「快走爛漫Ⅱ」

アウトドア大好き人間です。 (since2005.10) 

剱岳

2012年08月01日 20時45分17秒 | 山歩き

 「剱岳」

 何よりその風采の豪毅にして颯爽たる点である。 日本アルプスの高峰にはそれぞれの風格があるけれど、
 一つの尖端を頂点として胸の透くようなスッキリした金字塔を作っているのは、 この剱岳と甲斐駒ヶ岳
 ぐらいだろう。
                                                  
                                        深田久弥 「日本百名山」 より抜粋引用。 

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 7/28(土)  剱岳に登りました。

 朝3時起床、 外は湿った空気で強風、 蒸す感じ。 「こりゃあ天気悪いなー」  が第一印象。
 まだ真っ暗なため剱山頂の様子は伺い知れない。 しばしテントの中でストレッチなどしながら時間調整。

 3時半にもなればあちらこちらのテントで灯りが点く、 と同時に話声もちらほら聞こえてくる。 この話声が
 またけっこう響いてくるものなのである。 自分たちにはわからないだろうが周りに丸聞こえなんだなーこれが。

 寒いので湯を沸かし残しておいたおにぎりをコッヘルの中に放り込む。 アツアツおじやの出来上がり♪
 しっかり食べて飲んで体内から温めた。 ストレッチ、トイレを済まし4時30分過ぎ出発。

 剱頂上はガスの中。        富山県警剱沢テン場派出所より望む。(笑)
 

 雪渓トラを歩き剣山荘に向かう。
 

 剣山荘着。
 

 山荘の裏手からいよいよ剱本峰に向け登山道が付いている。
 

 「さあ、 ここからが本番」     安全第一と心に言い聞かせ、 気合いを入れ登山開始。

 前剱全景です。   (剱岳の前に立っている山、 これだけでも十分に嶮しい)
 

 振り返ります。    よくもまああんな所を歩いてきたもんだ。
 

 重いザックの人たちを慎重に(落石注意)抜かせていただいた。   今日は特に慎重に歩いた。
 

 このようなプレートが往復ある。    全部で13番だったけかな?  いきなり1番見落としましたー
 

 小屋の裏手にある頂き、 “一服剱” の頂上を経て、

 前剱着。  人多かった(周り見えない心ない連中が頂上にデンと腰かけ大声で話していた)のでそのまま登山開始。
 

 何で大勢グループはいつもああなのかなぁ。 自分たちが一番偉いと錯覚している?  やめてほしいものだ。
 頂上の柱に背もたれかけながらその回りに10人くらい大声で話している。 しかもその内容といったらこの前の
 皆既日食の話。(何も今ここで皆既日食は無いっしょ) 僕を含め数人が前剱の看板を入れながら後ろにそびえる
 剱本峰の写真を撮りたかったのに。 その人たちに誰も気付こうとしないし誰もどかない。(移動しない)
 そもそも気が付かないので、その場所をどかないのは当たり前か・・  たまにいますね、 こういった集団が。

 もし僕がリーダーだったら  「写真撮る人いるのでそこから離れた場所で休みましょう」  って言うよ。

 (周りへの気配りと こうシた場所での過ごし方も教える必要があると思う。 そんなこと小学生でもわかるぜ)

 危険ゾーンヘ入ってきました。   この橋の左右はスッパリ下まで・・
 

 橋の右手の斜面を奥へ回り込みます。
 

 下深いです。    落ちたら即アウト!
 

 

 んー、、   段々この感覚に慣れてきますた。     ていうか、 麻痺してきたが正解かな。
 
 この慣れが危険です。   最後下山するまで慎重に!!

 右側なーんもありません。  ガスで怖さ半減??  
 
 前の彼とは帰りのテン場(偶然彼もテン泊)まで抜きつ抜かれつで仲良くなりました。  

 オット!  今年初です。   もしかすると今夜の天気は・・・??   一昨年の表銀座のトラウマが。
 
 彼らに今夜の悪天候の罪はありません。  とても可愛いツガイでした。    ガンバレー!

 ここがヤマレコに載ってたタテバイ入口にある雪渓だな、 ここで皆ヨコバイから登ったんだなーと理解した。
 
 (数週間前はこの雪渓がもっと大きいためタテバイから上がれず、下り専用のヨコバイから登ったと記してあった)

 剱岳頂上直下にある通称  「カニのたてばい」  と言われるほぼ垂直な岩場。  
 
 前に数人いたのでいいモデルになってもらいました。

 

 僕の番です、 登ります。   ホント垂直です。  でも足掛りがあるので慎重に登れば大丈夫です。
 

 途中で下を撮ってみました。   左手は絶対に鎖を離せない。 (と両足もしっかりホールドしたまま)
 

 登り切って一休みのモデルさん。 (放心状態?)
 

 あと少しで頂上です。
 

 剱岳登頂!!
 

 登った時はガスで何も見えなかったが、それでも明るくなってきたので頂上で30分くらいねばりました。
 結果、 晴れ!!   サイコーな景色を見ることができました。  八ツ峰、 うっすらと富山湾? テン場等。

 山頂はこんな感じです。
 

 さて、 そろそろ下りますか。   (帰りの道中が長いんです)
 

 「剱岳」  また来たい山の1番になりました。
    
 ここまで来る困難さ(扇沢から)長さ、 嶮しさ等、 限られた者しかここに立てない、 そんな山だと直感したので・・。

 下りは更に慎重に、 です。    ヒエー。。
 

 ここ登ってきたんだっけ?   どうやって下りるの?  と一瞬何がなんだかわからなくなってしまいます。
 

 登って来たときはガスガスだったため回りの景色ゼロ。  そのため、 “目” で覚えていないんだと思う。

 通称  “カニのよこばい”  にきました。     (この辺り、 上り下りで道が違うのです)
 

 何でも、、 鎖に掴まりながらの一歩目を置く場所ががわかりずらい、 と言われています。

 一歩目って どこかな?  (爆)
 

 んー、、、   落ちたらヤバイよな。
 

 一歩目、  いまだわからず。。    (って、 写真撮ってる場合じゃないでー )
 

 やっとの思いで下りました。  そして後続者の目になってあげました。  
 この方大声で、 「コエー コエー  足付き場わかんねー」  を連発していた。 

 

 僕はあと20センチ下に棚があるのでそこへ足を下ろせー  とアドバイス。  で無事着地。
 (この画像は着地から2歩目くらい左に来た安全な場所  ←経験者が見ればわかるハズ)

 まだまだ続くよどこまでも♪
 

 この辺は一つの難関をクリアする度にお互い笑ってました。   「なんか笑っちゃうよねー」  と。
 緊張が解かれる瞬間と、 安全無事を体が自然と確認しているんでしょうね、 きっと。

 ここのハシゴは何だか槍より怖かったです。
 
 (回りの岩岩な岩肌と、 遥か下がスーッと見えていたかもしれません)

 こんなんじゃ奥穂 ~ ジャン ~ 西穂縦走は無理かなー   なーんて考えられる余裕な自分もいました。
 そろそろ核心が終わりに近づいている感じがしてきたからでした。

 

 落ちるなよー
 

 なーんて他人のこと心配してる場合じゃないでー
 

 カニのタテバイをズームアップ。   落ちるなよー  しか言えない。
 

 

 真っ青な空へ登ります。    
 

 気持いいー!!

 でも下は、、    ヒェ~~・・!!!
 

 剱岳、 どんどん遠ざかります。  なんだか寂しい気がしてきます。
 

 カニのよこばいをズームアップ。   あんなとこ下りてきたんだね。
 

 ここは景色良かったです。  前剱の手前の頂きと向こうに別山。
 

 そして室堂平を遠望。
 

 やっぱり何度も振り返ってしまう剱の雄姿。
 

 頂上に人、 いますね。    完璧に晴れている、 いいなー
 

 続いて、   剣山小屋と別山、 遠くに雄山を遠望。
 

 剱沢小屋とテン場。    僕のテント、 ハッキリわかりましたよ。  (^^v
 

 色とりどり。。
 

 前剱頂上から剱本峰を望む。       ちなみに僕の頭もツルツルです。  イエイ♪     
 

 見つけました、 1番!    下り時も分からなかったけどやっと探し出しました。(笑)
 

 やっと下ってきました。  剣山荘。(けんざんそう)
 

 涼しいー
 

 アルプスの少女ハイジを思い出した。
 

 テン場まであと少し。。
 

 派出所着。   ご苦労さまです!
 

 昨日飛来のヘリの意味がわかりました。   (数日前は前剱で亡くなられた方も・・)
 

 食いてー。     ここまで持ってきたなんてすげー根性やん。     合戦小屋にも負けてねーぜ。
 

 テント撤収し帰路につきます。     ゴミは全て持ち帰ります。
 

 剱岳、 ありがとうございました。

 何度も振り返ります。
 

 ここからツライ登りが。。   ザック、 何だか昨日より重く感じるのは何故??
 

 山ガール登場。   皆さんデカザックでした。   いい感じです。
 

 剱御前小舎着。   水とチョコ補給し出発。
 

 雷鳥沢をどんどん下っていきます。
 

 気持のいい下山路でした。
 

 雲行きが怪しくなってきました。   持ってくれーと願いを込めて・・。    雷鳥どん、 まだダメだよー
 

 雷鳥沢キャンプ場へ。
 

 

 雷鳥荘着。     これだけ雷雷言ってると今夜の天気は必ず・・・
 

 父母もここへ立ちました。    湖面に映る山のなんと綺麗なことか。
 

 スワッ!    ここにもいらっしゃいました、 ルン♪
 

 こりゃあ今夜の天気は決定的になりました。   それは何時頃、 何処で。。    ハハハ・・。 

 ウオー!!   汗臭い変なオジサンも仲間に入れてくださいね。
 

 プロの人(駅前で観光客相手に写真撮ってたプロの人)に無料で撮ってもらいました。
 

 って、 自分で雷鳥さまに触ってんじゃんか!! (爆)

 さようなら、 立山、剱岳。
 

 その後は昨日の逆コースを辿り扇沢無料駐車場着。
 黒部ダム上周辺は観光客でゴッタ返していました。  
 慰霊碑に賽銭をし手を合わせてきたのは言うまでもありません。
 先人の苦労があって今の僕たちの何気ない毎日、フツーの生活があります。    肝に命じます。

 お疲れさまでしたー
 

 以上です!


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 今回の剱岳をもって、  「日本百名山 北アルプス編」  全山完登となりました。
 
 剱岳は満を持して登りました。  北ア最後の山は剱と決めていました。  
 無事登り下りでき感謝です。 ホント嬉しい限りです。 またいつの日か登りたいと思います。

 ありがとうございました。



 PS: 帰りの上信越道、 小諸ICから軽井沢まで大雷&目の前が見えないくらいのドシャ振りでした。
     雷鳥どん、 今回もいろいろと最後までお付き合いくださりどうもありがとう、 感謝感激です。 (笑泣) 

     あっ、 そうそう、、   帰宅後家の近くでもすんごい雷連発ですた。。    


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