花の公園・俳句 ing

日本は素晴しい花の国。美しい花々と公園、四季折々の風景を記録したいと思います。我流の俳句は06年3月12日からです。

飾らない素心の 美しい花

2013年03月07日 07時11分04秒 | ピンク・うす紫の花 
神代植物公園温室で美しい薄紫の大きな花を見つけました。これは
香港の国花ホンコン・オーキッド・ツリー (アカバナソシンカ)
Bauhinia blakeana の一方の配合親と思われる、ムラサキソシンカ。
マメ科バウヒニア (ハカマカズラ) 属、学名バウヒニア プルプレア 
Bauhinia purpurea。

中国南部から東南アジア原産。5枚の花びら全部が淡い赤紫で、1~
2枚に濃い紋がありますが、blakeana ブラケアナと違い全体に色が淡く
花びらに薄い色の筋が見えません。blakeana がタネのできないのに
対し、こちらは長さ30cmもある鞘に12~16個の種ができるそうです。

Bauhinia 属は一般にオーキッドツリーと呼ばれます。Purpurea の一般
名は blakeana と同じく、蘭の花に似ているため Hong Kong Orchid Tree
やハワイアン・オーキッドツリー Hawaiian orchid tree、また葉の形が
ラクダや羊の蹄のように浅く2裂しているため 「駱駝の足の木」 Camel's
Foot Tree、ここから和名で羊蹄木、袴に似ているのでウスベニハカマノキ、
そしてムラサキソシンカ、ムラサキモクワンジュなど。

和名は花色により○○ソシンカ (素芯花、素心花) と名付けることがある
ようですが、白花で単に 「ソシンカ」 と呼ばれる Bauhinia acuminata  
(マレーシア、インドネシア、フィリピン原産) が純白なので最初に 「素芯」
「素心」と呼ばれたのでしょうか。このほか、
白花のシロイロソシンカは Bauhinia forficate (ブラジル、ペルー原産)、
白地に中央の花びらが赤紫のフイリソシンカは Bauhinia variegata
   (東南アジア、中国南部、パキスタン、インド原産)、
アカバナソシンカは上記 Bauhinia blakeana、
朱色のベニバナソシンカは Bauhinia galpinii です。
一般名は種の違いを呼び分けるわけではないので、分かりにくいですね。

なお大辞林によると、そしん【素心】とは

  ① ふだんの考え。本心。
  ② いつわりのない心。かざらない心。

ということです。美しい薄紫の花の名としてはあまり似合いません。
和名には 「蘭の木」 や 「袴の木」 などがふさわしい感じがします。



       (東京都調布市 神代植物公園温室 130303)


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