「オールナイト」イベント再び!
1年前にお世話になった方に、今回もお世話になり(ありがとうございました)、幸いにして参加することが出来ました。
前回からまだ1年しか経っていないのが不思議な気分。
■「映画プリキュアオールスターズDX3」大ヒット記念「プリキュアと夜更かししちゃお!プリキュアナイトカーニバル!」
日時:2011年05月06日(金)開場:18時45分/開演:19時00分(終了予定:30時18分)
場所:新宿バルト9
出演:
VTRコメント 小清水亜美、折笠富美子
トーク第1弾 本名陽子、樹元オリエ、三瓶由布子、沖佳苗、水沢史絵
トーク第2弾 ゆかな、榎本温子、前田愛、小松由佳、久川綾
トーク第3弾 鷲尾天、大塚隆史
(本記事は私の記憶・主観によるものであり、実際の演者の意図・言動とは異なる場合があることをご了承ください)
(また、徹夜してからそのままの勢いで書いたため、乱文ご容赦ください)
【スケジュール】
夜を徹してプリキュア映画8本を鑑賞する一大イベント。
公式プリキュアイベントなのに18禁。「プリキュアと夜更かしちゃお」とか、イベント名からして熱すぎます。
そして合間のトークイベント。普段は聞けないような話ばかりで、とにかく楽しかったです。
【VTRコメント】
新人プリキュアはビデオレター方式に決まったのでしょうか。
前回に続き、今回も最新作「スイート」さんがビデオで登場。
録画と分かっていても、挨拶やら何やら、妙に会場とシンクロします。
小清水さん:
「プリキュア的には一番の下っ端の感覚だった」
「ちっす!ブラック先輩!みたいな」
だそうです。美墨先輩…。
楽屋は始終賑やかだったそうで、お菓子の差し入れの絶えない現場だったそうです。
そういえば以前の舞台挨拶でも、沖さんがそのようなことを言われてました。
どんだけお菓子の思い出が充満してる現場だったんだろう。
そんな中、世代も放送年度も違う出演者の皆さまの心が一つになったきっかけは、夢原さんのキャラクターソング「もん!太陽ドリーム」だったそうです。
夢原さん:
『あれあれ?どうしたの?』
どなたかが聴いていたらしく、それがうつったそうで。
誰かが物を落としたりするたび、一斉に「あれあれ?」。もしくは「もん!」。
夢原さんの求心力の凄まじさ。
「DX3」記念のインタビュー記事「会話をしてみたいプリキュアは?」の質問に、多くの人が「ドリーム」と答えていたのも、この辺の影響なのかも。
【トーク1:ピンク】
小清水さんから説明があった通り、せっせとお菓子を食べていたそうです。
プリキュア出演者用楽屋が用意されていたそうで、そこはひたすらお菓子を食べる部屋になったとか。
主に、ブラック家族の面々で。
樹元オリエさん曰く「ぶっちゃけあれだけ人気の番組の2代目をやると聞いた時はガクブルだった」。
実際、当時ほとんど新人に近かったのに、物凄い役をやられたものです。
誰がやっても強い逆風の吹く中、本当に物凄い。
その頃から今に至るまで、声優的には先輩になる榎本温子さんにずっと引っ張ってもらってたとか。
でも例えば今回のように、榎本さんと離れて単独で舞台に上る機会も増えてきた。
「DX3」のバラバラ事件も踏まえ、「一人立ちできるように成長したかな」といったことを言われていました。
同様のことを、沖さんや三瓶さん(女の子主人公はほぼ初)もおっしゃられてた。
プリキュアさんだけでなく、出演陣の様子も反映した映画だったんだな…。
そう思ってみると、また違った感慨が…。
MCのお姉さん:
「大塚監督に対する印象は?」
本名さん:
「最初はどこの学生かと思った」
非常に若い。とにかく若い。
だけどとても壮絶な方。
質問を向けられた途端、話が止まらない。
本名さん:
「『DX』のとき、本当に倒れそうだった」
「もう冗談にならないくらい、命を削ってた」
沖さん:
「御飯を作ってあげるから、もう休んでというくらい」
本名さん:
「いちごしか食べれないんですよと言うから、じゃあもういくらでも食べてと」
樹元さん:
「『SS』の2話をやっていただいたけれど、収録が1話のときより長引いた」
三瓶さん:
「指示や説明が長い。たまにスタッフに怒られてた」
「りんちゃんに説教されてた。いや、相談してた」
凄まじいまでの思い入れで作られているようで、台本以外に「設定集」みたいなものも配っていたそうです。
このキャラとこのキャラはこういう関係性でいく、みたいな。
説明すると長くなるので、紙にまとめました、みたいな。
そしてブラック家族に混じって参加された、ブルーの水沢さん。
来海さんのキャラクター的には(花咲さんとの比較で言えば)「黒・ピンク」系のようにも思えますが、こうしているとやっぱり「青」だと思いました。
水沢さんがおられなかったら、収拾がつかないところでした。猪突猛進が、多すぎる。
【トーク2:ブルー+イエロー】
白系チーム。先ほどのブラック家族と違い、大人な雰囲気です(榎本さん談)。
まずは自己紹介から。
この手のイベントのお約束通り、キャラクターの名乗りに続いてお名前を言われます。
久川さん:「月光に冴える一輪の花・キュアムーンライト!」
小松さん:「我が名はイース・ラビリンス総統メビウス様が下僕!」
前田さん:「安らぎの緑の大地・キュアミント」
榎本さん:「煌めく銀の翼・キュアイーグレット!」
ゆかなさん:「光の使者・キュアホワイト」(注:マイクの音が入ってない)
色々と間違ってる。
何が幾つ間違ってるかはともかく、最大の間違いは「大人な雰囲気である」という発言だと思う。
大人はイース様のフィギュア持って舞台に上がってきたり、緑になりすましたりしないと思うんだ。
白い方々は、場馴れしてると言うかコントロールするスキルがやはり高いと思いました。
そしてそれが故に、ブラック家族よりも話題の取り合いになったり、逆に「えぇと誰が話す?」とちょっと空白が出来たりしてた。
まさにブループリキュアのあの状況。どんだけキャラクターに反映してるんでしょうか。
榎本さんが言うには、「DX3」の台本を見て最初に思ったことは「ピンクプリキュア(の収録)は大丈夫か?」。
阿鼻叫喚の騒動が予想されたらしい。
それでも無事に一人立ちして…。
「ホワイト系」とは言っていますが、この場にはブルー3人+イエロー2人。
特に「一周している」大先輩たる久川さんが、何故かイエロー。月光さんは性格的にはブルーなのに。
そこでその話題が久川さんに振られました。何色チームでしたっけ?
久川さん:
「色?」
「私、紫」
紫。
大先輩がそう言われるのなら、一同、頷くしかない。
どうも久川さん、流れを聞いていなかったようで。
その後、小松さんのエピソードで、「初めてパッションの収録をしたとき『キュアパイン』とうっかり名乗ってNGになった』と暴露されていました。
何故パッションさんと月光さんが「イエロー」に属しているのか。
理由の一端を見たような気がします。中の人で割り振ってるんじゃないのか、これ。
久川さんと言えば、偉大なる例の先輩。
榎本さん:
「私、知ってる!」
「こういうの!」(例の変身後決めポーズ)
と皆にお馴染みの、例の先輩。
前田さんは放送当時に、着ぐるみに入っておられたそうです。
不可思議な変遷もあったものだ…。当時こういう日がくるとは、誰も思わなかったろうに。
私は榎本さんのファンなので最後に特筆しますが、本日も輝いておられました。
今日のベスト発言は「ごめん!」だと思う。
あと「今ならプリキュアを倒せるぞ、はっはっは!」。
ところで「プリキュアぴあ」のイラストを山口勝平さんに代筆してもらった件。
皆様あのイラスト、映画の収録中に楽屋で描いていたそうです。
お菓子を貪り食うその横で、イラスト描き。カオスな現場だ。
榎本さん:
「(勝平さんは)すごく本格的に作業をしていて」(拡大コピーやら何やらもしていたらしい)
「俺、収録よりも絵を頑張ったと」
本当に楽しそうな職場です。
【トーク3】
出演者、鷲尾さんと大塚監督。
本イベントの目玉企画と言ってもいい。通常ありえないような豪華トークです。
どれくらい豪華かといえば、三瓶さんや榎本さんを初め、出演声優陣や録音・ミキサー等々スタッフさんたちまで、袖から客席に出てきて話を聞いていたくらい。
(第一列はプレス・関係者席になっており、合間に入れ替わり立ち替わりしておられた)
大塚監督を見かけるのは、初めてでした。
凄い人です。これは大抜擢されるわけだ。
というかこの方、多分どんな職業でもそこそこ以上に大成される方ですよ。凄い。
本来、人前でトークをする職業ではないのに、400名からいる満席の舞台で、物怖じすることなく。
しかも様子からして、ほとんど事前打ち合わせもなかったようで。
おまけにMCのお姉さんすらおらず(深夜なので帰宅されました)。
その状況で、バリバリの上司にあたる鷲尾さんをゴリゴリとオチやネタに使い、あれだけ話せるとは。
大塚監督:
「『DX』にあたりプレッシャーはなかった」
「どうせ失敗すると思ってた。でもそれは抜擢した鷲尾さんの責任なので、好き放題やろうと思った」
映画にあたり、様々な方(多くは大先輩)に無理を承知でお願いし、実際に無理難題をやってもらったそうです。
なるほど。こんなトークで物怖じするようなタイプでは、その仕事は確かに出来ない。
しかも熱意が半端ない。(「仕事の域を越えた熱意を投入している」と誰かが発言されてましたが、端々でそれが伝わってくる)
何でも「DX1」の時には、休憩時間にトイレで吐いていたそうで。それくらいに魂を削って打ち込んでおられた。
これは映画が面白いわけだ。改めて、監督の凄さを目のあたりにしました。
ちなみに大塚監督の行った「無理難題」。前述の通り、分厚い設定集とその周知もですが、他にはこんなことが。
「『DX3』の最後のシーンの止め絵は、各シリーズ元々のキャラクターデザインの方に依頼した」
「もしもスケジュールの都合で、一人でも参加できない場合は、失礼ですけど(御破算にして)全部一人に描いてもらうとお願いしてた」
「EDは今までの全歌手・全プリキュアの合唱にしたかった」
「お金的に無理を言ったのですが、『卒業』なので卒業式のようにみんなで合唱したかった」
その他諸々諸々諸々。
まだ30歳、世間様では管理職にびくびく怯えている人も多い年齢なのに、堂々と希望を出し、実現のために努力されてるとは…。
鷲尾さんが可愛がっておられるのも、とてもよく理解できる。
その鷲尾さん。私ごときが言える立場ではなく、また言うまでもないことですが、プリキュア愛では他者の追随を許さない。
あの方に愛レベルで勝てるのは、熱心な女児様くらいのものですよ。
もはや孫娘を愛でるレベル。
鷲尾さん:
「『DX3』の舞台挨拶の最終公演で、舞台に上る前に袖の方で…」
「黒家族の声優の方と、着ぐるみ全員で円陣を組んでいたんですよ」
「それを見て、いい子たちだな…と」
意味不明な光景ですが、非常に理解できる。
もはやプリキュアさんは同僚であり戦友状態。
熱い円陣だ。
鷲尾さん:
「よせばいいのにそんなことするから、案の定自爆したんですけどね」(注:挨拶の途中で三瓶さんが泣きだしたらしい)
「子供たちに『面白かった?』とか聞くわけですよ。よせばいいのに。自爆するに決まってるのに」(注:くどいようですが、挨拶の途中で三瓶さんが泣きだしたらしい)
一連の話を聞きながら、三瓶さんは笑っておられました。
(ついでに書くと、「大塚監督は撮影が長引く。『SS』第2話で初めてやったとき、夜遅くになって怒られた」という話の際には、榎本さんが盛大に爆笑されてました。なんだこの異空間)
鷲尾さん:
「スタッフのみんなも、よくプリキュア映画を見に行くんですよ」
「そして泣く。おいおい自分たちで作ったんだろうと」
「だからそんなわけはないだろうと自分でもこっそり見に行くと……まぁ私も泣くんですけど」
鷲尾さん:
「そうやって一人で平日の昼に見ていた時のこと」
「平日昼なのでお客さんも少なかったのですけど、小さな女の子が数組いて」
「その中の小さな子が、映画が終わった後なかなか出口にいかない」
「出口の電灯が消えていて、暗くて怖かったみたいで」
「そうしたら、年上の子が『手を握っていれば怖くない』と優しく面倒を見てた」
「それを見て、ああ良いなと」
大塚監督:
「似たような話があって」
「北海道で観た時、おばあちゃんが女の子を連れてきていて」
「終わった途端に『さあ終わった!』とばかりにそそくさと帰ってた」
「もうちょっと見てくれ!と思った」
それのどこが良い話なんだろう。
大先輩にして上司の「良い話」を、なし崩しにしたところで、トーク終了。
大塚監督、凄い人だ…。
なお「プリキュアは小さな子供向けに作っている」と大塚監督も強調されていました。
ただこうやって応援している人がいることは、認識したと。
そして「声が小さい」とダメ出しされてました。今度の公演ではプリキュアが負けかねないので、もっと声を出せと。
【入場特典】
ミラクルライト3点+ポストカード+メッセージカード。
ポストカードは前出の「DX3の最終シーンの拘り1カット」。超豪華。
蛇足になりますが、夢原さんのポーズが可愛くて好きです。ココがお手玉状態。
普段は貰えないミラクルライトは、ここぞとばかりに振りました。(いや振り回したらダメなのだけど)
あの応援は、実際にやってみると想像以上に熱いです。
特に「ドリーム!」。おかげで「お菓子の国」の評価が、私の中では爆騰。
【感想】
2回目となるオールナイト企画。
前回よりもスタッフサイドも客サイドも学んだのか、時間超過も少なく、スムーズに進んだ印象でした。
それでいてハチャメチャ感は相変わらず。
こういっては失礼かつ語弊があるかもしれませんが、一番盛り上がっていたのは制作陣・出演陣だったと思う。
ご自分の出番が終わってるのに、それでも朝まで残って徹夜された方多数。
多分何名かは、一緒にミラクルライトを振ってたんじゃなかろうか。どんな空間だ。
オールナイトで映画を連続視聴できる…というのも嬉しいですが、制作サイドの悪ふざけを垣間見れるのが何より楽しいです。
映画に限らず、この手のイベントを継続して行ってもらえると非常に嬉しい。
(例えば、先日残念ながら中止になった「ふたりはプリキュアDVDBOX発売記念イベント」(夜間トークショー)のような)
これほどまでに自分たちの生み出した物に誇りと愛を持って、しかも成果を出してる方々がいるというのは、端っことはいえ一応社会人をやっている身としてはとても刺激になるし、尊敬します。
楽しいイベントと「プリキュア」を作ってくださったことに、感謝。
また時期的に震災のことにも触れらていました。
プリキュアさん達は、不安だったり厳しい状況にある子を実際に勇気づけている。
単に現役お子様が喜ぶだけでなく、お姉さんが年下の子に自分の知ってるプリキュアのことを話してあげたりとか、そういう場面もあったそうです。
そうやって心の支えになったり、世代を越えたつながりを産んだり。
素晴らしいコンテンツだと思います。
前回のオールナイトの感想で、「数年前には予想もできなかった事が現実になっていっている。おそらく、1年後にはまたそう思えるような何かがある。素晴らしいコンテンツだ」と書きました。
実際、大きく変わっていってると感じます。大塚監督と鷲尾さんのトークなんて、去年は思いもしなかった。
そして徹夜明けで最後に「DX3」で北条さんたちの姿を見たとき、時代が進み続けていることを非常に強く思った。
イベント名に「大ヒット記念!」とあるように、「DX1」を上回る興行成績だそうです。
今回のこのタイミングの公開で、それは凄い。
果たして「DX4」があるのか定かではありませんが、来年春も何らかの企画映画に期待したいです。
それ以前に、何か「スイート」さん映画は「本当にできるのか?」(大塚監督談)という激務模様のようですが。。
…次の記念企画「プリキュア10周年」を無事に迎え、そしてまた素敵なイベントがありますように。
【蛇足】
書いたものかどうか悩みましたが、やっぱり気になったので。
上演中に「声を上げる」というのは、私的にはちょっとひっかかる。
OPEDやミラクルライトのシーンはいいとしても、それ以外で実質「自己アピール」のために流れと関係なく発声するのは違うんじゃなかろうか。
司会の方などが「声を出してもよい」と言っておられましたが、普通に考えてミラクルライトのシーンのことでしょう。
そうでなければ昨年の鷲尾さんのお言葉「正直どうかと思っていたが、とても行儀よく見ていてくれて嬉しかった」(昨年はOPED・ライトシーン以外では声を出す人はいなかった)と繋がらない。
まぁそれは個人の線引きと言えばそうなのかもしれませんが。
楽しみ方はそれぞれだから主観の問題とはいえ、声を出すと他の人に干渉することになるので、それこそ「楽しみ方はそれぞれなのに邪魔しないでくれ」となってしまう。
私に関してでいえば「うるさい」というよりも、(匿名性の高い)「拍手」ではなく「声」という所に、「自分が目立とうとしている」という欲を感じて反発してるのだと思う。
(例えば、「全員集合!プリキュアオールスターズ!」の場面のような、非常に限られた箇所での拍手と「やーはー」程度の言葉にならない声援なら、私的にはアリ)
そこは微妙なラインなので置いておくとしても(楽しみ方が人それぞれなのは事実だし、大騒ぎした方が喜ばれる場合もあると思う)、少なくとも「司会者の終了アナウンスがある前に、一参加者が場を締める」、これはアウトでしょう。
(最近プリキュアイベントで、終演後に三本締めを要求する方がいる。今回は司会者が「これで終わり」と言う前に行われた)
そもそも客側から三本締めをするのも変な話なわけで。
自分が苦労して商品を作って納品した後、納品された側が自分たちを無視して三本締めしたら「?」では。
ここもぎりぎり譲れたとしても、「司会者を無視して、勝手に締める」のはやっぱり納得がいかない。
昨年はカリキュラム終了後、飛び入りで鷲尾さんの挨拶がありました。
もしも今回、そういったことが用意されていた場合、こちらから台無しにしている。
実際に用意してあったかどうかは問題ではない。
ライブでも、幕が下りた途端に(場内ライトが点いたり、終了アナウンスの前に)客側で三本締め始めたら、やっぱりそれは失礼でしょう。
アンコールが用意されてるかどうかとは関係なく。
オールスターズイベントも増えたし、「大きなお友達」に向けたメッセージが送られる機会も増えました。
でもそれに甘えて、少し思いあがり始めてる気がする。
もちろん私も含めて。慣れてイベントに対する態度が悪くなってる。自省しないと。
※追記
誤解を招きそうなので補足。
騒いで盛り上げることは悪ではないと思う。出演者の方自身が、賑やかにやることを望まれてるケースも多いですし。
私は映画系のイベントでは(OPED、ライトのような一部のシーン以外は)静かに見る方が好きですが、そこは好みの問題なので私ごときがアウトだのセーフだの判定する権利なんてない。
三本締めに関しても、演者の方が「嫌だ」と明言されたわけではないし、私自身、必ずしも嫌というわけでもない。
ただ「主催側を無視して、勝手に締める」のはおかしい。
偶然にも大塚監督が「早々に帰ったお婆さん」の話をされてましたが、いわばアレをやってるわけです。
※追記2
三本締めされたのは学生の方だそうですね。
まぁ徹夜イベントでテンション上がっていたことも思うと、勇み足は仕方がない面もあるかなとは思いますが、
作り手側になることを目指しているのなら、こういうところから気を回すことを覚えた方がいいんじゃないかと。
せめて後1分待って、「これで終わり」のアナウンスの後だったら、もうちょっと印象も違ったのに。。
【映画の感想】
変な記事で終わるのも何なので、蛇足で映画の感想も。
大前提として、各映画は各シリーズの圧縮リメイクになってると思ってる。
その年のテーマをギュッと濃縮して、1時間に収めた感じ。
以下、全て私の主観と思い込みで。
【MaxHeart】
最初期だけあって粗を感じないと言えば嘘になる。
(結構あちこち作画をミスられてる。スクエアが二人いたり、無印フォームを発動したり)
でも細かいところでテーマに即しているからか、見るたびに発見がありますね。
魔女さんがボスコウモリを味方撃ちする必要性を分かってなかったのですけど、
改めて見るとアレがないと話に筋が通らない。
【SplashStar】
サーロインさんの求めるのは永遠の静寂。
それはゴーヤーンさんが求めるものと同じ。
対する美翔さん達の回答は、「私達は不完全。だから、プリキュアはふたり」。
プリキュアがふたりどころではなくなってる今、だからこそ胸に響きます。
喧嘩もする。ノイズもある。でも「プリキュアはふたり」。
永遠の停滞ではなく、世代交代しながら続けていくことを選択した「2代目プリキュア」らしい、良い映画だと思う。
【GoGo】
金銭のような絶対的な価値基準では計れない、主観的な価値がある。
そしてこの価値観を理解できない人には、どれだけ言葉を尽くしても理解してもらえない。
だから自分たちを守るためには、戦うしかない。
ムシバーンさんはお菓子を求める。しかし絶対的な価値のあるお菓子なんてない。
お菓子は高い価値があるから美味しいのではなく、みんなで共有して食べるから美味しい。
でも後者を理解できない人は、本人が変わらない限り、理解できない。説明しても通じない。
レモネに撃破されたビターさんの「なんだそりゃ」は、さりげなく演出が細かい。
勇気や愛や希望と言ったところで、理解できない人には理解できない。
副題の「誕生日」もまさにそれ。「誕生日だから何だ」と言われたらそれまで。理解できない人には理解できない。
それでいて悲しいのは、ムシバーンさんの居場所がないところ。
チョコラ姫から「お母さまから離れろ」と言われ、ミルミルからは「親子の会話の邪魔をしているのはあんたよ」と言われる。
でもこれはしょうがない。彼が変わらない限り、自分たちの世界を守るためには排除するしかない。
一人一人は弱い。でもドリームに託すことで、勇気や愛や希望を持てる。
ムシバーンさんには、そんな風に純粋に信頼できる存在や概念がなかった。
館長の件もそうですが、「愛が実らなかった」という次元だけではない、辛い物語だと思う。
…「鏡の国」が大人気なせいで、いまいち影が薄い「お菓子の国」なので、ちょっと長めに。
価値観の溝と、相手によっては決して分かり合えないという現実を「お菓子」に喩えた話だと思ってる。
このテーマを、表面的には「お菓子を食べても食べても満たされない」に置き換えてるのは凄い。
【フレッシュ】
桃園さんの根底にある「日々の平凡な幸せ」と「人はやり直せる」。
でも現実は極めて残酷です。
ルーレット伯爵も、こう言った。
「人生山あり谷あり。されど辿りつく先は一つ。…ゴール」
人生、楽しいこともあれば悲しいこともある。確かにやり直しもできる。
でも辿りつく先は一つ。必ずやってくる終わりの瞬間。
子供はいつか玩具を捨てる。人はいつか死ぬ。
では買われない方が良かったのか。生まれてくることに意味はないのか。
反論する術を持たず、崩れ落ちる桃園さんが切ない。
トイマジンがクマさんに戻るシーン、改めて見ると死からの転生。
パッションさんが「改心」ではなく「転生」だったのも、「死」は終わりではないという回答のためだったのかも。
そしてミラクルライトがシナリオ上、物凄く効いていると思う。なかったら、話が通らない。
【ハートキャッチ】
人はチェンジできる。ではチェンジする前の過去の自分は間違っていたのか。
「鏡の国」の夢原さんと似通っているけれど、花咲さんの回答はちょっと違う。
確かに間違いは間違い。でも全否定する必要はない。
「プリキュアは直接的に問題を解決することはできない」という破天荒なテーマ通り、全く敵側の事情を知らないまま戦う花咲さんがとても印象的。
花咲さんはおっしゃった。「詳しい事情は存じませんが、精一杯お手伝いします」と。
全く事情を知らないパリ市民が花咲さんにハンカチ貸してくれたり、さっぱり分からんままミラクルライトを振ってみせたりするように。
私たち観客も、そもそも花咲さんたちが何故パリにいるのか詳細な背景は分からない。
でも困っていることは分かる。だからミラクルライトでほんの少しのお手伝いならできる。これぞまさに双方向性企画。
どのシリーズの映画も見返すたび「これが最高」と思うので、どれが一番面白いかは決められないのですが、総合力では「ハートキャッチ」が頭一つ抜けてるように思う。
優劣の問題ではなく、年々制作サイドのスキルが上がっていってるからというか…。
そういう意味では、次回の「スイート」さんは更に楽しみです。
1年前にお世話になった方に、今回もお世話になり(ありがとうございました)、幸いにして参加することが出来ました。
前回からまだ1年しか経っていないのが不思議な気分。
■「映画プリキュアオールスターズDX3」大ヒット記念「プリキュアと夜更かししちゃお!プリキュアナイトカーニバル!」
日時:2011年05月06日(金)開場:18時45分/開演:19時00分(終了予定:30時18分)
場所:新宿バルト9
出演:
VTRコメント 小清水亜美、折笠富美子
トーク第1弾 本名陽子、樹元オリエ、三瓶由布子、沖佳苗、水沢史絵
トーク第2弾 ゆかな、榎本温子、前田愛、小松由佳、久川綾
トーク第3弾 鷲尾天、大塚隆史
(本記事は私の記憶・主観によるものであり、実際の演者の意図・言動とは異なる場合があることをご了承ください)
(また、徹夜してからそのままの勢いで書いたため、乱文ご容赦ください)
【スケジュール】
夜を徹してプリキュア映画8本を鑑賞する一大イベント。
公式プリキュアイベントなのに18禁。「プリキュアと夜更かしちゃお」とか、イベント名からして熱すぎます。
そして合間のトークイベント。普段は聞けないような話ばかりで、とにかく楽しかったです。
【VTRコメント】
新人プリキュアはビデオレター方式に決まったのでしょうか。
前回に続き、今回も最新作「スイート」さんがビデオで登場。
録画と分かっていても、挨拶やら何やら、妙に会場とシンクロします。
小清水さん:
「プリキュア的には一番の下っ端の感覚だった」
「ちっす!ブラック先輩!みたいな」
だそうです。美墨先輩…。
楽屋は始終賑やかだったそうで、お菓子の差し入れの絶えない現場だったそうです。
そういえば以前の舞台挨拶でも、沖さんがそのようなことを言われてました。
どんだけお菓子の思い出が充満してる現場だったんだろう。
そんな中、世代も放送年度も違う出演者の皆さまの心が一つになったきっかけは、夢原さんのキャラクターソング「もん!太陽ドリーム」だったそうです。
夢原さん:
『あれあれ?どうしたの?』
どなたかが聴いていたらしく、それがうつったそうで。
誰かが物を落としたりするたび、一斉に「あれあれ?」。もしくは「もん!」。
夢原さんの求心力の凄まじさ。
「DX3」記念のインタビュー記事「会話をしてみたいプリキュアは?」の質問に、多くの人が「ドリーム」と答えていたのも、この辺の影響なのかも。
【トーク1:ピンク】
小清水さんから説明があった通り、せっせとお菓子を食べていたそうです。
プリキュア出演者用楽屋が用意されていたそうで、そこはひたすらお菓子を食べる部屋になったとか。
主に、ブラック家族の面々で。
樹元オリエさん曰く「ぶっちゃけあれだけ人気の番組の2代目をやると聞いた時はガクブルだった」。
実際、当時ほとんど新人に近かったのに、物凄い役をやられたものです。
誰がやっても強い逆風の吹く中、本当に物凄い。
その頃から今に至るまで、声優的には先輩になる榎本温子さんにずっと引っ張ってもらってたとか。
でも例えば今回のように、榎本さんと離れて単独で舞台に上る機会も増えてきた。
「DX3」のバラバラ事件も踏まえ、「一人立ちできるように成長したかな」といったことを言われていました。
同様のことを、沖さんや三瓶さん(女の子主人公はほぼ初)もおっしゃられてた。
プリキュアさんだけでなく、出演陣の様子も反映した映画だったんだな…。
そう思ってみると、また違った感慨が…。
MCのお姉さん:
「大塚監督に対する印象は?」
本名さん:
「最初はどこの学生かと思った」
非常に若い。とにかく若い。
だけどとても壮絶な方。
質問を向けられた途端、話が止まらない。
本名さん:
「『DX』のとき、本当に倒れそうだった」
「もう冗談にならないくらい、命を削ってた」
沖さん:
「御飯を作ってあげるから、もう休んでというくらい」
本名さん:
「いちごしか食べれないんですよと言うから、じゃあもういくらでも食べてと」
樹元さん:
「『SS』の2話をやっていただいたけれど、収録が1話のときより長引いた」
三瓶さん:
「指示や説明が長い。たまにスタッフに怒られてた」
「りんちゃんに説教されてた。いや、相談してた」
凄まじいまでの思い入れで作られているようで、台本以外に「設定集」みたいなものも配っていたそうです。
このキャラとこのキャラはこういう関係性でいく、みたいな。
説明すると長くなるので、紙にまとめました、みたいな。
そしてブラック家族に混じって参加された、ブルーの水沢さん。
来海さんのキャラクター的には(花咲さんとの比較で言えば)「黒・ピンク」系のようにも思えますが、こうしているとやっぱり「青」だと思いました。
水沢さんがおられなかったら、収拾がつかないところでした。猪突猛進が、多すぎる。
【トーク2:ブルー+イエロー】
白系チーム。先ほどのブラック家族と違い、大人な雰囲気です(榎本さん談)。
まずは自己紹介から。
この手のイベントのお約束通り、キャラクターの名乗りに続いてお名前を言われます。
久川さん:「月光に冴える一輪の花・キュアムーンライト!」
小松さん:「我が名はイース・ラビリンス総統メビウス様が下僕!」
前田さん:「安らぎの緑の大地・キュアミント」
榎本さん:「煌めく銀の翼・キュアイーグレット!」
ゆかなさん:「光の使者・キュアホワイト」(注:マイクの音が入ってない)
色々と間違ってる。
何が幾つ間違ってるかはともかく、最大の間違いは「大人な雰囲気である」という発言だと思う。
大人はイース様のフィギュア持って舞台に上がってきたり、緑になりすましたりしないと思うんだ。
白い方々は、場馴れしてると言うかコントロールするスキルがやはり高いと思いました。
そしてそれが故に、ブラック家族よりも話題の取り合いになったり、逆に「えぇと誰が話す?」とちょっと空白が出来たりしてた。
まさにブループリキュアのあの状況。どんだけキャラクターに反映してるんでしょうか。
榎本さんが言うには、「DX3」の台本を見て最初に思ったことは「ピンクプリキュア(の収録)は大丈夫か?」。
阿鼻叫喚の騒動が予想されたらしい。
それでも無事に一人立ちして…。
「ホワイト系」とは言っていますが、この場にはブルー3人+イエロー2人。
特に「一周している」大先輩たる久川さんが、何故かイエロー。月光さんは性格的にはブルーなのに。
そこでその話題が久川さんに振られました。何色チームでしたっけ?
久川さん:
「色?」
「私、紫」
紫。
大先輩がそう言われるのなら、一同、頷くしかない。
どうも久川さん、流れを聞いていなかったようで。
その後、小松さんのエピソードで、「初めてパッションの収録をしたとき『キュアパイン』とうっかり名乗ってNGになった』と暴露されていました。
何故パッションさんと月光さんが「イエロー」に属しているのか。
理由の一端を見たような気がします。中の人で割り振ってるんじゃないのか、これ。
久川さんと言えば、偉大なる例の先輩。
榎本さん:
「私、知ってる!」
「こういうの!」(例の変身後決めポーズ)
と皆にお馴染みの、例の先輩。
前田さんは放送当時に、着ぐるみに入っておられたそうです。
不可思議な変遷もあったものだ…。当時こういう日がくるとは、誰も思わなかったろうに。
私は榎本さんのファンなので最後に特筆しますが、本日も輝いておられました。
今日のベスト発言は「ごめん!」だと思う。
あと「今ならプリキュアを倒せるぞ、はっはっは!」。
ところで「プリキュアぴあ」のイラストを山口勝平さんに代筆してもらった件。
皆様あのイラスト、映画の収録中に楽屋で描いていたそうです。
お菓子を貪り食うその横で、イラスト描き。カオスな現場だ。
榎本さん:
「(勝平さんは)すごく本格的に作業をしていて」(拡大コピーやら何やらもしていたらしい)
「俺、収録よりも絵を頑張ったと」
本当に楽しそうな職場です。
【トーク3】
出演者、鷲尾さんと大塚監督。
本イベントの目玉企画と言ってもいい。通常ありえないような豪華トークです。
どれくらい豪華かといえば、三瓶さんや榎本さんを初め、出演声優陣や録音・ミキサー等々スタッフさんたちまで、袖から客席に出てきて話を聞いていたくらい。
(第一列はプレス・関係者席になっており、合間に入れ替わり立ち替わりしておられた)
大塚監督を見かけるのは、初めてでした。
凄い人です。これは大抜擢されるわけだ。
というかこの方、多分どんな職業でもそこそこ以上に大成される方ですよ。凄い。
本来、人前でトークをする職業ではないのに、400名からいる満席の舞台で、物怖じすることなく。
しかも様子からして、ほとんど事前打ち合わせもなかったようで。
おまけにMCのお姉さんすらおらず(深夜なので帰宅されました)。
その状況で、バリバリの上司にあたる鷲尾さんをゴリゴリとオチやネタに使い、あれだけ話せるとは。
大塚監督:
「『DX』にあたりプレッシャーはなかった」
「どうせ失敗すると思ってた。でもそれは抜擢した鷲尾さんの責任なので、好き放題やろうと思った」
映画にあたり、様々な方(多くは大先輩)に無理を承知でお願いし、実際に無理難題をやってもらったそうです。
なるほど。こんなトークで物怖じするようなタイプでは、その仕事は確かに出来ない。
しかも熱意が半端ない。(「仕事の域を越えた熱意を投入している」と誰かが発言されてましたが、端々でそれが伝わってくる)
何でも「DX1」の時には、休憩時間にトイレで吐いていたそうで。それくらいに魂を削って打ち込んでおられた。
これは映画が面白いわけだ。改めて、監督の凄さを目のあたりにしました。
ちなみに大塚監督の行った「無理難題」。前述の通り、分厚い設定集とその周知もですが、他にはこんなことが。
「『DX3』の最後のシーンの止め絵は、各シリーズ元々のキャラクターデザインの方に依頼した」
「もしもスケジュールの都合で、一人でも参加できない場合は、失礼ですけど(御破算にして)全部一人に描いてもらうとお願いしてた」
「EDは今までの全歌手・全プリキュアの合唱にしたかった」
「お金的に無理を言ったのですが、『卒業』なので卒業式のようにみんなで合唱したかった」
その他諸々諸々諸々。
まだ30歳、世間様では管理職にびくびく怯えている人も多い年齢なのに、堂々と希望を出し、実現のために努力されてるとは…。
鷲尾さんが可愛がっておられるのも、とてもよく理解できる。
その鷲尾さん。私ごときが言える立場ではなく、また言うまでもないことですが、プリキュア愛では他者の追随を許さない。
あの方に愛レベルで勝てるのは、熱心な女児様くらいのものですよ。
もはや孫娘を愛でるレベル。
鷲尾さん:
「『DX3』の舞台挨拶の最終公演で、舞台に上る前に袖の方で…」
「黒家族の声優の方と、着ぐるみ全員で円陣を組んでいたんですよ」
「それを見て、いい子たちだな…と」
意味不明な光景ですが、非常に理解できる。
もはやプリキュアさんは同僚であり戦友状態。
熱い円陣だ。
鷲尾さん:
「よせばいいのにそんなことするから、案の定自爆したんですけどね」(注:挨拶の途中で三瓶さんが泣きだしたらしい)
「子供たちに『面白かった?』とか聞くわけですよ。よせばいいのに。自爆するに決まってるのに」(注:くどいようですが、挨拶の途中で三瓶さんが泣きだしたらしい)
一連の話を聞きながら、三瓶さんは笑っておられました。
(ついでに書くと、「大塚監督は撮影が長引く。『SS』第2話で初めてやったとき、夜遅くになって怒られた」という話の際には、榎本さんが盛大に爆笑されてました。なんだこの異空間)
鷲尾さん:
「スタッフのみんなも、よくプリキュア映画を見に行くんですよ」
「そして泣く。おいおい自分たちで作ったんだろうと」
「だからそんなわけはないだろうと自分でもこっそり見に行くと……まぁ私も泣くんですけど」
鷲尾さん:
「そうやって一人で平日の昼に見ていた時のこと」
「平日昼なのでお客さんも少なかったのですけど、小さな女の子が数組いて」
「その中の小さな子が、映画が終わった後なかなか出口にいかない」
「出口の電灯が消えていて、暗くて怖かったみたいで」
「そうしたら、年上の子が『手を握っていれば怖くない』と優しく面倒を見てた」
「それを見て、ああ良いなと」
大塚監督:
「似たような話があって」
「北海道で観た時、おばあちゃんが女の子を連れてきていて」
「終わった途端に『さあ終わった!』とばかりにそそくさと帰ってた」
「もうちょっと見てくれ!と思った」
それのどこが良い話なんだろう。
大先輩にして上司の「良い話」を、なし崩しにしたところで、トーク終了。
大塚監督、凄い人だ…。
なお「プリキュアは小さな子供向けに作っている」と大塚監督も強調されていました。
ただこうやって応援している人がいることは、認識したと。
そして「声が小さい」とダメ出しされてました。今度の公演ではプリキュアが負けかねないので、もっと声を出せと。
【入場特典】
ミラクルライト3点+ポストカード+メッセージカード。
ポストカードは前出の「DX3の最終シーンの拘り1カット」。超豪華。
蛇足になりますが、夢原さんのポーズが可愛くて好きです。ココがお手玉状態。
普段は貰えないミラクルライトは、ここぞとばかりに振りました。(いや振り回したらダメなのだけど)
あの応援は、実際にやってみると想像以上に熱いです。
特に「ドリーム!」。おかげで「お菓子の国」の評価が、私の中では爆騰。
【感想】
2回目となるオールナイト企画。
前回よりもスタッフサイドも客サイドも学んだのか、時間超過も少なく、スムーズに進んだ印象でした。
それでいてハチャメチャ感は相変わらず。
こういっては失礼かつ語弊があるかもしれませんが、一番盛り上がっていたのは制作陣・出演陣だったと思う。
ご自分の出番が終わってるのに、それでも朝まで残って徹夜された方多数。
多分何名かは、一緒にミラクルライトを振ってたんじゃなかろうか。どんな空間だ。
オールナイトで映画を連続視聴できる…というのも嬉しいですが、制作サイドの悪ふざけを垣間見れるのが何より楽しいです。
映画に限らず、この手のイベントを継続して行ってもらえると非常に嬉しい。
(例えば、先日残念ながら中止になった「ふたりはプリキュアDVDBOX発売記念イベント」(夜間トークショー)のような)
これほどまでに自分たちの生み出した物に誇りと愛を持って、しかも成果を出してる方々がいるというのは、端っことはいえ一応社会人をやっている身としてはとても刺激になるし、尊敬します。
楽しいイベントと「プリキュア」を作ってくださったことに、感謝。
また時期的に震災のことにも触れらていました。
プリキュアさん達は、不安だったり厳しい状況にある子を実際に勇気づけている。
単に現役お子様が喜ぶだけでなく、お姉さんが年下の子に自分の知ってるプリキュアのことを話してあげたりとか、そういう場面もあったそうです。
そうやって心の支えになったり、世代を越えたつながりを産んだり。
素晴らしいコンテンツだと思います。
前回のオールナイトの感想で、「数年前には予想もできなかった事が現実になっていっている。おそらく、1年後にはまたそう思えるような何かがある。素晴らしいコンテンツだ」と書きました。
実際、大きく変わっていってると感じます。大塚監督と鷲尾さんのトークなんて、去年は思いもしなかった。
そして徹夜明けで最後に「DX3」で北条さんたちの姿を見たとき、時代が進み続けていることを非常に強く思った。
イベント名に「大ヒット記念!」とあるように、「DX1」を上回る興行成績だそうです。
今回のこのタイミングの公開で、それは凄い。
果たして「DX4」があるのか定かではありませんが、来年春も何らかの企画映画に期待したいです。
それ以前に、何か「スイート」さん映画は「本当にできるのか?」(大塚監督談)という激務模様のようですが。。
…次の記念企画「プリキュア10周年」を無事に迎え、そしてまた素敵なイベントがありますように。
【蛇足】
書いたものかどうか悩みましたが、やっぱり気になったので。
上演中に「声を上げる」というのは、私的にはちょっとひっかかる。
OPEDやミラクルライトのシーンはいいとしても、それ以外で実質「自己アピール」のために流れと関係なく発声するのは違うんじゃなかろうか。
司会の方などが「声を出してもよい」と言っておられましたが、普通に考えてミラクルライトのシーンのことでしょう。
そうでなければ昨年の鷲尾さんのお言葉「正直どうかと思っていたが、とても行儀よく見ていてくれて嬉しかった」(昨年はOPED・ライトシーン以外では声を出す人はいなかった)と繋がらない。
まぁそれは個人の線引きと言えばそうなのかもしれませんが。
楽しみ方はそれぞれだから主観の問題とはいえ、声を出すと他の人に干渉することになるので、それこそ「楽しみ方はそれぞれなのに邪魔しないでくれ」となってしまう。
私に関してでいえば「うるさい」というよりも、(匿名性の高い)「拍手」ではなく「声」という所に、「自分が目立とうとしている」という欲を感じて反発してるのだと思う。
(例えば、「全員集合!プリキュアオールスターズ!」の場面のような、非常に限られた箇所での拍手と「やーはー」程度の言葉にならない声援なら、私的にはアリ)
そこは微妙なラインなので置いておくとしても(楽しみ方が人それぞれなのは事実だし、大騒ぎした方が喜ばれる場合もあると思う)、少なくとも「司会者の終了アナウンスがある前に、一参加者が場を締める」、これはアウトでしょう。
(最近プリキュアイベントで、終演後に三本締めを要求する方がいる。今回は司会者が「これで終わり」と言う前に行われた)
そもそも客側から三本締めをするのも変な話なわけで。
自分が苦労して商品を作って納品した後、納品された側が自分たちを無視して三本締めしたら「?」では。
ここもぎりぎり譲れたとしても、「司会者を無視して、勝手に締める」のはやっぱり納得がいかない。
昨年はカリキュラム終了後、飛び入りで鷲尾さんの挨拶がありました。
もしも今回、そういったことが用意されていた場合、こちらから台無しにしている。
実際に用意してあったかどうかは問題ではない。
ライブでも、幕が下りた途端に(場内ライトが点いたり、終了アナウンスの前に)客側で三本締め始めたら、やっぱりそれは失礼でしょう。
アンコールが用意されてるかどうかとは関係なく。
オールスターズイベントも増えたし、「大きなお友達」に向けたメッセージが送られる機会も増えました。
でもそれに甘えて、少し思いあがり始めてる気がする。
もちろん私も含めて。慣れてイベントに対する態度が悪くなってる。自省しないと。
※追記
誤解を招きそうなので補足。
騒いで盛り上げることは悪ではないと思う。出演者の方自身が、賑やかにやることを望まれてるケースも多いですし。
私は映画系のイベントでは(OPED、ライトのような一部のシーン以外は)静かに見る方が好きですが、そこは好みの問題なので私ごときがアウトだのセーフだの判定する権利なんてない。
三本締めに関しても、演者の方が「嫌だ」と明言されたわけではないし、私自身、必ずしも嫌というわけでもない。
ただ「主催側を無視して、勝手に締める」のはおかしい。
偶然にも大塚監督が「早々に帰ったお婆さん」の話をされてましたが、いわばアレをやってるわけです。
※追記2
三本締めされたのは学生の方だそうですね。
まぁ徹夜イベントでテンション上がっていたことも思うと、勇み足は仕方がない面もあるかなとは思いますが、
作り手側になることを目指しているのなら、こういうところから気を回すことを覚えた方がいいんじゃないかと。
せめて後1分待って、「これで終わり」のアナウンスの後だったら、もうちょっと印象も違ったのに。。
【映画の感想】
変な記事で終わるのも何なので、蛇足で映画の感想も。
大前提として、各映画は各シリーズの圧縮リメイクになってると思ってる。
その年のテーマをギュッと濃縮して、1時間に収めた感じ。
以下、全て私の主観と思い込みで。
【MaxHeart】
最初期だけあって粗を感じないと言えば嘘になる。
(結構あちこち作画をミスられてる。スクエアが二人いたり、無印フォームを発動したり)
でも細かいところでテーマに即しているからか、見るたびに発見がありますね。
魔女さんがボスコウモリを味方撃ちする必要性を分かってなかったのですけど、
改めて見るとアレがないと話に筋が通らない。
【SplashStar】
サーロインさんの求めるのは永遠の静寂。
それはゴーヤーンさんが求めるものと同じ。
対する美翔さん達の回答は、「私達は不完全。だから、プリキュアはふたり」。
プリキュアがふたりどころではなくなってる今、だからこそ胸に響きます。
喧嘩もする。ノイズもある。でも「プリキュアはふたり」。
永遠の停滞ではなく、世代交代しながら続けていくことを選択した「2代目プリキュア」らしい、良い映画だと思う。
【GoGo】
金銭のような絶対的な価値基準では計れない、主観的な価値がある。
そしてこの価値観を理解できない人には、どれだけ言葉を尽くしても理解してもらえない。
だから自分たちを守るためには、戦うしかない。
ムシバーンさんはお菓子を求める。しかし絶対的な価値のあるお菓子なんてない。
お菓子は高い価値があるから美味しいのではなく、みんなで共有して食べるから美味しい。
でも後者を理解できない人は、本人が変わらない限り、理解できない。説明しても通じない。
レモネに撃破されたビターさんの「なんだそりゃ」は、さりげなく演出が細かい。
勇気や愛や希望と言ったところで、理解できない人には理解できない。
副題の「誕生日」もまさにそれ。「誕生日だから何だ」と言われたらそれまで。理解できない人には理解できない。
それでいて悲しいのは、ムシバーンさんの居場所がないところ。
チョコラ姫から「お母さまから離れろ」と言われ、ミルミルからは「親子の会話の邪魔をしているのはあんたよ」と言われる。
でもこれはしょうがない。彼が変わらない限り、自分たちの世界を守るためには排除するしかない。
一人一人は弱い。でもドリームに託すことで、勇気や愛や希望を持てる。
ムシバーンさんには、そんな風に純粋に信頼できる存在や概念がなかった。
館長の件もそうですが、「愛が実らなかった」という次元だけではない、辛い物語だと思う。
…「鏡の国」が大人気なせいで、いまいち影が薄い「お菓子の国」なので、ちょっと長めに。
価値観の溝と、相手によっては決して分かり合えないという現実を「お菓子」に喩えた話だと思ってる。
このテーマを、表面的には「お菓子を食べても食べても満たされない」に置き換えてるのは凄い。
【フレッシュ】
桃園さんの根底にある「日々の平凡な幸せ」と「人はやり直せる」。
でも現実は極めて残酷です。
ルーレット伯爵も、こう言った。
「人生山あり谷あり。されど辿りつく先は一つ。…ゴール」
人生、楽しいこともあれば悲しいこともある。確かにやり直しもできる。
でも辿りつく先は一つ。必ずやってくる終わりの瞬間。
子供はいつか玩具を捨てる。人はいつか死ぬ。
では買われない方が良かったのか。生まれてくることに意味はないのか。
反論する術を持たず、崩れ落ちる桃園さんが切ない。
トイマジンがクマさんに戻るシーン、改めて見ると死からの転生。
パッションさんが「改心」ではなく「転生」だったのも、「死」は終わりではないという回答のためだったのかも。
そしてミラクルライトがシナリオ上、物凄く効いていると思う。なかったら、話が通らない。
【ハートキャッチ】
人はチェンジできる。ではチェンジする前の過去の自分は間違っていたのか。
「鏡の国」の夢原さんと似通っているけれど、花咲さんの回答はちょっと違う。
確かに間違いは間違い。でも全否定する必要はない。
「プリキュアは直接的に問題を解決することはできない」という破天荒なテーマ通り、全く敵側の事情を知らないまま戦う花咲さんがとても印象的。
花咲さんはおっしゃった。「詳しい事情は存じませんが、精一杯お手伝いします」と。
全く事情を知らないパリ市民が花咲さんにハンカチ貸してくれたり、さっぱり分からんままミラクルライトを振ってみせたりするように。
私たち観客も、そもそも花咲さんたちが何故パリにいるのか詳細な背景は分からない。
でも困っていることは分かる。だからミラクルライトでほんの少しのお手伝いならできる。これぞまさに双方向性企画。
どのシリーズの映画も見返すたび「これが最高」と思うので、どれが一番面白いかは決められないのですが、総合力では「ハートキャッチ」が頭一つ抜けてるように思う。
優劣の問題ではなく、年々制作サイドのスキルが上がっていってるからというか…。
そういう意味では、次回の「スイート」さんは更に楽しみです。