Hg君の奥さんが、ミーシャにキャットフードをプレゼントしてくれた。ミーシャはいつもドライタイプのものを食べているが、時々やるこのパッケージ入りのものが好きで,見せるだけでニャアニャアと大騒ぎする。
キャットフードと言っても近頃のものはいろいろな栄養素入りと謳っていてなかなか贅沢なものだ。この餌も「10歳以上用」として原材料には、魚介類(かつお、マグロ、フィッシュエキス等)、油脂類(大豆油、鶏脂、魚油)、穀類(小麦グルテン)、豆類(大豆タンパク)、卵類(卵パウダー)などといろいろで、ミネラル類もCa、Cl、Cu、Fe、I、K、Mn、Na、Se,Zn、ビタミン類にいたっては、13種類、たかがペットフードくらいで本当なのかと思ってしまうくらいだ。
これはタイ製で、日本の企業が現地でつくらせているものらしく、タイなど東南アジアにはこのようなペットフード製造工場も少なくないらしい。以前タイだったと思うが、ペット用のツナ缶の製造工場の従業員が、日本の犬や猫はこんな贅沢なものを食べているのかと驚いているという記事を読んだことがある。
獣医をしている卒業生のS君は、新しいペットフードを手に入れると試食してみるということを聞いた。試食するのはドライタイプのもので、これはかなり臭いから口にする気にはなれないが、もらったパッケージ入りのものは開けて中を取り出してみると、良い香りがする。これなら食べられるだろうと、ちょっと口に入れてみると結構良い味で、マヨネーズで和えてツナサンドにでもしたら、ペットフードとは分からないだろうと思ったが、さすがに試してみる気は起こらなかった。
昔の猫の餌と言えば、残飯に鰹節をかける程度のいわゆるオカカ飯だったから、今時の飼い猫は結構な身分だ。どうかすると人間よりも恵まれているのかも知れない。かつて生活に困窮している老人が、食事のおかずにはペットフードの缶詰を食べるという哀しい話を聞いたことがあった。