つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

melancholy Summer.

2022年07月09日 15時00分00秒 | 日記
                            
“観測史上最速”と言われる梅雨明けから、2週間余りが経った。
真夏日、猛暑日、熱帯夜が続き、すっかり夏模様。
--- しかし、何かが足りない。
そう、蝉が鳴いていないのだ。
早朝の散歩でも、昼時の仕事中も「シャワシャワ」「ワシワシ」の大合唱が聞こえない。



聞くところによると「短い梅雨と少雨」が影響しているとか。
蝉の幼虫は土の中で育つが、その羽化には気温の上昇に加え、
ある程度まとまった雨が必要なのだ。
北陸の梅雨明け、平年値は7月24日頃。
蝉の活動が盛んになるのも、ほゞ同時期。
ところが、今年はレイニーシーズンが異例に短く、雨量は半分以下。
どうやら、蝉たちは雨が少なくて戸惑っているらしいのだ。

日本の夏を構成するピースの1つ「蝉時雨」が欠けた静かな日常は、
不自然な感覚が否めない。
しっくり来ないのである。
また、憂鬱な気分も付きまとう。
やはり、きのう(2022/07/08)起こった、元総理銃撃事件のせいだろう。

Summertime by Ella Fitzgerald (cover by Natalie King)


脳裏に「summertime」のブルージーなメロディが思い浮かぶ。
元は「ジョージ・ガーシュイン」によるオペラ『PORGY AND BESS』の劇中歌。
舞台は、1920年代前半、アメリカ南部にある黒人居住区。
そこで繰り広げられる恋愛のもつれ、犯罪など、
アフリカ系アメリカ人の苦境を描いたストーリー。
歌は、母親が幼子に聞かせる子守唄なのだが、内容は辛辣。
奴隷制度がなくなっても、一向に変わらない人種差別や閉塞感、絶望感を
マイナー調のメロディにのせヒットメイク。

再注目を集めたのは、昭和43年(1968年)。
この年、アメリカでは「ロバート・ケネディ上院議員」暗殺。
公民権運動指導者「キング牧師」暗殺といった、物騒な空気が流れていた。
明日(2022/07/10)「参議院議員総選挙」投票日を目の前にした今、
何やら不穏な雰囲気が漂っているのである。



--- さて、楽曲「summertime」と併せ、
個人的には、一冊の本についても思いが及ぶ。
昭和35年(1960年)、
社会党委員長(当時)「浅沼 稲次郎(あさぬま・いねじろう)」を刺殺した
右翼の少年「山口二矢(やまぐち・おとや)」の交わりを取り上げたノンフィクション。
「沢木 耕太郎(さわき・こうたろう)」氏 著「テロルの決算」だ。
その概要紹介文には、こうある。

“あのとき、政治は鋭く凄味をおびていた。
 ひたすら歩むことでようやく辿り着いた晴れの舞台で、
 61歳の野党政治家は、生き急ぎ死に急ぎ閃光のように駆け抜けてきた
 17歳のテロリストの激しい体当たりを受ける。
 テロリストの手には、短刀が握られていた。”

もう一度、読み返してみようと思う。
                   
コメント (7)
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