春の陽射しの注ぐ中、去る平成23年3月26日、第83回選抜高校野球大会一回戦第4日第一試合、新潟県立佐渡高等学校は阪神甲子園球場に出場した。対戦相手は、和歌山県代表智辯和歌山高等学校である。試合当日、佐渡からは「往復貸切バス」27台に分乗して、佐渡高等高校関係者500名を始め多数の佐渡市民の方々、首都圏、新潟地区、関西地区、中京地区、長野地区、他から多数の方々が応援に駆けつけた。”人間力”の応援幕の翻る三塁側アルプススタンドは収容人員5,000人の規模であるが、試合開始時には”佐渡高校カラー・ブルー”の帽子、ウインドブレーカー、メガホンで見を固めた応援者でほぼ満員の状態に膨れ上がった。試合に先立ち佐渡高校ナインの紹介が行われ、午前9時にプレーボールのサイレンが響き、佐渡高校鎌田侑樹投手が初球を投じた。一回表、強豪智辯和歌山に2点を許した。二回裏、佐渡高校の攻撃開始前には、「佐渡高校校歌」が甲子園のスタンドに流れ、佐渡高校応援団は全員起立して声高らかに斉唱し、選手に声援を送った。四回裏、佐渡高校は初安打の遊撃手和田浩樹選手を一塁に置き、3番遊撃手鈴木峻太郎選手が左中間へ適時二塁打を放ち三塁にて憤死するも、その間に和田選手がホームインして貴重な1点が入り”1-2”とした。六回4失点、七、八回にも1点ずつ奪われた。九回裏、佐渡高校は二人の走者を塁に出し追加点が期待されたが、最後に力尽き”1-8”で惨敗した。試合中の攻守交替時、佐渡高校選手はキビキビした動作を通して、全国に力強いメッセージを発信した。試合終了後、選手達は三塁側応援団前に整列して一礼し、球場を後にした。
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