CINEMAとMOVIE?

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映画大好き、ごきげんな毎日・・・そして、やってきた猫の話

ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ著「竹林はるか遠く」

2014-08-05 22:58:53 | 読書
またまた友人よりお借りした一冊


「So Far from the Bamboo Grove」 
1986年にアメリカで出版後、学校の副読本として用いられてきたとか、日本では2013年に翻訳出版


(たけばやしはるかとおく)

著者である川島擁子さんが11歳の少女のころに住んでいた朝鮮半島の北部羅南から、
終戦のころ、母親と16歳の姉・好(こう)の3人で命辛々日本までの逃避行をつづったもので、

父親は戦地へ、また18歳の兄の淑世(ひでよ)は兵器工場で働いていたため、

母と娘たちだけで家を出る
慰問先の病院で知り合った松村伍長の口添えもあって、病人しか乗り込めない列車に紛れ込めるが、
途中爆撃に遭い、そこからは徒歩で京城まで、

そこからは引き揚げの列車に乗って釜山まで、
あとは船で福岡へ、それから京都へと3人は生き延びる・・・

・.・*・.・*・.・*・.・*・.・*

※ネタバレあります

生々しい悲惨な体験談です
し尿の臭いのする貨物列車で過ごし、途中空爆に遭い、11歳の少女が泣き泣き何日も何日も歩き続け、
途中朝鮮共産党などの暴力にも遭いながら、必死で生き、残飯を漁り、
母は何とかして長男と連絡を取ろうと考えながら、
京都の駅で浮浪者のようになって、3人は淑世を待ちます

青森にある実家に母一人だけ行くけど、実家の皆は死んでしまってて
ようやく京都に戻った母は精も根も尽き果て亡くなってしまいます

孤児になった好と擁子はそれでも決死の覚悟で生きます

その後駅で増田夫妻に助けられ、また松村伍長とも再会を果たし、ようやく人らしく生きることができます
また、舞鶴へ帰ってきた淑世とも会うことができます・・・


スゴイ時代です
戦争なんてなんも生み出さないです

戦地へ行ったひとも、家族も、土地も、すべてが否定されるんですよね

平和のための戦争なんてありえないですよ
この前読んだ浅田次郎さんの「終わらざる夏も悲しかったですね



今NHK、BS世界ドキュメンタリー「第一次世界大戦」を3夜連続でやっています
夏になるとこういったのが多いですけど、またゆっくり見ようと思っています(録画中です)


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