いわき市生涯学習プラザの生け花から。
今から219年前(1799年)のいわきの行事から
長谷川安道著(なるほど歴史塾で現代訳しました)
一.十月は、神無月というのである。
諸神が出雲に登りたまい、留守居には、山の神が村にはのこるのである。
老若ともに、酒、肴をととのえて同志連中を誘い合い、
山神(田の神)を祝うのである
一.今月は、畑の二番年貢で、
前々より決められた割合の通り遅れないように組頭へ納めるべきだ。
一.九日は刈り上げの祝として、その分限に従い、
餅をつき、諸神に供え、菩提所、祈願所、
舅、親元、祖父、祖母、兄弟、師匠にも進上する。
武士の猪の子餅、百姓の刈りあげといって、
年中の大斎日である。
その後、
田の神の祝いだといって、
親、兄弟を呼び、小豆粥に餅を入れて饗応する。
またその後、麦の蒔き揚げ、稲の扱き揚げとて、
親類、ご近所を呼んで、祝う。
今夜は、隣り、明晩は手前と毎夜、ボタモチをふるまいがある。
百姓の富貴は秋である。
一.十月二十日は、
えびす講とて、正月二十日のえびす講に優れ、
商神を祝うのである。
一.十一月一日は、
「諸神のおかえり」とて、村々の神行事を執り行う。