11日有島記念館で朗読とチェンバロの演奏があると知り、ぜひとも
聞きたくて、寒風極まる吹雪きの中、有島記念館へ出かけました。
朗読はHBCアナウンサーの田村英一さんよる有島武郎の「ある女」、
ホイットマンの詩を訳した「冬の蒸気機関車」、三浦綾子の「塩狩峠」、
最後は「「カインの末裔」から「『まだか、この名は村じゅうに恐怖を
播いた。・・・』」に始まるクライマックスの最終章でした。
ガラス張りの会場であるアートホールからの雪景色はこのシーンに
ぴったりとマッチして、時折激しい吹雪で雪が巻き上げられ一瞬何も
見えなくなることもあり、当時も今も変わらない自然の厳しさが
朗読とともに伝わってきました。
ラジオで何度か朗読を聞いたことはありますが、生で朗読を聞く機会は
珍しく、しかも一番前の席でその距離はほぼ2メートル位で、感情を
込めた朗読からその場面の表情が響くように伝わってきました。
チェンバロの調べが所々の場面で奏でられ朗読をより引立ててくれます。
チェンバロの演奏は昔から何度か聞いたことがありますが、こんな近くで
演奏を聴き、また楽器について演奏者の明楽(あけら)みゆきさんから
演奏の合間にチェンバロの歴史から楽器のことについて詳しい説明があり、
鍵盤にふれさせていただいたのは初めてのことです。
形がピアノに似ていますが、楽器の構造が違うので音色も全く違います。
またピアノの鍵盤は88鍵と決まっていますが、チェンバロの鍵盤数に
決まりはなく各々違っています。
チェンバロの歴史は古く、数千年前の竪琴が起源になっているそうです。
現在の原型となるチェンバロは15世紀から18世紀のヨーロッパにおいて
重要な鍵盤楽器であり、フランスではルイ14世、15世、16世の頃、
ベルサイユ宮殿で盛んに演奏されていた様子が語られ絵画にもみられますが、
王侯貴族の楽器として、ルイ16世のフランス革命では真っ先にこの
チェンバロが破壊の対象となり、歴史に翻弄されながら、変遷をたどり、
20世紀に復興され、今日では広範に演奏されるようになってきている
ようです。日本ではチェンバロの演奏者は20名位とのことです。
この日有島記念館で演奏されたチェンバロは10年ほど前に久保田彰さんにより
制作されたもので、素材は鍵盤のある木の箱は道産の桂の木で作られ、
内部には美しい花の絵が描かれ、ふたの内側にはラテン語の文字が描かれて
いました。あしの部分がナラ材でこれもまた美しい彫刻が施され、4年間かけて
作られたもので日本人の制作が一番繊細だそうです。
重量は45キロほどで、ピアノの10分の1ほどなので大人2~3人で運ぶことが
できるのでご自分の車に積んで演奏会場に持ち込むことが可能です。
気になるお値段ですが、一般のグランドピアノの約9倍ほどとのお話でした。
演奏はバッハやヘンデル、カッチーニの曲の他に、日本のなつかしい曲にも
似合うそうで「この道」や「からたちの花」などの演奏もありました。
演奏を聴きながら、中世のヨーロッパの王朝の世界にタイムスリップしたかの
ような雰囲気に満たされました。
ロンドンにいた頃、自宅から車で15分ほどの所にあるヘンリー8世と6人の妻たちが
居城としていたハンプトンコートパレスがとても懐かしく思い出されます。
聞きたくて、寒風極まる吹雪きの中、有島記念館へ出かけました。
朗読はHBCアナウンサーの田村英一さんよる有島武郎の「ある女」、
ホイットマンの詩を訳した「冬の蒸気機関車」、三浦綾子の「塩狩峠」、
最後は「「カインの末裔」から「『まだか、この名は村じゅうに恐怖を
播いた。・・・』」に始まるクライマックスの最終章でした。
ガラス張りの会場であるアートホールからの雪景色はこのシーンに
ぴったりとマッチして、時折激しい吹雪で雪が巻き上げられ一瞬何も
見えなくなることもあり、当時も今も変わらない自然の厳しさが
朗読とともに伝わってきました。
ラジオで何度か朗読を聞いたことはありますが、生で朗読を聞く機会は
珍しく、しかも一番前の席でその距離はほぼ2メートル位で、感情を
込めた朗読からその場面の表情が響くように伝わってきました。
チェンバロの調べが所々の場面で奏でられ朗読をより引立ててくれます。
チェンバロの演奏は昔から何度か聞いたことがありますが、こんな近くで
演奏を聴き、また楽器について演奏者の明楽(あけら)みゆきさんから
演奏の合間にチェンバロの歴史から楽器のことについて詳しい説明があり、
鍵盤にふれさせていただいたのは初めてのことです。
形がピアノに似ていますが、楽器の構造が違うので音色も全く違います。
またピアノの鍵盤は88鍵と決まっていますが、チェンバロの鍵盤数に
決まりはなく各々違っています。
チェンバロの歴史は古く、数千年前の竪琴が起源になっているそうです。
現在の原型となるチェンバロは15世紀から18世紀のヨーロッパにおいて
重要な鍵盤楽器であり、フランスではルイ14世、15世、16世の頃、
ベルサイユ宮殿で盛んに演奏されていた様子が語られ絵画にもみられますが、
王侯貴族の楽器として、ルイ16世のフランス革命では真っ先にこの
チェンバロが破壊の対象となり、歴史に翻弄されながら、変遷をたどり、
20世紀に復興され、今日では広範に演奏されるようになってきている
ようです。日本ではチェンバロの演奏者は20名位とのことです。
この日有島記念館で演奏されたチェンバロは10年ほど前に久保田彰さんにより
制作されたもので、素材は鍵盤のある木の箱は道産の桂の木で作られ、
内部には美しい花の絵が描かれ、ふたの内側にはラテン語の文字が描かれて
いました。あしの部分がナラ材でこれもまた美しい彫刻が施され、4年間かけて
作られたもので日本人の制作が一番繊細だそうです。
重量は45キロほどで、ピアノの10分の1ほどなので大人2~3人で運ぶことが
できるのでご自分の車に積んで演奏会場に持ち込むことが可能です。
気になるお値段ですが、一般のグランドピアノの約9倍ほどとのお話でした。
演奏はバッハやヘンデル、カッチーニの曲の他に、日本のなつかしい曲にも
似合うそうで「この道」や「からたちの花」などの演奏もありました。
演奏を聴きながら、中世のヨーロッパの王朝の世界にタイムスリップしたかの
ような雰囲気に満たされました。
ロンドンにいた頃、自宅から車で15分ほどの所にあるヘンリー8世と6人の妻たちが
居城としていたハンプトンコートパレスがとても懐かしく思い出されます。