中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

目が見えない。

2010-10-14 10:24:40 | 身辺雑記

 長男の嫁の父親Nさんから電話があった。来年から年賀状は差し上げないし、いただくのも遠慮したいということだった。最近は目が非常に衰えてぼんやりとしか物が見えないらしい。そういうことで年賀状を書くことはできないし、送られてきても返事ができないと言う。

 

 Nさんは以前から脚が不自由になってあまり動き回ることはできなかったようだが、最近は糖尿もあって、そのせいか緑内障になり、それが進行して目はほとんど見えなくなっているようだ。憂鬱そうな声でNさんは話したが、おざなりな慰めの言葉を掛けることもできずに電話を終えた。

 

 後で嫁に聞くと、近頃は軽い認知症の傾向があり、いわゆる「まだらボケ」のようなことにもなっているらしい。長男に会っても「どちらさんでしたか」などと言ったので、息子はショックを受けたそうだ。脚のせいもあって家ではずっと座り込んでテレビを見ている生活だったがそれもできなくなり、好きな碁もできないから、やはり心が衰えるのだろう。私より2歳若い75歳で気の毒に思う。

 目が見えなくなるのは辛いことだろうと思う。五感のどれが衰えたり、なくなっても辛いことだが、私は聴覚や味覚あるいは言葉が失われても何とか凌いでいけそうだが、目が見えなくなるのは怖い。脳に入ってくる情報量は激減し、頭の働きも鈍ってくるのではないか。それだけにNさんの心境はどんなものかと推量する。Nさんの要望に応じてパソコンにある住所録からNさんの住所を削除したが、ちょっと暗い気分になった。