文科省がメール暴露で官邸に一刺し“萩生田副長官が指示”
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安倍首相の「腹心の友」が理事長を務める「加計学園」の獣医学部新設問題。「総理のご意向」「官邸の最高レベル」などと書かれた文書について、松野博一文科相は15日、14文書が省内に存在したとする再調査結果を公表した。予想された通り、存在を確認しただけで、松野文科相は「発言の真意を具体的に突き詰めたわけではない」と、真相究明には程遠い。だが、その一方で文科省は「官邸サイドの指示」を示す新しいメールを自発的に公表したから驚きだ。問題のメールは、2016年11月1日付で内閣府から文科省の行政改革推進室に送付されたもの。件名は「【内々に共有】獣医学部のWGについて」。文科省と内閣府とのやりとりや農水省の対応状況などが書かれているが、そこにこんな記述がある。〈添付PDFの文案(手書き部分)で直すよう指示がありました。
指示は藤原審議官曰く、萩生田副長官からあったようです〉ここで言う「添付PDF」は、今回の再調査対象となった文書の一枚。“加計ありき”の証拠とされたあの文面が記された文書である。「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能とする」(白ヌキ文字が手書き)この直後の11月9日の国家戦略特区諮問会議で「広域的に空白区」方針が決まり、加計学園とともに獣医学部新設を希望していた京都産業大学は断念に追い込まれた。つまり、手書きの部分の修正によって、加計だけが申請できる仕組みがつくられたわけだが、それを指示したのが萩生田副長官だったということになる。頼まれてもいないのに、文科省が新たなメールを公開したことは、民進党調査チームの会合でも大きな話題になった。「関連メールまで出すなんて、こんな丁寧な対応は今までにない」と、逢坂誠二衆院議員が経緯を聞くと、前日まで困った顔ばかり見せていた文科省の松尾泰樹審議官は、さっぱりした表情でこう言った。「存否のヒアリングをする過程で、ヒアリング者から経緯を示す資料とメールが、ヒアリングチームに届いたので添付させていただいた」会議終了後、玉木雄一郎衆院議員は、「添付資料を提出したのは文科省の良心。(閉会間際の)最後の“一刺し”だ」と言った。官邸から陰湿なイジメに遭い、「あるものをない」と言わされ続けてきた文科省の土壇場の逆襲なのか。修正の指示について、萩生田副長官は「事実ではない」と否定した。メールの差出人は内閣府の職員だ。ならば、内閣府が指示を捏造したとでも言うのか。加計問題では内閣府は終始、官邸の意向に沿って動いている。両者は一体。やはり主犯は官邸だ。
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