斉藤うめ子ブログ

新しいニセコの街づくりにとりくみます

無作為抽出方式による住民参加について

2014-01-08 23:52:23 | 政治
予てから審議会の委員の人選について裁判員制度における裁判員の選定
のように住民基本台帳からランダムに町民を選んで政策に参加してもらう
方法がないかと考えてきました。
これまでの審議会では委員の偏り、固定化、男女の比率、年齢層に
関して<公正><公平>さに欠けているように思われてきたからです。
審議会の情報公開請求をこれからする予定でいます。

前にも書きましたが、12月の議会定例会一般質問で町長答弁から
現在審議会は32あること、公募制を採用している委員会が31%、
公募委員の割合は12%、充て職35%、男女の比率は81%対19%、
年齢層では40歳未満9%、40~60歳未満52%、60歳以上39%である
ことがわかりました。

この無作為抽出について調べていく過程で、この方式を活用した住民参加の
構想はかなり前からあることがわかりました。
プラヌーンクスツェレ(Planungszelle:計画細胞、PZ)と呼ばれる構想は
1960年代終わりにドイツで開発され、1970年代にアメリカで開発された
市民陪審は裁判における陪審制を政策決定に応用したものです。
イギリスでは1990年代に始まり、カナダ、オーストラリア、ハンガリー、
スペインと欧米諸国で広がり実施されています。
日本では2005年に東京都千代田区で試行実験され、三鷹市では「2010年に
市民会議や審議会などの公募委員を無作為抽出方式で募集する全国初の試みを
スタートさせています。」とあります。
現在日本各地の政令指定都市・市区町村でこの方式を取り入れ、行政領域への
住民参加の方策を導入している自治体が広がっています。

「おまかせ民主主義」から「参加型民主主義」へ、実のある民主主義を
実践するために有効な方式であり、ニセコ町のような人口4,700人の
小さな町でも検討してより<民主主義>を前進させるために意義あるものと
考えています。

「<無作為抽出方式>は私の価値観として相いれないものがある。」という
町長個人の独断で決めつけてしまうことこそ「民主主義とは相いれないものがある」
のではないでしょうか。