穴にハマったアリスたち

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仮面ライダーディケイド 第24話「見参侍戦隊」

2009年07月12日 | アニメ・日曜朝 感想その他
正直に言って、これはやられたと思った。

■仮面ライダーディケイド 第24話「見参侍戦隊」

異なる世界を旅するディケイド兄さん。
既存の「仮面ライダー」の9つの世界は回り終わり、ついでに謎世界を2つも回り、今日は新しい世界へやってきました。
そこは「仮面ライダー」の存在しない世界。

すなわち。



「シンケンジャー」の世界でした。

今週は「シンケンジャー」さんはゴルフ中継でお休み。
そんな休日スケジュールを利用した、ニチアサヒーロータイムだからこそ出来たコラボレーション企画です。
素直に凄いと思った。

何が凄いって、きちんと話として成立しています。
この手のコラボ企画は得てしてただの蛇足回で終わりがちなものですが、「ディケイド」の根幹に関わる展開をさらりとやってのけている。
「シンケンジャー」はかなり強固な世界観を持つ戦隊番組です。
今までのシリーズの中でも確固たる設定を持っている。
それを上手く取り込み、「仮面ライダー&戦隊」の展開に全く違和感を覚えさせないのは凄い。

そして違和感がないことに、静かな恐怖を覚えた。



鳴滝さん:
 「侵食される…」
 「この世界もやはり、『ライダー』に」

やっと、鳴滝さんの懸念を理解した気がしました。
「シンケンジャー」ほどしっかりと作られた番組ですら、違和感なく「ディケイド」に取り込まれてしまう。
これが世界の破壊でなくてなんなのか。

この分だと、「プリキュア」の世界に「ディケイド」がやってくる展開も違和感なく受け入れてしまいそうです。
実写セーラームーンクラスの再現度の実写プリキュアと、ディケイド兄の共闘とか、ネタじゃなくマジであってもおかしくなさそう。
少なくとも私はそれくらいではもう驚かないですよ。それは「ありえる」の範疇になってしまった。

直接的に「ディケイド」が登場しなくても、「ディケイドプリキュア」は誰もが連想しました。
ていうか、実際にやった人も少なくありません。(私もやった。「ディケイドプリキュア」
ですが「ディケイド」登場前には、こういう方向性のリメイク&セルフパロディな話を考え付いた人はほとんどいなかった。

今までにもコラボ企画や全員集合ものはありましたが、ここまで大々的に改編をアリだとしたのは「ディケイド」が初に近いと思います。
それもただの改編じゃない。
「スパロボ」のような「同一世界に○○が同時存在していたら」でも、スターシステムのような全く別の世界観でも、単なる性格反転や「if世界」でもなく、「既存テーマはそのままでストーリーが違う」というのは斬新に感じました。
この手法は本気で強力だし魅力的。これがアリなら、今までのお話作りの概念が崩壊します。
もう何でも「ディケイド」化できる。まさに世界の破壊者。もう、昔の発想には戻れない。



鳴滝さん:
 「始まった」
 「やはりこの世界にも『ライダー』が生まれてしまった」

これは鳴滝さんが恐怖するのも当然です。
過去のコンテンツが崩壊するだけでなく、今後のコンテンツまで崩壊した。
何を作っても「ディケイド」化できるのなら、どんな新番組を見ても「これが本物唯一絶対の展開ではない」となる。

例えば今後毎年、新しい「仮面ライダー」シリーズが始まると同時に、「劇場版ディケイド - ○○の世界」をやれてしまう。
まだ番組が終わってないのに、ディケイド化。もはやどっちが本家かも分からない。
実際にはそういう映像が作られなかったとしても、私たちはそういう展開を連想できてしまうし、受け入れてしまえる。一度この発想を与えられてしまったら、もう戻れない。

他の例。私事ですが、上述の「ディケイドプリキュア」ネタを考えた時に、現在放送中の「フレッシュ」の世界もでっち上げてみました。
テーマとゴールは明白なのだから、番組が終わってなくても「ディケイド」ネタは作れてしまう。
もちろん途中の細々した展開は全く予想できませんが(そしてそれが楽しみなわけですが)、大筋は既にはっきりしてる。

ブレずにテーマを貫いてくれることには絶大な信頼があるシリーズですから、逆に最後が予想できるし、だったら「ディケイド」化できる。
で、なまじ「ディケイド」的にクライマックスをでっち上げてしまったら、何か既に完結したような気分になってしまいました。
だってテーマを抽出して、美味しい所だけまとめてしまったら、話が終わっちゃうじゃん!

無論、「本家本元」と私ごときが適当に考えた展開を比較するなんておこがましいにも程があります。当然、予想を外したりテーマを読み違えることもありえます。
ただ、現段階の自分の中での「最終回」は作れてしまう。
ストーリー予想は確実に外すだろうけど、テーマ上の最終回は近いものが作れるだろうし、「ディケイド」理論に則れば、それも立派に「フレッシュ」の世界になる。

正直なところ、ここ最近のパッション登場の大山場に上手くノリ切れてなかった部分があるのですが、この辺が影響してる気がする。
やばい。せっかくの楽しみどころが…。おのれ『世界の破壊者』め…。
(一応言い訳すると、「なかよし」版で内容を先行して見ていたから、というのもあります。あと夏バテ)

と、同時に。言うまでもなく、ここから色んな新しいものも生まれます。
実際に「ディケイドプリキュア」をこそこそ考えた身としても、このネタは魅力的すぎる。
考えてて面白いし、切り口を変えて同じテーマ・キャラクターを描写することで、新しい世界を表現できる。
番組が終わったらそこで終わりの使い捨てが多い中、再度命を吹き込まれ、動きだすのは大きな可能性を感じます。
旧シリーズの復活は素直に嬉しかったし、感動しました。しかも、これが「アリ」ならまだまだ続くこともできる。

これらを「破壊」と取るか、「創造」と取るか。恐ろしい番組だ「ディケイド」。


(左画像)
Journey through the Decade

(右画像)
CAST-PRIX SPECIAL 侍戦隊 シンケンジャー 公式ヴィジュアルブック 五侍粋変化 (GLIDE MEDEIA MOOK 35)


ヒーロータイムは毎年定期的にお休み回があります。
あんまり定期的にお休みなので、自棄になった人たちが好き放題に脳内感想を書き捨てまくるのが常になってます。
思えば私も、随分と駄文を書き連ねた。

で、今回はそれを本家本元にやられた気分。
お休みだからって好き放題に嘘番組を流しやがって…。
公式に全力で悪ふざけされたら、素人の立場がないじゃないか。もっとやってください。


【蛇足】

ディエンドフォームの「隙間」からナナシさんが沸いて出たのは妙に納得。隙間ばっかりですね、あのライダー…。

【蛇足2】

今日はピンクの人がいつも以上におめかししてた気がする。お茶目さんだ。
コメント (8)
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むしろずっと放送休止でも

2009年07月12日 | プリキュア雑談・総合
本日は「シンケンジャー」さんがゴルフで休止。
変わりに放送された公式「ディケイド」の悪ふざけぶりに触発されて、今までの記事をまとめてみた。
この界隈には嘘つきしかいない。

■2009年06月21日:ディケイドプリキュア! 第4話「SplashStarの世界(前編)」
■2009年04月01日:映画「Yes!プリキュア555! パラダイス・ロスト」 感想
■2008年11月02日:Yes!プリキュア5GoGo! 全員しゅーGO!ドリームフェスティバル 第16話「こまちさんの小説」
■2008年06月15日:Yes!プリキュア5GoGo! 第20話「みちるとかおる 二人の夢」
■2007年11月04日:Yes!プリキュア5 第39話「恐怖!デスパライア現る」

蛇足に補足すると「こまちさんの小説」は公式です。一応。

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フレッシュプリキュア! 第23話「イースの最期!キュアパッション誕生!!」

2009年07月12日 | フレッシュプリキュア!感想
【今年の映画】



今度の舞台は「おもちゃの国」。
プリキュアさんの戦友にして、命運を握る首輪でもある「おもちゃ」。
売れなければ明日がない。そんな因縁深い世界でのお話。

とうとう解禁された4人目がここぞとばかりに動いてるのが微笑ましいです。
天使と化してる桃園さんといい、今から楽しみ。来週からはスタンプラリーも始まります。
公開日までまだ3か月もあるというのに、桃園さんは頑張り屋さんだ。

■フレッシュプリキュア! 第23話「イースの最期!キュアパッション誕生!!」



せつなさんの正体はイースさんでした。桃園さんは激しくマジ落ち込み。
せつなは友達だったはずなのに。
嗚呼でも、イース役のせつなさんとは今でも友達だよね。違った。せつな役のイースなんだっけ?ああもう分からない。



蒼い人:
 「せつななんて娘は、もともといなかったのよ」

ッ!せつなはいるもん!
せつな役のせつなさんは存在するし、イース役のイースさんとは別人で、あ、いや同じ人なんだっけ?ええと。だからいるもん!
もう何が何だか分からない。

そんなマジ落ち込みのどん底でもがく桃園さんを救ったのは、カオルさんの言葉でした。



カオルさん:
 「昔から言うでしょ。つみれ煮込んで干物煮込まず」
 「罪を憎んで人を憎まず、とも言うけどね」

良いこと言います。
さすがは真・風キュアと同じ名を持つだけのことはある。
歴代キャラの中でもトップクラスの出来た人。



桃園さん:
 「きょとなん?」

難しくてよく分からない?

でもじんわりと理解しました。
せつなは友達。悪くない。よし、罪を憎もう。おのれ罪め!!
そしてせつなを取り戻すんだ。待ってろ、罪め!

悟った桃園さん、走る走る。
友達が悪いことをしてるのなら、殴り倒してでも抜けださせる。
一方のイースさんも決戦の地へ。



ゴツン!

言葉が届かなければ拳で語ろう。桃園さんが凛々しすぎます。
単純な力量はイース>>桃キュアなので、まともに殴りあえてるのはイースさんが疲弊してるからなのですが、そんな茶々はどうでもよくなります。
涙ながらに戦う桃園さんの姿に胸が締め付けられる。



イースさん:
 「…こんなはずじゃなかった」
 「いつもいつも馬鹿みたいに笑っている…」
 「そんなお前が…」



イースさん:
 「そんなお前が羨ましいと思った…!」



桃キュアさん:
 「良かった。やっぱり、イースじゃない。せつなだったんだね」

拳を交えて雨に打たれて。
何かがすっきりしたイースさんの顔は憑き物が落ちたかのよう。
これで、ようやく分かりあえる。



イースさん:
 「これは…、幸せの素…?」
桃園さん:
 「幸せを呼ぶ四つ葉のクローバーはね…」
 「心から幸せを望んでいる人じゃないと見つけられないんだよ」

幸せのクローバー。
前回、自らの足で踏みつぶした幸せの象徴。
でも、幸せはいつもすぐそばにある。壊してしまっても、気づくことさえできれば、そこにある。

そしてやってくるハッピーエンド。

かと思われたのですが。

イースさん:
 「…ッ」



ばたり。
お嬢さん、倒れる。
そしてピクリとも動かない。



桃園さん:
 「ねぇちょっと。せつな…?」

え?殴りすぎた?
桃園さんも軽くパニック。
ちょっと。ねぇ、せつな?



ラビリンスの皆様:
 「イースの寿命がつきたのさ」
 「我らの寿命は生まれた時から管理されている」

桃園さん:
 「知らないよ。そんなの知らないよ!」

駄々をこねてもどうにもならない。
ラビリンスは管理国家。寿命だって管理される。
桃園さんの叫びも届かず、イースさんは絶命なさりました。

が、すかさず。



物凄い勢いで何かが体内に突入した。
今までやる気なさげだったアカルンが、超長距離から全速で狙撃。
貴女が4人目のプリキュア!早く私と契約して!そしたら助かるから!

そして生まれる謎の生き物。



ラビリンスさんもプリキュアさんもぽかん。
何だこれは。これが4人目?え、ミユキさんは?
戦うことすら忘れて、双方ぼんやり。

赤キュアさん:
 「私がプリキュア…」
 「キュアパッション…」



ラビリンスの皆様:
 「イースがプリキュアになっただと。悪い冗談だ」
 「きっとラビリンスの管理データに何らかの間違いがあったに違いない」
 「さあ戻るぞイース」

確かにバグの塊みたいな格好です。これは不具合に違いない。
ていうか、元同僚の前でこんなコスプレ、恥ずかしくないか?とりあえず館に戻ろうぜ。
だけどイースさん、ラビリンスを拒絶。



桃園さん:
 「ようこそ、『プリキュア』へ」

桃園さんたら満面の笑みです。
やった。罪を憎んで滅ぼした。これで友達ゲットだよ。
だけどイースさん、桃園さんも拒絶。



赤キュアさん:
 「貴女たちの仲間になるには、私は手を汚しすぎた」

そして彼女は去っていきました。
まぁここで手のひら返してラビリンスを裏切ってもどうかと思います。
管理国家に疑問を抱いたわけでもないので、彼女が「プリキュア」として機能するのはもう少し先のことになりそうです。

(左画像)
フレッシュプリキュア! ふんわりキュアフレンズ キュアパッション

(右画像)
フレッシュプリキュア! キュアドール!キュアパッション


今回の青空を多用したコマ割はとても格好良いと思った。

【今週のラビリンス】

実はさりげなくイースさんの最期を看取りに来てるラビリンスの二人。
彼らも本質的には良い人なんでしょう。
蒼い人や山吹さんも、彼らと語り合ってくれるんだろうか…。無理そうだなぁ…。

【今週の蒼】



蒼乃さん:
 「せつながイースだったってことは」
 「ラビリンスはあの占い館いるはず」
 「…行くわよ」

迷わず敵と認識。そして本拠地の爆撃を提議。
蒼い人は恐ろしい。
桃園さんを裏切る相手には容赦しない。

【来週の赤】



赤キュアさん:
 「プリキュア・ハピネスハリケーン!」

ハリケーンですか。幸せが暴風状態。
イースさんは加減ってものを知らない。
管理から外れた娘が、自由に暴走しすぎてる。


【蛇足】



S.H.フィギュアーツ キュアドリーム

神キュアさん、いよいよ予約開始。
コメント (15)
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