http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-176390-storytopic-1.html
【東京】「沖縄戦の真実が認められた」―。「沖縄ノート」をめぐる名誉毀損(きそん)訴訟で、住民の「集団自決」(強制集団死)の日本軍関与を認めた判決が確定したことを受け、著者の大江健三郎さん(76)らが22日午後、版元の岩波書店の関係者と共に東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見した。「真実がずっとあいまいなまま、米軍基地があり続けたのが戦後一番の問題。最高裁で主張が認められ、力強い励みになった」。大江さんは言葉をかみしめるように話した。
東日本大震災に心を痛め、勝訴確定にも笑顔はなかった。「最近『日本は一つ』という言葉をよく目にする。だが本土の人と沖縄の人の心は一つではない」と目を伏せる。「基地を望まない沖縄に、本土の人間がどうするか。米軍基地問題はこの1、2年で最大の転換点を迎える。本当に日本が一つか否かが示されるだろう」
「沖縄ノート」は大江さんが人生で最も大切とする著作の一つ。「一生を懸けた本が認められた」と安堵(あんど)の表情も浮かべる。さらに、「もっと強い内容にし、新たな章を加えることができれば」と改訂を示唆した。
今回の訴訟も含め、「集団自決」における強制・関与を否定する主張があることに対し、「島民が軍隊の関与によって一緒に死んでいったのは事実だ」と断言。「文部科学省は『係争中だから載せない』と言っていたが、今はもう係争中ではない」と述べ、軍命による集団自決が教科書に記載されることを期待した。
被告側の弁護士、秋山幹男さんは「訴訟があったおかげで生存者の証言をまた集めることができた」と振り返り「沖縄の人々に与えた苦痛をなかったことにしようという訴訟で、真実を守り切ることができた」と評価した。
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補足:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011042201000836.html
「強い励まし」と大江健三郎さん 沖縄ノート訴訟勝訴で
2011年4月22日 18時04分
ノーベル賞作家の大江健三郎さん(76)は22日、自著「沖縄ノート」(岩波書店刊)での沖縄戦の「集団自決」に関する記載の名誉毀損を否定した判決が最高裁で確定したことを受け、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し「私にとって強い励ましだ」と語った。
原告側の上告を退ける決定で確定した一、二審判決は、旧日本軍が集団自決に関与したことを認定している。大江さんは、午前11時半ごろに代理人の弁護士から電話で上告審の結果を伝えられた。
東日本大震災の被害を踏まえ「このような時期なので、個人的な喜びは申し上げない」としながらも「沖縄の基地問題は今、戦後で一番大きな分岐点を迎えていると私は考えている。そのような時期に今回の決定が出され、大きな励ましになった」と感想を述べた。
沖縄ノートを50年余の文筆生活の中で最も大切な本の一つに挙げた。司法が出版差し止め請求を認めなかったことについて「日本の作家が、沖縄戦の最後にどんなひどいことを日本人が日本人に行ったかを述べられることになる。そこに大きな意味がある」と強調した。(共同)
【東京】「沖縄戦の真実が認められた」―。「沖縄ノート」をめぐる名誉毀損(きそん)訴訟で、住民の「集団自決」(強制集団死)の日本軍関与を認めた判決が確定したことを受け、著者の大江健三郎さん(76)らが22日午後、版元の岩波書店の関係者と共に東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見した。「真実がずっとあいまいなまま、米軍基地があり続けたのが戦後一番の問題。最高裁で主張が認められ、力強い励みになった」。大江さんは言葉をかみしめるように話した。

東日本大震災に心を痛め、勝訴確定にも笑顔はなかった。「最近『日本は一つ』という言葉をよく目にする。だが本土の人と沖縄の人の心は一つではない」と目を伏せる。「基地を望まない沖縄に、本土の人間がどうするか。米軍基地問題はこの1、2年で最大の転換点を迎える。本当に日本が一つか否かが示されるだろう」
「沖縄ノート」は大江さんが人生で最も大切とする著作の一つ。「一生を懸けた本が認められた」と安堵(あんど)の表情も浮かべる。さらに、「もっと強い内容にし、新たな章を加えることができれば」と改訂を示唆した。
今回の訴訟も含め、「集団自決」における強制・関与を否定する主張があることに対し、「島民が軍隊の関与によって一緒に死んでいったのは事実だ」と断言。「文部科学省は『係争中だから載せない』と言っていたが、今はもう係争中ではない」と述べ、軍命による集団自決が教科書に記載されることを期待した。
被告側の弁護士、秋山幹男さんは「訴訟があったおかげで生存者の証言をまた集めることができた」と振り返り「沖縄の人々に与えた苦痛をなかったことにしようという訴訟で、真実を守り切ることができた」と評価した。

補足:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011042201000836.html
「強い励まし」と大江健三郎さん 沖縄ノート訴訟勝訴で
2011年4月22日 18時04分
ノーベル賞作家の大江健三郎さん(76)は22日、自著「沖縄ノート」(岩波書店刊)での沖縄戦の「集団自決」に関する記載の名誉毀損を否定した判決が最高裁で確定したことを受け、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し「私にとって強い励ましだ」と語った。
原告側の上告を退ける決定で確定した一、二審判決は、旧日本軍が集団自決に関与したことを認定している。大江さんは、午前11時半ごろに代理人の弁護士から電話で上告審の結果を伝えられた。
東日本大震災の被害を踏まえ「このような時期なので、個人的な喜びは申し上げない」としながらも「沖縄の基地問題は今、戦後で一番大きな分岐点を迎えていると私は考えている。そのような時期に今回の決定が出され、大きな励ましになった」と感想を述べた。
沖縄ノートを50年余の文筆生活の中で最も大切な本の一つに挙げた。司法が出版差し止め請求を認めなかったことについて「日本の作家が、沖縄戦の最後にどんなひどいことを日本人が日本人に行ったかを述べられることになる。そこに大きな意味がある」と強調した。(共同)