蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

七つの会議

2020年01月04日 | 映画の感想
七つの会議

大手電機メーカーの系列会社:東京建電では強烈なノルマ営業がはびこっていた。優秀な業績を続ける営業一課長の坂戸(片岡愛之助)に比べ、ノルマ達成にも呻吟する営業二課長の原島(及川光博)は肩身が狭い。
坂戸の部下の八角(野村萬斎)はかつてのトップセールスだが、今ではツメの会議中も居眠りしているようなグータラ社員になっていた。
ある日しびれを切らした坂戸は八角を強く叱責するが、それを理由にしてパワハラで左遷されてしまう・・・という話。

まあ、この後もありがちな筋が続くのだけど、営業部長役の香川照之を筆頭に芸達者のキャストが濃い目の演技で盛り上げてくれるので最後までそれなりに楽しめる。

個人的な好みとしては、香川さんと野村さんの役を交換したらもっと良かったとは思うが・・・(野村さんが部下を猛烈にツメたりするシーンなんてマジ怖そう)

それにしてもキャスティングが豪華すぎる。目移りしてしまって集中できない感じ。やはり脇役には脇役らしい配役とか知る人ぞ知る的な無名の役者の方がいいなあ、と思った。

ちょっと前までは不成績な社員を精神的に追い詰めて(多少際どいセールストークを使ってでも)ノルマを達成させる、なんてどこの会社でも見られた光景だろう。
でも、本作内でのそういった場面を見ていると、ずいぶん時代錯誤に感じられた。多分、世の中は多少なりともいい方へ向かっているような気分になった。
コメント
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