「鳳凰三山」
地蔵仏は高さ十八m、極めて印象的なオベリスクで、甲府盆地からでもよく注意すると認める
ことができる。それは、鳳凰山のシンボルのように立っている。その巨石に初めて攀じ登ったのは
ウォルター・ウェストンで、明治三十七年(1904年)の夏であった。
深田久弥 「日本百名山」 より抜粋引用。
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7/16(金) ~ 19(月) 鳳凰三山を登ってきました。
行き)
自宅~東北道~調布駅(同僚ピックアップ)~中央高速甲府昭和IC~芦安温泉~夜叉神峠無料P。(2時間弱仮眠)
帰り)
夜叉神峠~甲府駅前ビジネスホテル泊(甲府駅前居酒屋お疲れ様会)~翌日、いつもの雁坂峠~秩父・熊谷~自宅。
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7/16(金) 【移動日】
会社退社後帰宅、 ザック荷持車載し一路京王線調布駅23時50分、同僚のM氏ピックアップ。
(昨年甲斐駒ケ岳に一緒に登った方で、 日々飲み友達でもあり信頼できる良きパートナー)
3連休もあってか、クルマの多い夜中の中央高速を常に左車線キープジムニーが疾走した。
甲府昭和ICを降りコンビニに寄り食糧購入後、 芦安温泉を抜け南アルプス林道へ突入。
2時過ぎ、 夜叉神の森無料駐車場着。 狭い車内で男二人で仲良く仮眠。。。 (?)
(夜叉神の森から先は一般車通行止め)
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7/17(土) 【登山1日目】
■コース
夜叉神峠登山口 ~ 夜叉神峠 ~ 杖立峠 ~ 苺平 ~ 南御室小屋 ~ 薬師岳 ~ 南御室小屋キャンプ泊。
4時起床。 狭い車内だっため寝たというよりウトウトしただけ、 1時間くらいしか寝ててねー 眠ぅ~
おにぎり、 ストレッチ、 トイレ・・ 5時前出発。
「夜叉神の森」 ここから先は一般車通行止め。 (昔バイクで抜けたことあり)
キャンプ道具一式と楽しい宴のための米で作った美味しいお水でいっぱいになったザック約15kgを担ぎ、
息を切らせながら結構な急登を夜叉神峠目指した。 準備運動にちょうどいい1時間で到着。
「夜叉神峠」 目に前にはドーンと白鳳三山が。 (北岳、 間ノ岳、 農鳥岳)
(最初の1時間で今日の体調をざっと把握する。 呼吸、ザックの重さや足運びなど)
ここ夜叉神峠で水分補給で小休止。 回りにいた人たちとお互いの本日の山行などを語り合う。
その後単調な登りがずっと続く山道を黙々と登り杖立峠で小休止。 (水分、塩等補給)
「南御室小屋着」
この先のテン場は鳳凰小屋(ここから5時間?)まで行かないと無いため本日はここでキャンプ泊とする。
早めにテントを張り昨夜からの強行軍で疲れた体を休め明日に備える。 これが大事。
「テント設営」 一番右奥のちょっとした高台が今夜のマイスィートホームの場所。
(この時間のテン場はまだ空いている。 でも3連休ため夕方までには所狭しの状態にテントが張られた)
この後、 明日向かうコースの下見に出かけた。 向かう先は薬師岳方面。
薬師岳手前の砂払岳下に着く頃にが辺り一面ガスで何も見えず。 ここで引き返し。
(感想・・ ここまでほぼ直登、明日コースの下調べには十分)
テン場に戻り13時過ぎから小屋で買った缶ビールで乾杯。 (350ml、600円)
そして昼寝。 この時間がいい。 早めにテント張り休息しまったり過ごす。。 テント泊サイコー!!
「16時過ぎから本チャン」 缶ビール、 日本酒、 乾モノつまみ、 ラーメンと残りのおにぎり。
その後も楽しい宴は続く。 二次会(笑)は、 高台のスィートホームに戻りウィスキーのお湯割り♪
テントサイトでお互いの山行の話などしつつ21前就寝。 即爆睡。
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7/18(日) 【登山2日目】
■コース
南御室小屋 ~ 薬師岳 ~ 観音岳 ~ 地蔵ヶ岳(オベリスク) ~ 高嶺 ~ 白鳳峠 ~ 広河原 ~ 夜叉神の森戻り。
2時起床。 空には満点の星。 軽食、 ストレッチ、 テント片付け、 4時前出発。
砂払岳で日の出を見るため & 午後からのガスを予見し早めの出発。 (テン場から1時間かかる)
「頭を雲の上に出し♪」
「富士山アップ」 あそこからもご来光を拝む人がいっぱいいるだろう。
「日の出ー!!」 スゲーッドン! 感動感激!! 息を飲む美しさ。
(雲の下は甲府市街方面、 だと思う??)
「白鳳三山のモルゲンロート」 振り向けばそこには白鳳三山が・・ かーっ! もサイコー!!
しばし日の出を楽しんだ後、 薬師小屋(テン場なし、昨夜は満員御礼)を過ぎ、 薬師岳へ。
ここは何も無い殺風景な場所。 記念撮影しただけで観音岳へ向け即移動。
観音岳でバーナーで湯を沸かしコーヒータイム。 熱いコーヒーを飲みながら前を見ると下の景色が・・
「もう言葉は要らない」 八ヶ岳と、 その右方面には眩し過ぎるゼ、 な、 太陽。
(太陽が上がっている山はミズガキ山と金峰山で、 奥が甲武信岳の奥秩父山群)
「甲斐駒ケ岳(手前摩利支天) と 北アルプス」
「南アルプスから見た北アルプス」 右から左に・・ トンガリ君、 南岳、 落ち込みが大キレット・・ 左端しの北穂へと続く。
「八ヶ岳アップ」 この空、、 “オレの空”
(八ヶ岳の右奥に薄っすら浅間山)
「ずっとこの稜線を歩いていたい」 15kgのザック背負ったオヤジがふと思った・・。
「地蔵ヶ岳へ続く気持のいい稜線」 あの突端が今回の山行の目標である、 オベリスク。
(下に縦走する登山者2名が小さく写っている・・ これでこの縦走路のスケールがわかるかな?)
「重いザックを背負い、 辺り一面の素晴らしい景色を堪能しながらゆっくりゆっくり進む」
下界じゃ味わえない最高においしい空間です。 (^^v
パートナーM氏と軽く話などしながらのんびりと縦走路を歩けば目的の地蔵ヶ岳へ到着。
昨年甲斐駒ヶ岳登頂時に富士山方面に見えた突端、 オベリスク。 あの時誓った、 絶対あの山に登ろうと。
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しばしオベリスクオンパレードといきます。 すんまそん。 (^^;
「オベリスク直下」 夢にまでに見た彼が目の前に。。。
甲府盆地からもその突端はハッキリと見てとれる。 今僕たちはそこにいる。
「登頂開始」 パートナーM氏を激写! これで高低差がわかるでしょ?
気分はロッククライマー (笑)
「頂上直下」 下はスッパリ切れて落ちている。 気を付けてー!!
高さ18メートル。 下で見るよりこの場所まで上がってきて見たらその高さに圧倒された。
(簡単に登れると思っていたが大間違いであった)
「栄光のガッツポーズ!」 この場所で安全を考慮し断念。 この上は垂直な壁が・・
「足元は・・ こんな感じっス」 幅20cmくらの岩の切れ端に立っています。
「続いて僕がチャレンジ」 やっぱ最後の最後の垂直壁(貧弱なロープがある)で断念。
立っている場所は岩幅10数cmしかなく、 下は・・ もーダメ、 もー降りるぅ~
下に降りて大休止。 水、 バナナチップ、 カロリーメイトで栄養補給。
振り向けば甲斐駒ケ岳がドーンと。 とその右には槍ヶ岳が小さく見えた。 回りにいる人たちも感激していた。
オベリスク方面から歓声が上がった。 おっ!!
「登頂した人」 若者パワー、 すごいねー
「ヒョエー」 って感じでしょ?
この後、 「降りれねー(若者らしくラ抜き言葉)」 って叫んでいた。
「大休止中」 この景色を見ながらね。。
そろそろ腰を上げる。 次は早川尾根へ突入。 こ尾根をずっと歩けば甲斐駒ケ岳へ。
また、手前の分岐を折れれば北沢峠を経て仙丈岳や北岳など各名峰をつなげることができる。
「南アルプス縦走路」 北ア等人気の山域より断然静かで玄人好みの山々。 いいかもしんない。
「早川尾根を行くパートナー」 左手の山が高峰。 あそこから下りの道になる。
「上の写真の細尾根登攀中」
「高嶺より北岳を望む」
「高峰からの大下り」 下奥に南アルプス林道が見える。 あの辺まで一気に下る。
「白鳳峠着」 ここから左手に折れて広河原へ下る。 いよいよラストスパートだ。
早川尾根の鞍部にある白鳳峠から広河原目指してロックガーデンを下る。
ここから2時間で南アルプス林道へ飛び出す予定。 足にきているから安全に降りよう。
「ロックガーデンを下る」 浮き石もあるので慎重に降りる。 目の前は北岳の雄姿が・・。
「終点」 南アルプス林道に飛び出た。
「鳳凰三山登山無事終了」
ガッチリ握手し山行を終えた。 「お疲れ様、 お互い無事で何より」
林道を15分歩いてバス・タクシーの発着所である広河原まで移動。
途中北岳への登山口と合流し、 その後監視所までトボトボと歩いた。
「広河原遮断機」 ああ、 ホントに終わっちゃう。。
遮断機を越えバス停へ向かう。 そこにはバス待ちの登山者の列があった。 あちゃーである。
13:40分発のバスがある。 そのバスに乗り込み夜叉神の森まで50分。 半分寝てた。
バスは、広河原バス停発 ~ 夜叉神の森 ~ 芦安 ~ 甲府駅を往復する循環バス。
僕たちは最初の停車場、 夜叉神の森で降りた。 (920円)
「広河原バス停」 「夜叉神の森へ無事戻り」
クルマに戻り体を拭き簡単なストレッチ後、今夜の宿がある甲府駅へ向かった。
山梨県甲府盆地、 下界は暑かった。 それでも盆地に吹く風は涼し気だったよ。
駅北口にあるビジホにチェックインし2日ぶりのお風呂に浸かる。
「ふぅ~ 気持んよか~ 」 である。
風呂後はベッドに横になり体を休めた。 そして17時過ぎお決まりのコースへ突入。
「自然と吸い込まれて行くM氏(笑)」 「お疲れさまー」 かー、 旨い!!
甲府駅前にある居酒屋に飛び込み今回の山行の労をお互いねぎらう。
その会話は留まることを知らず、 ついついボトルまで入れてしまう。
ま、 いいか。。。
パートナーM氏、 お疲れ様でした。 そして楽しい山行をありがとうございました。
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21時過ぎホテル部屋に戻りそのままベッドへ倒れ込んだ。 「THE 爆睡」
甲斐の山やま~ 陽に映えて~♪