中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

親バカ

2009-06-06 10:12:51 | 身辺雑記
 集団準強姦容疑で逮捕された京都教育大学の学生の1人が、大阪府茨木市で学童保育の指導員に採用されていた。

 茨木市教委では学童保育の指導員の欠員が出たが、一般公募しても応募者がなかったので、採用の権限がある青少年課長が、無期停学処分になっていることを知りながら息子に応募を勧めた。選考は書類審査と面接で、いずれも父親の課長が担当していた。息子は5月1日から5か月の契約で、市の臨時職員として採用され、市内の小学校で学童保育の指導員として働いていたが、同月末に「別にやりたいことがある」として退職したという。

 選考に当たって課長は息子の停学の事実は市教委に伏せていたようだ。市の規定では、臨時職員は大学在学中でも採用でき、停学中などの場合は理由を確認して判断するという。課長は息子の停学の理由を大学から知らされていなかったと言っているようだ。

 親バカと言うか、この課長の行為は公私混同した愚かな行為だ。停学の理由を知らされていなかったと言うが、大学は理由も言わずに停学の事実だけ親に伝えるものなのか。それとも未成年者ではないから、特に親には通知しないのか。あるいは大学が謝罪会見のときに強調していた「教育的配慮」と言うものか。しかし、父親は少なくとも停学ということは知っていたようで、それなら親として理由を大学に問い合わすべきだろう。そのあたり何かはっきりしない。

 この課長はおそらくは教員経験者だろうが、無期停学処分を受けている息子を、子どもの世話をする指導員にさせることにためらいはなかったのだろうか。息子も息子で、自分が何をして停学処分を受けたかは知っているのだから、親が勧めても応募するべきではないだろう。どうも親も子も箍が緩んでいる。

 それにしても、自分の権限の範疇にある選考に息子を応募させること自体が、たとえ停学という事実がなくても、私には理解できない。私もかつてある市の教育委員会の事務局にいたことがあるが、このような場合たとえ複数の応募者があっても、選考の場に立ち会うことなどは遠慮しただろう。それが公の職にある者のけじめ、わきまえというものではないかと思う。