ジャック・ロンドンの自伝的小説を、舞台をアメリカからイタリアに変えて映画化。主演のルカ・マリネッリは本作で、ヴェネツィア国際映画祭男優賞を受賞しました。
ナポリで生まれ育った貧しい船乗りのマーティン・エデンは、良家の令嬢エレンに出会って恋に落ち、彼女の聡明な美しさに惹かれて、彼女にふさわしい男になりたいと、独力で勉強をはじめ、文学の魅力に目覚めます。
独学で詩や小説を書いては出版社に送り続けますが、返送されるばかり。しかし、絶望して倒れた時に、雑誌に小説が連載されることが決まります。それを機に、徐々に作家として名をあげ、押しも押されぬ人気作家となりますが...。
昔からよくある ”身分違いの恋” を描いた作品と思いきや、一筋縄ではいかないストーリーと結末に、人生の真実を突き付けられた思いがしました。レトロで粗削りの映像や、詩情あふれる人間模様に、イタリア映画ならではの味わいを堪能しました。
主演のルカ・マリネッリも実に魅力的。ハンサムだけど影があり、腕っぷしが強いだけでなく知性がある、野心あふれる青年を好演していました。音楽も好みでした。序盤からヒロインが弾くドビュッシーの「パスピエ」にぐぐっと心をつかまれました。
マーティンは、エレンの美しさだけでなく、彼女を取り巻く知的な世界に惹かれていたのだと思います。エレンは自分で学ぶことには限界があり、教育を受けるべきだと諭しますが、圧倒的に教養の足りないマーティンは、小学校からやり直せと言われてあきらめ
自分で本を読んで猛勉強し、とにかく小説を書いて、書いて、書き続けます。マーティンが書く小説は、自分が生まれ育った貧困地区を舞台にした、シビアな世界を描いたもの。
最愛の姉にも「あなたの書く小説はあまりにつらすぎて、読みたいとは思わない」と言われてしまいますが、それが理由かどうかはわかりませんが、どこの出版社からもなかなか採用の返事がもらえません。
心から愛し合っていたマーティンとエレンですが、2人の違いが決定的になったできごとがありました。2人がデートで恋愛映画を見た後、エレンは「すてきな映画だった」とうっとりしますが、マーティンには作りものの世界としか思えません。
小説を書いていく中で、社会的な問題に目を向けるようになっていたマーティンは、聡明だと思っていたエレンが物足りなく思え、彼女を取り巻く世界にも疑問を感じるようになるのでした...。
どちらが正しいとか、正しくないとかではなく、エレンの愛を求め、距離を縮めるために努力してきたはずなのに、いつの間にか2人の間の隔たりが取返しがつかないほどに大きくなってしまった悲劇に、人生の皮肉と残酷さを思いました。
ルカ・マリネッリ大熱演でした。
どこかアラン・ドロンにも似て...
なんて書いてある記事も見ました。
確かに美形ですね。でもちょっと濃過ぎて苦手かもです。
さてさてドラマは素晴らしかったです。
エレンに好意を抱いたのは彼女が上流階級の人
だからと思いました。
価値観が違う二人は結ばれてもきっと
うまくいかなかったでしょうね。
ルカ・マリネッリ、濃いめのハンサムでしたね。
最近はあっさりとした美男子が多いような気がするので
こういうバイタリティあふれるキャラクターが新鮮に感じられました。
考えさせられるドラマでしたね。
マーティンは作家として成功し、富と名声を得たけれど
それゆえにお互いの考え方の違いに気づいてしまったのかも。
愛し合っていたはずなのに、切ない結末でした。
未見なのですが、とても気になっている作品なので思わずコメントを~~(*^-^*)
ジャック・ロンドンの自伝小説の映画化だったのですね。
ルカ・マリネッリは、以前観た「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」のヒール役が強烈だったので、他の作品もぜひ観たいと思っていました。
こちらでは上映予定が無いようなので、レンタルを楽しみにしています。
昔の「赤いシリーズ」みたいな話を想像していましたが
なかなか深い、考えさせられるドラマでした。
ジャック・ロンドンの原作も読んでみたくなりました☆
ルカ・マリネッリは初めて見ましたが、魅力的な俳優さんですね。
瞳さんは、以前にご覧になったことがあるのですね。
「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」見てみたい! 探してみます。
彼は目力があるし、悪役も似合いそうです。^^
レンタルになったら是非ご覧になってみてください☆
感想を書き終えたのでお邪魔致します。
作品はさておき(さておくなよ…という話ですが)ルカ・マリネッリ良かったでしょう?!と、まるで自分のモノのように言ってしまうこと、お許しください。
彼見たさで観た作品でした。
内容は、まあ…文芸家、芸術家っていうのはいつの日にも難しい気質ですよねぇ…。
ルカ・マリネッリ、よかったですね。
こういうワイルドでエネルギッシュな雰囲気をもった俳優さんは
最近ではわりとめずらしいような気がするので新鮮でした。
鋼鉄ジーグも見てみたいです♪
映画も考えさせられる深いドラマとなっていて、引き込まれました。
ようやく観ることが出来ました。
ルカ・マリネッリ、素晴らしかったですね。
ワイルドで力強くて、どこか破滅的な匂いもする・・・マーティンにぴったりでした。
後半、突然の決闘シーンに??となってしまいましたが、あれほど情熱的に生きてきた彼の倦みっぷり、ルカ・マリネッリの演技が素晴らしいだけによけい辛く感じました。
教育も満足に受けていない彼にとっての学びは先人たちの本だったのでしょうね。
エレナも彼を愛していたけれど、彼女の世界でのやり方で彼に成功して欲しかった・・・同じ映画を観た後の二人の感想は印象的でしたね。
原作読んでみたい~~。
マーティン・エデン、ご覧になられたのですね~
ルカ・マリネッリ、すごくよかったですね。
あの野心的でぎらぎらした感じ、最近の若者?!には
あまり見られないので、なんだか新鮮でした。
本作のマーティンにぴったりの配役でしたね。
彼の学びへの情熱にも心を打たれましたが
学ぶことによって、2人の価値観や思想の違いが
決定的になってしまったのかな。。。
2人が愛し合っていただけに、切なかったです。
原作、読んでみたいですね~☆
少し前、これを見ました。
映画自体は面白かったです。
実話なんですものね。
凄い人がいたのね。
夢がかなった後が切なかったです・・・。
みなさん、とてもルカさんの事を褒めていらっしゃるので、なんだか申し訳ないんだけど・・・
でもせっかくなので、コメント残させてもらいました。
コメント、ありがとうございました。
見たのがだいぶ前ですが、自分の感想を読んで少しずつ思い出しました。^^
latifaさん的には今ひとつ...だったでしょうか。
私は後にも先にもルカ・マリネッリを見たのがこの作品だけなのですが
強烈な個性があって、今時めずらしいタイプの俳優さんだな...と魅了されました。
イタリア映画らしい、ちょっぴりセンチメンタルなストーリーで
そんなところもハリウッド映画にはない魅力があって
旅情をかきたてられた...という部分があったような気がします。
latifaさんの感想もお聞きしたいです!
すぐにお邪魔させていただきますね。