18日、立憲民主党の枝野代表は、ラジオ番組で、「(共産は)『天皇制や自衛隊や日米安保は棚上げする』と言っているが、(共産と連立した)政権はすぐ倒れる」「(共産が)『党の考えを(連立)内閣に持ち込まない』と言っても、そんな言行不一致はないと、野党自民党はとことんやる。国会は全機能が止まる」と語った。これが、次の総選挙で共産党の協力を得て政権を奪取しても同党を閣内に入れない実際の理由のようである。
しかし、野党自民党が何をできるのか? まず、予算委員会で、共産党の閣僚に対して、「天皇制」「自衛隊」「日米安保」に対する個人的見解と内閣の方針の違いを浮き上がらせようとするだろう。それに対して、共産党の大臣が次のように答えることは今から分かっている。①天皇制については、明治憲法下の「国権の総攬者」たる天皇と現憲法下の「主権者国民の総意に基づく象徴天皇」は別異のものと認識しており、それは、現内閣の方針というよりも日本国の方針であるはずだ。②自衛隊と日米安保については、そのようなものが不要な世界の到来を日本国憲法も共産党も理想として求めてはいるが、それは、今は無理で将来の国際情勢とその時の主権者国民が決めるものと心得ている。
これに対して、自民党が、「納得できない」と言って、審議を拒否したり参議院の過半数で問責決議を乱発したところで、世論は同調するだろうか? 世論が同調しないサボタージュをして野党自民党が得をすることなどない。だから、老練な自民党がそんな理由で国会の全機能を止めようとするはずもない。
となると、聡明な弁護士でもあり既にベテランの域に達した政治家の枝野氏が何を言いたいのか? 私には全く腑に落ちない。
今はっきりしていることは、枝野氏が「総選挙に勝利するために共産党の選挙協力は得たいが、その結果、勝利して政権を奪取しても共産党は入閣させない」という意思を持っていることだけである。しかし、同氏は、こんな失礼なことを公言して実のある選挙協力が得られると思っているのであろうか?
枝野氏はもう少し勉強すべきであるが、共産党も少しおとなしすぎるのではないか。++++(上)↓++++
◆枝野代表には説明責任がある<上>共産とは「理念」のどこが違う?
17日、立憲民主党の枝野代表は、総選挙で勝っても、共産党とは、「理念に違っている部分があるので連立政権は考えていない」と記者たちに明言した。
立民が総選挙で自公を過半数以下に抑え込んだとしても、準与党と言える維新が存在する以上、立民と国民で過半数を得ることは不可能で、共産を加えなければ過半数は取れないと考えるのが、今の情勢では常識的なところであろう。それに、枝野氏自身が言及しているように、共産党との候補者一本化(つまり選挙協力)なしに今の立民が大きく議席を伸ばすことなど考えられない状況である。
だから、端的に言ってしまえば、枝野氏は、「共産党の協力を得て選挙で勝利したいが、その結果として政権を奪取できても、共産党は入閣させない。それは、共産党とは基本的な考え方で一部に違いがあるからだ」と言っているに等しい。
しかし、そんな虫のいい(つまりずうずうしい)話があるだろうか?
小選挙区を中心とする今の選挙制度の下では、自公の与党連合に対して野党全体が一つにならない限り政権交代が起こり難いことは自明である。
2012年に改憲草案を党議決定し明治憲法への回帰を指向する自民党と、明治憲法体制に歯向かって初代会長が獄死した創価学会の政治部として始まった公明党は、基本的な「理念」が異なり長年対立していた。それが今では臆面もなく選挙協力して政権を共有している。その結果が腐敗した権力の私物化である。
だから、今、多方面から、政権交代に向けた野党共闘が求められている。
それに対して、野党第1党の党首が、総選挙を前にして、「共産党には選挙協力を求めるが、その結果、総選挙で勝っても共産党は政権に入れない」と発言するとは、共産党に対して極めて非礼な話である。
だから、枝野氏は、排除の根拠として自らが指摘した「理念が違っている」とは、何がどう違っているのか? 自らの言葉で有権者に説明すべき責任がある。
その上で、共産党からの率直な反論もぜひ聞きたい。=つづく
菅首相批判の映画『パンケーキを毒見する』のTwitterはなぜ凍結されたのか? プロデューサー
は「政治的意図を疑わざるをえない」
Twitterアカウントが一時凍結に
菅首相と政権を批判するドキュメンタリー映画『パンケーキを毒見する』の公式Twitterアカウントが、一時凍結されたことが、大きな話題になっている。
『パンケーキを毒見する』は菅首相に迫るドキュメンタリー映画で、監督は内山雄人氏。俳優の古舘寛治がナレーターを務め、自民党の石破茂・元幹事長や村上誠一郎衆院議員、立憲民主党の江田憲司衆院議員といった与野党の政治家や、加計問題告発をめぐり官邸の謀略攻撃に遭った前川喜平・元文科事務次官、菅官房長官の圧力で『報ステ』を降板させられた元経産官僚の古賀茂明氏、国会パブリックビューイングなどで知られる上西充子・法政大教授といった政治家や学者、ジャーナリストなどへのインタビュー、菅首相の過去の答弁の検証などを通して、菅政権の正体に迫るというもの。
配給会社はスターサンズ、企画・プロデュースは同社社長の河村光庸氏。河村氏は、東京新聞・望月衣塑子記者原作の映画『新聞記者』のプロデューサーでもある。ようするに『新聞記者』では一応、フィクションとして描かれた政権の実態にドミュメンタリーとして迫った映画、といっていいだろう。
スターサンズは、公開日である7月30日に向けて、『パンケーキを毒見する』公式Twitterアカウントを開設。ところが、完成披露試写会を行い、ポスターや予告動画も公開するなど、宣伝を本格的に開始した6月23日夜、そのアカウントが突如、凍結されたのだ。
スターサンズが24日、ツイッター社に問い合わせたところ、25日未明にメールで「ツイッターのルールに繰り返し違反したため、凍結されました。今回の凍結は継続される見込みです」と回答があったが、どのルールに違反していたかの言及はなかったという。
結局、朝日新聞などがこの事実を報じた後の25日午前、凍結は解除され、アカウントは復活したが、結局、Twitter Japanはなんのルールに違反したのか、理由を明かしていない。スターサンズ社長で、同作の企画・プロデューサーを務める河村光庸氏は朝日新聞の取材に対し、こう語っている。
「ツイッター社からちゃんとした説明がなく、現状では政治的な意図を疑わざるを得ない。ちゃんと誠意ある回答をしてほしい」
実際、この凍結はあまりにも不自然だ。というのも『パンケーキ』のツイッターを見ても、投稿内容に「ルール違反」があった形跡がないからだ。アカウントは今年4月に開設され、5月21日から投稿が始まっているが、現時点で確認できる範囲では、差別や誹謗中傷、個人攻撃のような類の投稿は見当たらない。告知のほか、共産党の志位和夫委員長のツイートや、映画にも登場する上西充子・法政大教授や古賀茂明氏のツイートや、国会ウォッチャーなどのツイートをリツイートしているくらい。それらも、ごく穏当なツイートばかりだ。投稿内容が、ルールに抵触していたとは到底考えられないし、著作権違反なども見当たらない。
アカウントの運営方法やシステムに不備があった可能性もあるが、スターサンズや河村氏のコメントを読むかぎり、その可能性も低い。
そうしたことを考えると、今回のTwitterアカウント凍結が、菅政権批判のドキュメンタリー映画だったことが原因ではないかという疑念を持つのは当然だろう。
【中日新聞社説から】巨大イカ像 自治力が問われている
イカの駅つくモールに設置され観光客らが写真撮影などをする巨大なイカのモニュメント=石川県能登町越坂で
- 五輪より命が大事/中止まだ間に合う/都議選で共産党躍進を
- 変異株次々持ち込まれる恐れ/昭和大学客員教授 二木芳人さん
- 格差広がる社会の希望どこに/資本主義のいびつさに目向けて/新作長編『本心』/作家 平野啓一郎さん
- いのち守る東京に/都議選来月4日投票/あなたの願い共産党へ/五輪より命を/みんなで変化の風を起こしましょう/同志社大学教授 浜矩子さん
- 河井克行元法相に実刑判決/自民党 底なしの腐敗 半年で4人辞職/離党で済ませただけ 国会で徹底追及を/政治ジャーナリスト 角谷浩一さん
- 〈ひと〉/こまつ座「母と暮せば」に出演/俳優 松下洸平さん
- 東京都議選 共産党に期待/ジェンダー平等に真剣/#KuToo呼びかけ人、アクティビスト 石川優実さん/五輪 みんな怒ってる/芸人 松元ヒロさん
- 都議選で変える/“もうけ”ではなく“生活”優先の政治へ/負担大きすぎる 国保料「均等割」/共産党が提案 「子どもはゼロ円」条例/外環道工事 無駄で危険な工事は中止/観客上限超え続出/五輪子ども動員 会場規制と別枠
- 那覇市議選 4日告示11日投票/コロナ禍 市民の助け 共産党/7予定候補全員勝利へ全力
- 〈この人に聞きたい〉/草笛さんがすばらしくて/第3回 “女優続けたい”初めて思えた初舞台/俳優 竹下景子さん
- 〈都並敏史 熱血!アタック〉/サッカー欧州選手権/やっぱりロナウド/攻撃力、駆け引きいまだ一級品
- 〈Uスタ Youth Stadium〉/メルハガ!スペシャル/“夜好性”です/なえじちゃんに届け/めいっ子のリクエスト
- 〈ガリレオ工房のおもしろ実験室/NPO法人ガリレオ工房理事長・滝川洋二〉/魔鏡をつくろう
- 〈台所発 おいしい入浴剤 前田京子〉/はっか油 健康と美容に古くから活用/暑さも疲れもさーっと引く
- 〈すくすく子どもたち〉/子育て 「できる」範囲で関わる 関山隆一さん/健 康 RSウイルスが流行中 小堀勝充さん
- 〈文 化〉/シェイクスピア戯曲全37作の翻訳完結/今までの訳は、女性の言葉遣いへりくだりすぎ/翻訳家、演劇評論家 松岡和子さん
- 〈音 楽〉/ジュリー 華やかさと哀愁/DVD「沢田研二 TBS PREMIUM COLLECTION」
- 〈映 画〉/複雑な味力放つ怪作/欧州合作アニメーション「ベルヴィル・ランデブー」/映像研究家・亜細亜大学講師 叶精二さん
- 演劇ユニットOn7が「七祭」/7月2日から 短編演劇2作と映画1作
- 戦後も続く私の戦争/民間人の空襲被害者/救済法案 自民内抵抗で提出見送り
- 〈経済これって何?〉「過労死認定基準」から20年/状況改善せず過労自殺増えた/龍谷大学名誉教授・脇田滋さん
- 〈たび〉/ワイン競演 180銘柄に目移り/明治時代に日本で初めて醸造された地/山梨・勝沼
- 地球鉄道/中井精也/通勤電車のセカンドライフ
- 読者の写真/とっておきの1枚/(月1回掲載)
安倍晋三が「赤木ファイル」を冒涜するツイート!「再調査される側」のくせに赤木さんの言葉を切り取り・自己正当化に利用
安倍晋三Twitterより
まったく何様のつもりなのか。森友学園への国有地売却をめぐる公文書改ざんの経緯を記した「赤木ファイル」が開示されたことをめぐり、昨日24日、安倍晋三・前首相のTwitterアカウントがこんな投稿をおこなったからだ。
〈赤木氏は明確に記している。「現場として(森友学園を)厚遇した事実はない」この証言が所謂「報道しない自由」によって握り潰されています。《秘書アップ》〉
よくもまあいけしゃあしゃあとこんな投稿ができたものだ。そもそも、「赤木ファイル」の存在が判明しても、自殺に追い込まれた赤木俊夫さんの妻・雅子さんが裁判でファイルの開示を求めても、何ひとつ動こうとせず無視してきたではないか。それをいまになって「赤木氏は明確に記している」って、どんな神経をしていたらこんなことをつぶやけるのか。
その上、「報道しない自由」って、フェイクを撒き散らかすのも大概にしろ。テレビの報道はもちろん、安倍前首相の“天敵”たる朝日新聞も毎日新聞も「赤木ファイル」に記された〈現場として厚遇した事実もない〉という近畿財務局側の意見を報じているからだ。
だが、この投稿でもっとも看過できないのは、「赤木ファイル」を引用した「現場として(森友学園を)厚遇した事実はない」という言葉を安倍前首相が自己弁護のように使っていることだ。
安倍前首相のこの投稿では、安倍応援団で数々のデマを流してきた産経新聞の阿比留瑠比記者が執筆した産経新聞24日付記事の画像をアップ。そして、以下の箇所などにわざわざマーカーを引いて強調させている。
〈「現場として(森友学園を)厚遇した事実はない」
国会やマスコミはこの点に関して、延々と売却に際して森友学園側への配慮や当時の安倍晋三政権への忖度があったと追及してきたが、赤木氏自身がそれを否定している。この言葉からは併せて、赤木氏が国有地の売却価格の減額自体に、特に問題はないと考えていたこともうかがえる。〉
言っておくが、赤木俊夫さんは森友の公文書改ざんを強要された職員だが、国有地売却には一切かかわっておらず、その真相を知る立場ではない。しかも、阿比留記者は端折っているが、実際の「赤木ファイル」にはこう書かれているのだ。
〈本省の問題意識は、調書から相手方(森友)に厚遇したと受け取られるおそれのある部分は削除するとの考え。現場として厚遇した事実もないし、検査院等にも原調書のままで説明するのが適切と繰り返し意見(相当程度の意思表示し修正に抵抗)した。〉
つまり、財務省本省は〈厚遇したと受け取られるおそれ〉があるという考えから改ざんの指示を近畿財務局に出しているのだ。そして、近畿財務局で改ざんがはじまった2017年2月26日、財務省本省がいの一番に削除を指示したのは、安倍前首相の妻・昭恵氏や、安倍首相、麻生太郎財務相などの名前が出てくる記述だった。この事実からも「佐川宣寿理財局長が自分の答弁に合わせて文書書き換えを命じた」という安倍政権が繰り広げた主張はフェイクで、安倍首相が2月17日に国会で言い放った「私や妻がかかわっていたら総理も国会議員も辞める」という発言がすべてのきっかけになっていることは疑いようもない。
2021年06月24日 「大竹紳士交遊録」
【都議選2021 第一声】れいわ新選組 山本太郎代表(2021年6月25日)