌記者の渡良瀬絵美子(演・高梨臨 24歳)とバーマスターの白山正平(演・尾上寛之 27歳)になっており、一ノ谷博士にあたる解決者は南風原の恩師にあたる屋島教授(演・小説家の島田雅彦 51歳)になっている。
・ストーリー上も怪獣を含めたキャラクター上も前2作と直接つながる要素はなく、明確なリメイク作も続編も存在しない。
・全話に怪獣や怪生物といえる存在が出現するが、「ウルトラシリーズ」に登場するような巨大な怪獣ではない。
・番組のストーリーテラーにあたる存在は、舞台演出家の長塚圭史(38歳)によるナレーション。



 ほんじゃま、まったね~☆
 もう、むちゃくちゃ……いつもだけどね。
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